何年ぶりかで日経225のチャートを弄繰り回しているのですが、日経225って難しいなぁとつくづく思います。
前にも書きましたが、「値幅は夜作られる」ってのがあるんですね。つまり欧米諸国の影響が大きいってことだと思うのですが、例えばトレンドは下落だからデイトレード派はショートで行こうと待ち構えるわけですが、場が開いたときにはストンと下がったところから始まる。大きな窓が開くんですね。で、どこからショートで入ろうかなんて思ってみてもとうとう一日中上げトレンドで入る場所がなかったなんてね。
あるいはショートって頭がありますから日中の上がりきった(と思われる)ところでショートするとやられてしまったり。
上昇トレンドはこれと逆で、朝窓を開けて大きく上がって始まる。そして日中は下げるなんて逆のことが起きる。で、今後は下げるのかと思えば次の日にはまたドンと窓を開けて高く始まる。
これじゃトレンドフォロー派に取って日経225のデイトレードは無理だと断言したいくらいです。
私は日経225の先物をやっていた時期が結構長いのですが(もう15年ぐらい前かなぁ)、なかなか勝てなかったし、10円20円抜きをシコシコやっていたのを思い出します。で、大きなトレンドと日中は逆行することが多いなんて思ってると、すんなりトレンド通りだったり、本当に難しい。
トレードドルールって人それぞれ違いますが、何を対象にトレードするかによってもまるで違うんですね。今思えば、日経225のデイトレは素人には無理だといわれていたのを思い出しますし、全くその通りだ、なんて今頃納得したりして。(笑)
チャートで見るとこんな感じ。4時間足です。
前半の下げトレンドですが、大きな陰線でドスンと下げた後はチョロチョロ上がって、またドスンと下がることの繰り返し。後半の上げトレンドは逆で、大きく陽線が出た後はチョロチョロ下がる。
このチャートは日経225先物のチャートじゃなくてCFDのチャートです。つまりほぼ24時間動いているんですね。だから日本の大証の日経225とシカゴCMEの日経225を足して、なおかつおまけがくっついていると言って良いチャート。普通多くの方がやっている日経225のチャートとは違うわけです。どこが違うかというと、大証が閉まっている間、つまりその間に大きく動くわけで、日本の場合は次の日に大きな窓となってそれが表示されるだけですが、ほぼ24時間動いているCFDのチャートにはそれら全ての動きが反映されるってこと。当然、ほぼ24時間売買が可能です。
株価でも相場に乗るには「グランビルの法則」という憲法みたいなものがありますが、私はそれの信奉者で「トレンドに乗る」手法が基本です。トレンドの方向に対して逆張りをすることはありますが、いわゆる押し目、戻りで出撃するやり方には変わりなし。ちなみに大きな転換点では何もしないで見ています。ってどこが転換点だかそんなのわかりませんから(笑)。ただダイバージェンスがはっきり出て、好きで使っているHull、HMAと言われる移動平均線と足との位置関係によっては出撃することもあります。(このHMA移動平均線は感度が良いのと、しかしノイズが乗らないところが好きです。そして行き過ぎてオーバーシュートするという特性があります。でもそれが使える場面が多いのね。いわゆるチャートから目を離さないでもダイバージェンスがすぐわかる。)
あのマスコミでも取り上げられている何百億も株で稼いだ青年がいますが、彼の手法を研究する若者も結構居て、ネットで探したらいろいろ出てきました。で、それを見て思ったのは、いわゆるテクニカル分析という観点から言うと、彼の手法は本当に単純。ややこしいインジケータは使わずにMAとの乖離率とボリンジャーバンドを多用しているとのこと。いわゆる典型的な逆張り派だというのがそれでわかります。
大きく相場が崩れると、たいてい「セリングクライマックス」という現象が起きる。狼狽売りと信用買いの投げで大きく下げるんですね。上げ相場はその逆ですが、彼はその売られすぎを狙うのが好きなのだろうと思いました。
で、それが買い戻される瞬間を見て、例えば基幹企業が動き出せばそのセクターの他の企業もその次に動くわけで、そういうのを先回りして買うのが彼の手法のようです。ま、額が額ですから小さな動きを相手にしても自分の売買で値が動いてしまうわけで、普通の戦法は難しいと思います。彼の場合は大手の年金だ保険だというような機関投資家が動き出すのをしっかり見て、彼らより先に買って、彼らに売り抜けるという手法に思えました。
手法がどうのじゃなくて、市場の癖、大手の動きを読める天才ってことなんでしょう。
また、デイトレードはあまりしないようで、持越しが多い(1泊2日、2泊3日)のもわかりました。場の終わる直前に買って、次の日の朝、売り抜けるということも多いそう。
これってこのチャートを見るとなるほどと納得しますよね。理にかなってる。
今になってこんなことを思う私って、あの当時は一体なにをしてたんでしょうね。でも確かにあの頃、日経225のデイトレは無理、難しいというのは良く言われていましたっけ。でも、日経225には日経225のやり方があるはずで、そこに気がついた人はOKってことなんでしょう。でも普通の勉強、経験しかしていない人にはあの難しさってわからないかもしれないし、私みたいにグランビルの法則の信奉者にも難しいと思います。
でも期間を長く取って、デイトレじゃなくて数日間のスイングトレードとして考えればグランビルの法則通りに動いてはいると思います。
例えばこれはドイツはEurexのDAXですが、値動きの癖がまるで違うのがわかりますよね。
これも4時間足です。ただ、オープン時間がかなり長く、窓が日経225の様に大きく開くことが無い。これってやりやすいはず。
デイトレードに関しては「早さ」に慣れていない人がDAXをやると目が回ると思います。まぁ、ピコピコ良く動きます。これはアメリカのE-miniもそうですが、日経225の動きになれた人には難しいと感じるかもしれません。
でも確かにE-miniはおかず、ノイズも多く難しいと私も思うのですが、DAXは動きそのものは素直な感じがします。ただスピードが速いのでチャートの設定もそれなりにしないとジェットコースターに乗っているような気分になるかもです。そう意味ではStoxx50がいいかもしれませんし、動きが緩慢で値もあっちこっちに飛ばないのがいつも書いているBundです。これは日本の国債JGBも同じ。国債ってああいう動きが普通なのかもですね。
私は今の時点ではチャートソフトはこのメタトレーダーMT4しかありませんし、これはいろいろデータがないのであれやこれや見れませんが、本来そうであるように、ちゃんとお金を払ってチャートも使い、データもお金を払ってちゃんとしたものを受信するべきだと思うし、そうするとそれこそ世界中のありとあらゆる商品のチャートが見れますので、自分に合う対象を探すことができるはず。
最初に日経225ありきっておかしいと思うし、FXで言えばドル円ばかりってのも変ですよね。値動きの「癖」って商品によってまるで違うし、数多い中には自分に合うものがあるはずで、それを見つけるのがテクニカル分析の研究と同じぐらい大事ではないでしょうか。
でもどの商品のチャートや動きを見ても同じに見えるようじゃどうにもなりませんが・・・・。