健康が一番大切だというのがわかる年齢になってきましたが、正直なところ、我が家はこのままずーっと今の生活が続くのかと思うとちょっと滅入ってきます。
私はデブなだけで血圧がちょっと高いとか、糖尿予備軍であるとかその程度でしかなく、持病らしい持病はありません。ただヨメサンが、このブログには何度も書いているように4年前から「乾癬」という病気に罹っており、それがゆえに生活が随分変わってしまいました。
乾癬は皮膚病に分類されているようですが、どうも皮膚に症状が出るという他の病気であるようです。はっきりした原因、治療法もわからないようで、下手に医者に掛かるとステロイド漬けにされてしまいますし、民間治療でいろいろと試しましたが一進一退で光明が見えてきません。
でも皮膚に症状が出る病気でしかなく、命に関わる病気でもなく、毎日の生活に支障があるわけでもありません。
本人としては乾癬と付き合いながら生きる方法を覚えたようではありますが、でも見た目に関する悩みは一向になくならず、有る意味、その見た目だけが問題とも言えるようです。
ヨメサンの写真は出しませんが、乾癬とは体中がこういう風になる病気です。
皮膚は自然にある一定の時間(約4週間)を掛けて再生を続けるわけですが、乾癬の場合は、そのスピードが速くなりすぎる(4,5日)になってその場所が赤く盛り上がり、またその後、かさぶたの様になる。
これって伝染もしないのですが、正直なところ、これを見るとドキッとするのが普通の人の反応だろうと思います。
ヨメサンの場合は運よく顔にはこれが出来ないのですが、頭の天辺から足の先までこれが出てきます。ですから、真夏でも長袖を着て隠しますし、絶対に半そでも素足が見えるスカートも穿きませんし、間違っても水着姿にもなりません。足の裏にこれが出来ますと、皮膚が割れて歩けなくなるようなこともあります。
女性って顔にニキビが一つ、シミが一つできただけで気になるのが普通ですが、たとえ見えないように隠してもこういう状態になっているという心理的なプレッシャーが半端じゃないのでしょう。ヨメサンは乾癬に罹ってから、全く外に出なくなってしまいました。最小限の外出しかしませんし、日ごろの買い物は私の仕事です。
当然、人の集まりには行きませんし、本当に気心が知れた昔からの友人としか会いません。また普通の知り合いに会うのも嫌で、大きなパーティにはもちろん行きませんし、買い物に出る場合でも、知人と会う可能性が高いショッピングモールには行かずに、わざわざ遠くの店まで行きます。
もちろん、家に誰かを招くなんてことも無くなってしまいました。家に出入りを許されているのは(笑)ほんの数人の彼女の親友のみです。つまり、私関係の知人友人を家に招くことは不可。昔のように、ワイワイ集まって自宅でパーティすることも皆無。
たかが皮膚病ぐらいで・・・・と私は思うばかりで、女性の心理は理解できないし、その行動も私としては本音としては受け入れたくありません。
でもねぇ、しょうがないですよねぇ。放っておくわけにもいかず。捨てるわけにもいかず。
こんな状態でマレーシアに行ってもどうなるのかと思いますよ。それこそ完璧な引きこもりになる可能性が高い。今でも人とは断絶したような生き方をしていますが、でもまだたった数人でも気軽に会える友人がいる状態だというのは、彼女に取って生きていける世界はここゴールドコーストしかないのかもしれないと思ったり。
でも逆に知らない人ばかりというのは良いかもしれないとも思ったり。また冗談で、あのアラブの人たちの上から下まで黒づくめ衣装でも着たらどこにでも行けるね、なんて言ってみたり。
旅行は気分転換には一番なのですが、場所選びが大変です。とにかく人がいないところを探さなくてはなりません。あるいはプライベート重視でしっかり隔離されているような所。だから今週行くスプリングブルックはコテージスタイルなので非常に楽しみにしています。また来月のバヌアツも、誰もいない浜辺で、しかも夜に安心して泳げるような場所を探しました。九州の田舎生まれで子供のころは筑後川で泳いだり滝つぼへ飛び込んでいたような泳ぎ好きなヨメサンが何年ぶりかで海に入れるはず。
しかしまぁ、上を見たらキリがない、昔の綺麗なころを思い出してもしょうがない。世の中にはもっと大変な人がいくらでもいるし、多くの人たちはそれを乗り越えてしっかり生きている。そんな強さ、開き直りをヨメサンが獲得するまでにはまだ長い年月が掛かりそうです。
この病気は伝染しません。移りません。でもこの病気を持っていることで差別が世界中で起きています。まぁ、客商売、サービス業は無理だろうとは思うものの、一般の仕事にも就けない人が多くいます。またこれが理由で結婚を断念した人も少なくないとのこと。海水浴はもちろん温泉、銭湯、サウナにもいけない、女性なら美容院、エステ、ネイルサロンにもいけないような人が多い。
もし身近でこういう病気を持っている人がいても逃げる、避ける必要はありませんから、ご安心ください。またこういう病気があることを是非皆さんにも知っていて欲しいと思います。
これを見つけたときに、知り合いだと「それ、どうしたの?」と声を掛けたくなりますが、何も言わない、知らん顔するのがベスト。