まずはちょっとこの音楽でも掛けながら読んでください。これは音楽のみ。
1970年代のスリーディグリーズを思い出すような曲ですが、私はこの手の音楽も好きです。歌がスペイン語ってのも面白くて気に入っています。若い頃ディスコで掛かっていたのはこの手の曲でしたよね?踊りたくなりません?
著作権がらみって本当にややこしくて、また国によって違うし、それって我々の居住国に関係するのか、権利保持者の居住国なのか、あるいはその作品を放送する相手国によるのか、わけがわかりません。例えば私みたいにオーストラリア在住者がロシア人の作った楽曲を日本に向けて放送する場合はどうなるの?みたいな。
また著作権が切れているものならいいと言っても、それを誰かが演奏したものならその演奏者の権利があるわけで、自分が演奏したものでないと駄目。
当然、著作権がある楽曲を自分で演奏すれば良いってこともなくて、極論を言うと口笛を吹いても駄目。
ただ個人での利用に関しては、著作権者だけじゃなくて利用者の権利も守られてて、お便所に入りながら流行歌を歌って違反になることはない。でも動画を撮影して、その中で流行歌を鼻歌で歌い、その動画を公共の前に出したらアウト。有料の動画だったら絶対にアウト。
私は以前インターネットラジオをやっていた時期があって、この著作権には随分悩まされました。多くの人たちは著作権を無視してやりたい放題だった時期なんだけれど、やっぱり音楽業界が動いたんですね。皆が皆、告訴されることはなかったけれどスケープゴートみたいな形で告訴されるケースがあった。また、裁判で負けた場合、アメリカのあの怖さはわかると思うけれど、ごめんなさいとか、もうしませんとか、10万円で示談とかそんなレベルじゃなかったのね。告訴されたらウン百万とか場合によってはゼロがもう一つ増えちゃう。
でもアメリカってやっぱり偉いと思ったのが、インターネットラジオで楽曲を普通の個人が放送するという動きを守ろうという考えもあって、すぐに低額の使用料を支払うだけで誰でもがインターネットを利用して楽曲の放送をすることが出来るようになった。
これは多分今でも同じだと思うのだけれど、条件は結構難しくて、何人に対して放送するのか(インターネットラジオは仕組み上、リスナーの数が制限される)とか、同じ曲を続けて放送してはいけないとか、同じ曲は30分以上間を置くとか、まぁ、いろいろあったように記憶しています。同じ曲っていうだけじゃなくて同じ権利者の楽曲を続けても駄目だったはず。だからビートルズ特集とかはできないのね。あるいはトップTENをまわし続けるってのも駄目だったかな。
でもそういう形でも許される道をすぐに開いたアメリカって凄いと思いました。
ところが日本ってまるで駄目で、また著作権関連法がアメリカと違っていて、かなり入りこんだ権利だと聞きました。作者、演奏者の権利以外に放送権とか、またCDならCDの会社がまた違う権利を持っているとかで、それらを法律的にクリアーするのは不可能と言われていました。でも今は知りません。
ここで困ってしまうのは、今では誰でもが簡単に動画を撮るし、また静止画から動画を作るのも簡単で今時知らない人はいないユーチューブにアップロードしたりする時代になって、著作権がからむ楽曲をBGMで使うケースが非常に多くなったのね。
結婚式でも子供の誕生日でも、ちょっとした動画に誰もが知っている曲でもBGMに使おうものなら即刻アウト。
誰でもやっているじゃないかと思うかもしないけれど、ユーチューブは結構厳しくて、権利保持者がクレームを出すと(権利者しか文句を言う権利が無い)、ユーチューブはすぐにそれを削除しちゃう。逆に権利者が何も言わなければ放置。ただ、この動画は権利を侵している可能性があるなんてメッセージがユーチューブから来る。
また削除で済めば良いけれど、法律的には告訴されても文句言えないのね。
これって自分のビデオにBGMを使った程度ならまだしも、封切りしたばかりの映画を丸ごと載せちゃったり、CD、DVDを丸ごとなんて悪質な場合はどうなるかわからず。
この著作権に五月蝿いかどうかってのはそのサイトにもよるわけで、ユーチューブはかなり五月蝿いけれどVimeoは大丈夫とか、中国のサイトならやり放題とかいろいろあるわけで、狸と狐の追いかけっこが繰り広げられている。
さて、我々はどうするかといえば、まぁ、私としては自動車運転でスピード違反も駐車違反もしたことがないわけじゃないし、多少のことは許されても・・・なんて思っちゃうわけです。でも例えばユーチューブの場合、権利者から文句が出た場合、投稿者にイエローカードを出すんですよ。私もこれをやられました。ある曲のカラオケを乗せていたのですが、これが引っかかった。カラオケですよカラオケ。演奏者だってどこのだれだかわからないようなカラオケ。でもその曲の権利者が文句をつけたんですね。で、その動画は削除。
これを二度やられますとユーチューブのアカウントそのものが削除されちゃいます。つまり、長い間には何十何百と積もり積もった動画が全て削除ってことです。これじゃ割りに合わないですから、私は危ない動画は全て削除しました。その後はBGMにしても自作曲か、著作権フリーの曲ばかり。
でもこれって面白くないんですよね。この場面では誰それのなんて曲を使いたいとかってありますが、それは駄目。
でも現実的にはユーチューブにもまだまだ著作権法違反の動画が氾濫していて、逆に、削除される方が珍しいような気がするのね。でも意外にそうじゃなくて、違反動画の削除は毎日毎日間違いなく増えている。
これは上にも書いた様に、例えば私が、Aってやつの動画は違反しているぞって言っても駄目なのね。私にはその権利がない。
また中には、著作権なんか放棄するから、私の楽曲をどんどん使ってくれっていう人だって少なくないわけですね。私の曲だって使いたい人がいたら、こちらから頭を下げてお土産付きで使ってもらいたいくらい。
だから権利を持っていない人が騒いでも全く関係なし。
で、権利を持っている人、あるいは企業なりエージェントでも五月蝿いところとそうじゃないところがあるのね。例えばアンディーウィリアムズの権利者は結構五月蝿い。それとチェットベイカーもそう。すぐ消されちゃう動画がいっぱいあります。
じゃぁ、しょうがないからフリーの楽曲を使おうと思っても良いのがないんですね。この件は前の日記にも書いたけれど、しょうがないからそういうフリーに使って良い曲が入っているCDを買ったりダウンロードしたり、あるいは中学生が弾いているような無料の楽曲をしぶしぶ使ったり。
私としては多少の経費が掛かってもいいから、良いものを使いたいとずーっと思っていました。で、紹介したのがこの前のやつ。かなり内容は良いし、私の好きな感じの曲がいくらでもあります。でも有料。
ところがですねぇ、結構いいものでも無料なのがあるんですね。私はこれに気がつきませんでした。というか、その手の曲をBGMで使っている人って結構いるんだけれど、私はライセンスフィーを支払って使っているもんだとばかり思っていたんですよ。
ところが、本日、無料で使えるものがいくらでもあるのがわかった。
jamendo ← クリック
まぁ、恐ろしい数の曲、アルバムが登録されています。
ここの説明をするだけでかなりの時間が掛かるのですが、簡単に説明しますと、基本的には今までのガチガチの著作権の縛りではない違う考え方(Creative Commons)でやろうじゃないかということで、それに賛同する人たち、プレイヤーが集まってこういうのが出来ているって感じでしょうか。
Creative Commonsのサイト ← クリック
ただ権利を完全に放棄しているわけじゃなくて、基本的に営利目的で使う場合は従来と同じでしょう。でも個人が聞いたりコピーしたり、配布したり、二次利用に関しては大幅に緩和されているようです。でもややこしいのはそれもまた細分化されていて、どの曲でも同じように使えるかと言うとそういうことじゃない。
jamendoのサイトで曲をサーチしたり、評判順に聞いてもいいですが、曲それぞれにマークがついています。そのマークがその曲の権利がどうであるかを表しています。
我々が自由に使えるのはその中でもCC-BYと呼ばれるやつ。これは作者、曲名、どこにそれがあるかとかそれをちゃんと明記しなくてはならないのが利用条件の一つ。あとは、自由にコピー、配布、二次利用も良いよって感じ。つまりそれがこの日記の一番上に出した動画なんです。
この次にうるさいレベルもあって、それはその曲をいじっては駄目というやつ。まんまなら自由にどうぞなのですが、BGMで使う場合には長さや音量を調節したりしますから駄目。
ま、我々に関係あるのはそれらのレベル。
ちょっとややこしいですし、サイトは英語ですが、ちょっと読んでみればわかるはず。その辺の説明をしているフォーラムの書き込みがあります。(これも英語ですが)
ユーチューブなどで動画に使う場合は? ← クリック
恐ろしいほどの曲がありますし気に入った曲を選ぶのは大変。でもジャンルも細分化されていて、また楽器や曲の雰囲気からも検索できますから、自分に合ったものが必ずや見つかるんじゃないでしょうか。
これがあればもう著作権のことに悩む必要はなくなるかも。かな?