今回のKL旅行での食のハイライトは多分これだと思います。
世界一のアワビ、フカヒレ料理を食べたこと。はい、多分これは世界一だと思います。
でもねぇ、世界一って言ってもどういう世界一かいろいろあるわけで、我々が食べたアワビ、フカヒレは
世界一、小さい!! (笑)
泊まったホテルはワンワールドホテル。隣はワンウタマショッピングセンターでホテルから繋がっています。で、ホテルからショッピングセンターに入ったすぐのところにインペリアルという中華料理屋がありまして、毎日その前を通りますし、大好きなアワビとフカヒレのスペシャル広告が出ていて目立つわけですよ。
聞いてみるとこのインペリアルという中華料理店はあちこちにあるようで、決して悪い評判もなさそう。ということで、この広告に連れられて食べてみることにしました。
その広告の内容ですが、ビックリ仰天の内容。これです。
アワビ。二種類あってオーストラリア産のアワビですが、値段がなんと36.80RMと32.80RM。1000円ってことです。(笑)
これがフカヒレ。28.80RM。1000円以下。(笑)
この値段を見ればどんなものが出てくるか想像はできるはずで、あえて食べる必要も無いとは思うのですが、この広告を毎日毎日見ていますとやっぱり「食べてみる?」って話しになるわけです。
で、ある日、ヨメサンと二人でこの店に行きまして、二つづつ注文しました。で、でてきたのがこれ。
アワビその1。
アワビじゃなくてトコブシだろうね、なんて話をしていましたが現物が出てきて我らの目は点になりました。これって・・・・、トコブシの子供?ホタテでもこれほど小さいのは見たことが無いくらい小さい。多分全長3センチ以下。2.5センチ程度か?
アワビその2。シャンサイに隠れて姿も見えず。
これらが出てきて数分間、我らの中で異様な沈黙の時間が流れました。声が出ない。体中の力がすーーーっと抜けていくような気がしました。
でも深呼吸をして気を取り直して、食べてみることに。
アワビその1の方ですが、これは美味しかった。ヨメサンと私の分とこの小さな小さなアワビを二等分してオママゴト遊びの様に口に入れましたが、確かに美味しい。でもねぇ、いくらなんでもこりゃないよね~。
アワビその2なんて味付けもさっぱり味で、口に入れたもののどこかに消えてしまったような感じ。
こういう時にバカな冗談でも言おうものなら間違いなく大喧嘩になるので、結構まじめな顔をして「美味しいじゃん」「そぉね」と喋って終わり。
何もしゃべらずにため息の連発で、そうこうしている内にフカヒレが来た。見るからにスープで、広告の写真の様な小さいながらもフカヒレの姿は全く見えず。
さてさて、どんなフカヒレが中に隠れているのか・・・とスプーンですくってみると・・・
出た~~~~~~~!!フカヒレがいた~~~~~~~~!!
しかし、この小ささ、こんな小さなフカヒレが世の中に存在するのか?フカヒレを解いた糸状になったもののスープは良くあるけれど、これはそれとも違う。小さいながらもあの半月状のフカヒレの形をしている。ところがその大きさが・・・・
見えますかね。2センチにも満たない大きさ。これってつまりサメでいうと10センチぐらいのサメから取ったんじゃないかと思うような大きさ。この小さいのが3つ4つ入っておりました。
こんな小さなフカヒレを取るために子供というか赤ん坊みたいなサメを捕まえて、まぁ、ご苦労さんなこって、というかサメが可哀想というか哀れというか・・・。
でも味はちゃんとしている。
ま、要はこのフカヒレもアワビも、酒のお試しとか利き酒とか、あの手のものだと思えば良いのだよと二人で話し合って納得。で、美味しいと思えば次回着たときにはちゃんとしたものを注文してねってことなんでしょうが、どうにもそういう気は起きませんでした。
まともなものが出てくるはずはないと思っても、もしかすると・・・なんて期待する気持ちがあるんですね。これをスケベ根性と言う。
まぁ、広告の写真とは全く違うものだけれど、店に腹が立つよりちょっとだけでも期待した自分達がバカに思えて仕方がないわけで、そうそうに引き揚げることにしました。
確かに味は良かった。でもあれで1000円なら仕方が無いとも思えず、++が付くわけだからあれって結構高いはず。トコブシだってあんな小さなトコブシの値段は知れてますから。
オーストラリア産のアワビですかぁ。嘘だと思うなぁ。あの大きさのアワビは大事に育てたいはずで出荷基準以下なのは間違いないんじゃないかなぁ。
しかしまぁ、多分、このアワビ、フカヒレは料理屋で出てくるものとしては世界一を名乗っても良いくらいの小ささには間違いが無いでしょう。
ところで、食の安いマレーシアでもちゃんとしたアワビ料理を食べるととんでもない値段なんですね。5年前に行ったアワビ専門店では料金をみただけでひっくり返りそうになりました。
こういう料金。
一番高いのは、一人前、な、な、なんと5680RM。日本円にして16万円ぐらい。これっていわゆる乾しアワビを戻して調理したものなんですね。でも我々が食べるアワビ料理って活けアワビなりボイルされたものを調理したもの。これは値段がまるで違う。ちなみにこの店は香港のアワビ専門店のクアラルンプール支店で、この店の乾しアワビは日本産しか使わないので有名。