FXにマレーシアリンギット登場!!

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マレーシアリンギットは政府によって守られている通貨なのは皆さんご存知の通りで、海外での両替が出来ないことになっていますよね。実際には出来る場所もありますが、公的にはそうなっていない。ですからFXでもリンギットはなかったわけです。ですから、FXでヘッジをしようと思っても無理という状態でした。

ところが~~~~~

リンギットのFXがあると読者の方から教えていただきました。それはIG証券。IGMarketsです。イギリスが本社。

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早速見ていましたが、ありましたありました、リンギットが。USD/MYRです。米ドル/リンギットだけ。FX-Emerging Markets FXの中です。

チャートですが、こんな感じ。日足。

2013-12-04_00h39_42

大きな流れを見るには一番適していると思う4時間足。

2013-12-04_00h43_01

5分足

2013-12-04_00h44_51 インジケータ数はかなり限られていて、とりあえずEMA、MACD、KDJ(ストキャス)を乗せてみました。

2013-12-04_00h50_07

大前提としてこれはデイトレ、スキャル向きではないし、それの為にあえてリンギットを選ぶ必要はなく、やっぱりヘッジ目的でしょうか。

ただ私としてはチャートにこだわりがありますので、このチャートに付属のインジケータを見ながら売買を決定するのは非常に不安です。ただストキャスのKDJがあるのは救いだと思いました。

これはドル・リンギットであって、円・リンギットは存在しません。私は一向に構いませんが、多くの日本人にはそこがちょっと気になるところかもしれませんね。ただ多くの方が外貨投資をなさっているし、米ドル中心の方もいらっしゃるでしょうから、一歩前進には間違いがないと思います。

しかしどうして海外で自由に売買できないはずのリンギットがFXの世界に登場したのかを考えてみますと、なんのことはない、実際の売買じゃないってことなんですね。FXとかCFDの世界をご存知の方ならなるほどと思うでしょうが、そもそも我々が出した売買注文の受け手は誰かと言うとこれを提供している証券会社なんですね。売り手と買い手が市場に存在して、その売買仲介をするのが証券会社だという先入観が一般にありますからここは理解しづらい点かもしれませんが、この業界っていつもこのブログに書いているように、競馬のノミ屋と同じなのね。

証券会社が出した価格で我々は売買し、その受けてはその証券会社であって、我々の注文がインターバンクのネットワークに乗って他の銀行であるとか一般の市場参加者を相手にしているんじゃないということ。インターバック直結のFXもありますが。

IG社は元々イギリスの会社ですが、イギリスってそういう方面の規制緩和が進んでいて、スポーツとかありとあらゆる分野の賭けが存在しているのね。これもそれと全く同じだと考えるべきだと思います。CFDも同じ。個別株のCFDが多く存在しますが、我々がそれを売買しても株式市場の本物の株は一切売買されていない。それと同じ。

それはそれでも構わないと考えることも出来るわけで、値付けの信憑性は闇のままですがそれも大きく違うことはないだろうと期待するしかなく、ま、どうしても使いたい人には便利なのでしょう。

ただこれをヘッジに使うとなると、多くの投資家が先物とオプションを使いこなすのと同じように考えるとうまくない。つまりオプションが存在しないんですね。それとここは重要な点かもしれませんが、「現引き」が出来ないという点。つまり米ドルでリンギットを買ったとして、いつかそれを反対売買しないとならないわけで、買ったリンギットをキャッシュで受け取ることができない。ここで期待はずれ、がっかりした方は多いと思います。このFXを使う理由がそこで消えたと思う方も多いかもしれない。

意味ないじゃーん、と思うか。これはこれで万歳なのか、ちょっと微妙な感じがしなくもないです。

今まではリンギットはマレーシア国内でキャッシュを売買するしかないと思っていたわけですが、ずーっとそう思い込んでいましたので、もうリンギットそのものの売買は私としては諦めがついています。相関性の高い、そして世界でちゃんと流通しているシンガポールドルとか、あるいは今日の話はドル・リンギットですが、米ドルとリンギットの相関性も高いわけで、シンガポールドル、あるいはアメリカドルをリンギットだと思って考えるという風に、私の頭の中ではひとつの結論がでちゃっています。

相関性があると言っても、こうやってリンギットとドルを比べればまさにこのチャートのように動いているわけで、さぁ、これをどう考えるか。

とりあえずY軸の値を見て考えてみたら良いと思います。チャートを見れば結構動いているように見えますが、値幅を%で見ると大して大きな動きじゃないということも出来るかもしれない。つまり相関性が高いとそういうことになるわけですが、その辺をどう考えるか。

持っている資産が円とリンギットであるならば、円とリンギットのペアがあれば一番良いにきまっていると考えがちですが果たしてそうなのか。この辺を考え直す必要があるかもしれません。

たまにこのブログで名前が出てくるポーのスクーターさんというオプションで(ごっそり儲けて)生計を立ている方とお会いしたときの雑談の中でヘッジの話が出たのですが、「豪ドルのヘッジは日経225」で出来るとおっしゃるんですね。私としては、え?と思ったのですが、まさにこれは相関性の考え方の違いだと思いました。なるほどと思いませんか?相関性があると言うには厳しいですが、動くポイント、方向性は似てるんですね。つまり細かく売買して利益を出そうと思うなら別ですが、大きな動きを取る、あるいはヘッジするとしたならば、それこそ日経225のヘッジを米ドルで行うということもあり得るわけです。

ここで大事なのは相関性よりも、自分のやりたい売買法が取れる場所で、あるいはやりやすい、勝ちやすいと感じるペア、対象でそれをしたほうが良いという実利に目を向けた考え方が大事だと思うんです。そうなると近視眼的にリンギットリンギットと考えるのは間違いかもしれない。

この考え方は私に取ってはかなりインパクトがありまして、根底からヘッジの考え方が変わりました。

つまりですね。極論を言えばAで損失が出るのをBで補うのがヘッジだとするならば、相場(A)の損失を、パートタイムの仕事(B)で補うのもありなんですね(笑)。不確定要素が多いものをそれが少ないものでヘッジすると言う考え方が自分の中で生まれたのは非常に面白いと思っていまして、またそれがポートフォリオを組む本質的な考え方なんだろうとも思うんです。

結局、自分が勝てると思う対象を、勝てると思う手法で売買し、それで他の不確定要素が多くリスクがあるものをカバーすればよい。それだけのことかもしれません。リンギットをヘッジするのだからリンギットを売買できるようにしなくてはならない、というのは単なる思い込みかもしれませんね。そのものずばり、あるいは相関性があるものを扱おうと考えること自体、単なる理屈なのかもしれない。

でも今までは不可能だったリンギットの売買をFXで出来るようになったのは素晴らしい第一歩。しかし使い道は人それぞれってところなのでしょう。

どうしても日本円リンギットの売買をしたかったという方は面倒ですが、JPY/USDとこれを合成すればOK。短期売買を繰り返すわけじゃないでしょうからスプレッドも大きな問題にならないし、良いかも。

 

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