肉屋に行ってきました。
もちろん文句をいうためにあらたに背脂を買いにです。
前回の背脂は背脂ではなかったと言ったのですが、奥の方から職人が出てきまして、「あれは背脂だ」と。
押し問答になってもしょうがないので、私が欲しいのはあれではなくて、もっと厚みがあって硬めの背脂だと言ったんですよ。この前のはテクスチャー(肉質)がまるで違っていてただの柔らかい脂肪と同じだと。
職人は「お前の言うことは良く分かるけれど、そういうのは無いんだよ。ちょっと来てくれ」と私を店の厨房(?)に連れて行きました。
肉屋の裏に入るのって結構怖いんですね。わかってはいますが肉がぶら下がっているのを見るのは処刑屠殺と解体を思い浮かべるわけであまり気持ちのよいものじゃありませんから。
彼が見てみろと言った大きな塊の豚肉なんですが、確かに私が欲しいような背脂がそもそも無いんですね。痩せていて全体に脂が乗っていません。お腹のところも脂が薄いし。
マラソン選手か?
みたいな豚。 (笑)
でもこういうのにニーズがあるんですね。私だってバラ肉を買うときに脂が厚いバラ肉は敬遠するぐらいですから、脂肪分を徹底的に嫌うオーストラリア人にはマラソン選手かモデルのような脂肪分の無い豚のほうが良い。
前にも書きましたが、世界中でノンファットとかローファットが流行りだした時に、脂肪分の多い豚を育てていたオーストラリアの豚の生産業者はほとんど全部、生き残りのために脂肪分の少ない豚を作るように切り替えた。そしてなんと、豚の脂肪分は鶏の胸肉と同じぐらいにまで落とせた。これって快挙だったわけですが、でも近年、「昔の豚のほうが美味しかったよね」ということで、また昔からいたバークシャー種(これが黒豚)をオープンスペースで作る業者がチラホラ出てきた。
で、その豚を扱っているのがこの肉屋なのですが、でも今日見せてもらった肉はアスリートみたいな豚。 (笑)
一番最初にこの店に行った時に、非常に良い背脂を買えたのでその話をしましたところ、そういうのもあるとのこと。でも肉屋も魚屋と同じで常時同じものがあるわけじゃないんですね。ということで、良い背脂が入ったら電話をしてもらうことにしました。
日本だったら豚肉なんていくらでも美味しいのがあるし、海外から入ってくる安い豚はやっぱり美味しく無いと書いているブログもたくさんあります。
でもオーストラリアにはそういう豚しかいない。そしてなぜかオーストラリアの豚は高い。
いいこと無いじゃん。 (笑)
マレーシアって豚も、特に鶏が美味しいですよね。牛はアウトだけど。