いやーー、新発見をしました。
ローストポーク用のブロックを買ってきまして、それを60度で2時間、低温調理したのが昨日。今日、冷蔵庫から取り出してそれでトンカツを作ったのは前の日記で書いた通り。美味しいことは美味しいけれど、背脂が多すぎたこと、また肉質がトンカツ向きではないのがわかった。
さて、残った肉はどうしよう。もともとそれでチャーシュー(煮豚の意味)を作ろうと思っていたので、煮たんですよ。タレは
○ 中国醤油
○ 紹興酒
○ オイスターソース
○ みりん
○ ショウガ
○ ニンニク少々
○ 水をそれなりの量
時間は2時間。かなりの弱火で煮ました。私はチャーシューを作るつもりだったのですが、そもそもチャーシューを作るのにどんなタレを作ったら良いのかわからず、結局このタレはいつも今まで何回となく作ってきた「角煮」の味付け。
タイマーがなったので見に行きましたところ、ブロックを結いてあったタコ糸がはずれて肉が変な形に。
これを冷ましてから冷蔵庫に入れようと思ったのですが、ちょっと触ってみたらいい感じに柔らかくなっています。タレの味は角煮そのもの。(笑)
そこでちょくら端っこを切って試食。
なんだ~~~~~~~~~~~、こりゃ~~~~~~~~~~~~~~~~~
これぞ私が何年も、そして何度も何度も作っては失敗続きだった、私が求めていた「角煮」そのものなんですよ。
これは伏兵がいたって感じですわ。角煮って豚バラ、三枚肉で作るってのは古今東西、世界中の決まり事みたいなもんで、歴史的にもそう。
まさか、角煮をバラ肉じゃない部位で作るなんて想像もしませんでした。
でもこの肉、脂身は背脂なんですね。この旨さはバラ肉の脂とは別格なのは分かる人はわかるはず。そしてですね、結局角煮の難しさって赤身をいかに柔らかく煮るかってことなんですよね。ガンガン火を入れたり、圧力鍋で長時間掛けても、脂身はフワフワになる。ところが赤身は固くなるんですね。だからフワフワの中に変に硬い繊維がある角煮になる。
では赤身を柔らかいままに保とうとすると、今度は脂がしっかり抜けないんですね。このジレンマに悩まされるのが角煮の難しさだと思うのですが、素人が美味しい角煮を作るのは簡単ではない。
でも、この日記には角煮実験の経過を書いていますが、ある時、問題は簡単に解決してしまった。つまり、豚のバラ肉でもいろいろあるということ。私は単純に、バラ肉とはこれのことだとかなり長い間、全く疑うことなく信じていたわけです。
どこにでも売っているポークリブ。角煮も常にこれで作っていたわけです。でも思うようにはいかず、もう駄目だと諦めていた。
ところが、バラ肉にもいろいろあって、薄くて皮も柔らかいブロックのバラ肉があるんですね。でもそんなもの使ったことがありませんし、そんな違いは無いだろうと思っていたわけです。でもそれを買って角煮にしたら、なんのことはない、すんなり自分が狙っていたものが出来てしまった。
こんなに薄いバラ肉です。これは子供のということではなくて、部位が違うはず。腹の部分だろうと思いますが、皮もフニャフニャです(自分と同じ 笑)。切り身になっているのは硬くてゴムみたいなものが多い。
ですから、角煮に関しては作りたいときにはこの薄いバラ肉ブロックを買えば良いと思っていました。
ところが今日の偶然出来た角煮。全く別格です。脂身はフワフワ、しつこくなくて美味しいし、赤身もトロンとした柔らかさ。この柔らかさはバラ肉では出ない。つまり、筋肉の質が違うんですね。
瓢箪から駒ってこういうことをいうのでしょうね。明日、ヨメさんや子供たちに食べさすのが楽しみ~~~~~~~。
あ、そうそう。買ってきたブロックってこんな感じ。ローストポークとしてオーブンに入れればいいように縛ってあります。味付けは一切なし。角煮を狙うとしたら、多分このまま圧力鍋に入れればOKだろうし、私がやったみたいに低温調理をする必要はないと思います。次回、試してみますが、まずはショウガ、ネギの葉、酒でも入れ、圧力をかけて30分ぐらい。その後、自然に冷ましてから糸を外し、タレでコトコト煮込んでいけば大丈夫だと思います。それとも、最初から糸ははずして、角煮らしい形に切ってから調理したほうが良いかも。
これ、ショルダーだと思います。周りの脂は大変貴重な(笑)背脂。
断面はこんなです。これは60度で二時間低温調理し、冷蔵庫で一晩寝かした後の画像。
嬉しいなぁ。これで角煮の呪縛から完全に逃れられるし、今まで狙っていたものより美味しいのが出来るんですから。
これって、ダボ家、今年最高の発見! (笑)