次男坊が私の部屋に来て、こんなことを言い出したんですよ。
「オヤジ、聞きたいことがあるんだけれど・・・」
ですと。次男坊って我が道を行くタイプで、あまり人の意見を聞かない奴。そんな彼が真面目な顔をして私に聞きたいことがあるなんていうもんですから、びっくりしたんですよ。
私もちゃんと話を聞こうと思って
「どうしたんだ?何かあったのか?」
と聞いたんですよ。そうしたらあのバカ、なんて言ったと思います。
「あんな美味しい魚、食べたことがない。なんていう魚なの?」
だと。ったくもーーーーー。一発頭を小突いてやろうかとおもいましたよ。 (笑)
「あれはねー、日本ではキンメダイ。こちらではアルファンシノっていうの!」
「へーー、あんな魚、オーストラリアで初めて食べた。凄いね~」
次男坊はシドニーでたまに魚市場に行って鮭を丸ごと買ってきて(鮭大好き男)、自分でおろして刺し身を作ったり、いろいろやるのですが、このキンメダイの存在は知らなかった様子。
シドニーの魚市場なんていうと、我々日本人としては築地みたいな凄さはないにしろ、巨大な魚市場を連想するじゃないですか。ところが、ウソか本当か知りませんが、シドニー魚市場の取扱高って世界第二位らしく、期待して行ってみると、「え?ここが?」と思うような市場。いわゆるどこにでもあるような魚屋が何件か並んでいる程度で、あの築地と比べたら何十分の1、いやそれ以下でしか無いようなところなんですね。多分、卸業務としての取引高はあるんでしょう。でも決してたくさん並べて売っているわけでもないし、多品種じゃないのね。
私が行ったのは一度きりですが、アワビを売っている店もなければ、並んでいる魚はゴールドコーストで見るようなものとほとんど同じで、若干種類があるかな?程度。私としてはマグロも並んでいて、水槽の中にはありとあらゆる魚がいるんじゃないかと思ったのですが、まるで違う世界。
そんなシドニー市場へ行くのが好きだという次男坊は、キンメダイ=アルファンシノの存在を知らなかったらしいのです。
「よーーし、シドニーに帰ったらあれを買ってみよう」というので
「新鮮なものがあったら刺し身もびっくりするくらい美味しいし、良いと思うよ。でも問題がある。」
「え?なになに?」
「多分、シドニーの魚市場では売ってない。」 (笑)
私もシドニーの市場でいの一番に探したのがこのアルファンシノでしたが、ありませんでした。というかなんていうのかなぁ、ただ単に「無い」だけじゃなくて、売っていそうな雰囲気じゃないのね。時期的なものもあるんでしょうし、まぁ、オーストラリアの魚の流通ってどうなっているのかわかりませんが、いわゆる築地に行けば無いものは無いっていう市場とはまるで違うのね。
しかし、あのアルファンシノは美味しかったです。ヨメさんが塩麹つけを作りまして、息子たちはそれを食べて感激したんですね。
買ってきたのはラブラドールにあるチャリス。1キロ16ドル台でした。これで2キロ程度。店で内臓、鱗は落としてくれます。
今日は休みですが、明日また行って買ってくる予定。 \(^o^)/