え?角煮?トンカツじゃなかったの?なんて言われそうですが、実は角煮も平行して作っていました。
これまた今までとは違う作り方での実験なんですが、肉はこれ。バラ肉ですが板状のもの。それも柔らかいところを選んでいます。皮にシワがついているのが柔らかいんですが、たまに乳首がついているのがありますので下っ腹ですね。ここが柔らかいのは人間も同じ。 (笑)
これをですね、昨日の夕方からずーっと低温調理に掛けていました。温度は初めての温度で75度。時間は16時間ぐらいですかね。これだけ長くやったのも初めて。
低温調理にするときには、味付けも何もしませんでした。余計なことをすると、特に塩気があると浸透圧の関係で硬くなりますから。少量なら関係ないでしょうが、長時間なので注意します。
取り出してから大きめの角切りにして、鍋で煮込みました。かなり弱いシマー状態(コトコト煮)。味付けは中国醤油、紹興酒、オイスターソース、そして中国黒酢を少々。それにショウガとニンニク。
これを1時間半ほど煮込みまして、ウズラの卵を投入してしばし放置。
いい感じに出来上がりました。
ただいつもと肉のテクスチャーが違います。これって判断が本当に難しくて、同じ肉を様々な調理方法でやったわけじゃないから、ちゃんとした比較は出来ないんですね。
でも今日のは、フワフワに柔らかい感じではなくて、それなりに歯ごたえがあります。ただいつもはこれでもか~~というぐらい柔らかくしますし、世の中一般的な角煮の硬さはこんなものかもしれません。そして繊維が口の中で目立たないんです。
これってスロークッカーで煮込んだ肉に似ていると思いました。圧力鍋でやると繊維が固く残る感じにしか私には出来ないのですが、それとも全く違う感じ。柔らかいけれど歯ごたえがあって、でも繊維が硬い感じではない。
私はフワフワに柔らかくて、脂身も肉も箸で掴めないぐらいの好き。
でも低温調理で10数時間やってもフワフワにならないのが面白いですね。科学的にどうなっているのか考えてみてもわかりません。(笑)
フワフワにするとしたらやっぱり「最初は蒸して」次に「味付けして煮込む」で出来るはずだと思っています。というかそれ以外では成功したことがありません。なおかつ、肉は柔らかくて薄いバラ肉のブロックを使う。他の部位、それがたとえ同じバラ肉だとしても胸に近い部位、あるいは横腹とでもいうのでしょうか、そういう場所は皮も固いし、身も固い様に感じます。
昨日のトンカツの失敗の後の成功で助かりました。もしこれも失敗すると暴れたかも。(笑)
今晩、ぶ厚い方のトンカツを揚げますがすでに低温調理に掛けています。温度は55度。この温度ですが、タンパク質が熱変性を始めるぎりぎりの温度(熱変性は58~60度)ですので肉は硬くなることもないでしょうし、もちろん分水作用が始まって水分を出すのが始まるのはもっと上の温度ですから、パサパサする様にもならないはず。
美味しかった~~~~。ご馳走様~~~~~~~。