前から思っていたことなんですが、中華料理で言う「排骨」って「バラ肉」ってことになっていますよね。でも違うんじゃないかと思う私。
前の日記に豆鼓蒸排骨を作った話を書きましたが、この時も一番最初に思ったことは「そもそも肉が違う」ってこと。
この2つを見比べて下さい。
これがリッツカールトンの豆鼓蒸排骨。
これが私が「バラ肉」を使って作ったもの。
我々が言うバラ肉っていわゆる「三枚肉」ですよね。脂と身、脂というように層になっている。でしょ?
ところがリッツの豆鼓蒸排骨もそうだし、こちらの中華料理屋で出てくるのも決して三枚肉じゃないんですね。三枚肉って要は皮膚に近い部分でしょ?骨なんかない部分。ところがこのリッツの豆鼓蒸排骨も拡大してみるとすぐに分かりますが、肉がコロっとしていて骨が入っている。それも細い骨。これはこちらの中華も同じ。
そしてですね、たまに「骨」じゃなくて「軟骨」があるんですね。つまり、同じお腹の肉にしても全く違うものだということ。
じゃぁ、何か?
その答えは日本で言う「軟骨」と呼ばれる部分じゃないでしょうか。中国語でも「軟骨」あるいは「脆骨」と呼ばれ、それが付いている部分。
例えばこれみたいな。この写真は私が「軟骨」を探している時にスマホの中にこの画像を入れて、中国人の肉屋に見せたものです。
そして買ってきたのがこの写真。軟骨がたくさんありまして、かなり長時間煮込みますとフニャフニャになって美味しい。
要はこういうのを探してこないとダメなはず。この画像もスマホに入れておこうと思います(笑)。どうも英語では「Rib tips」というらしい。
これが我々の言うバラ肉。まるで違うのがわかります。これはやっぱり脂が多くて、くどい。
それとですね。TTDIの肉屋のことを思い出すんですよ。壁に貼ってある料金表の写真を見ていると、どうも排骨とはバラ肉ではないのがここでもわかります。
つまり、我々が「排骨」だと思っているバラ肉は、この表では「花肉」なんですね。では「排骨」は何かというとここには「Spare Rib」と書いてあります。つまり骨が付いているスペアリブが「排骨」であって、バラ肉じゃないんですね。そして軟骨は軟骨排なのでしょう。そしてベーコンのようなバラ肉(三枚肉)の薄切りを「花肉欠片」と呼ぶ。
こんなことは常識?
排骨って「骨」という字が入っているわけですから、「バラ肉」ではないのは想像できるはずですが、今までそれに気が付かなかった私。^^;
やっぱり豆鼓蒸排骨もスペアリブを使うべきで、バラ肉(三枚肉)だと脂が強すぎるんですね。ですから東坡肉(トーロンポー)はバラ肉(三枚肉)だけれど、中華で言う排骨が付く料理はバラ肉で作ったら違うものになるってことでしょう。
ありゃ?
英語で豆鼓蒸排骨のことをスペアリブって言いますよね。何年もそれを使っていながら全く気が付かなかったです。(笑)
じゃぁ、バラ肉(三枚肉)のことを英語でなんという?
ああああああ、Bellyかぁ。
なんでこんなことに気が付かなったんだろう。皆さん、ご存知でした?
ではスペアリブを日本語てなんという?
WIKIを見たら、スペアリブはスペアリブというカタカナ表記(笑)。では「バラ肉」を見てみると「アバラ骨の周囲の肉を指す。皮、赤身と脂身が3層になっているので三枚肉(さんまいにく)とも呼ばれる。」と書いてある。
これっておかしいですよね?三枚肉は肋骨周囲の肉じゃないですもの。
ばら肉 – Wikipedia
アバラ骨の周囲の肉を指す。皮、赤身と脂身が3層になっているので三枚肉(さんまいにく)とも呼ばれる。 …
日本の「肉」に関する歴史が浅いせいですかね。英語で言う「Spare Rib」と「Belly」の違い、中国語で言う「排骨」と「花肉」の違いが日本にはなくて、全て「バラ肉」と呼ばれる。これが結論ですかね。
魚で言えば、「中落ち」と「トロ(腹身)」の違いですかね。ぜんぜん違うじゃん。(笑)