昨日は母から、今日は父から電話がありました。それぞれ20分は話す長電話。内容はほとんど一方通行。
現況を何度話してもちゃんと理解が出来ないようで、今まで話したことさえ忘れているし、電話でも同じことを何度も言わないとならない状態。
もちろん姉には逐一メールで詳細を送り、それをプリントアウトして両親は見ているもののすぐに分けがわからなくなって、「一体全体、どうなっているんだろう・・」と毎日毎日、同じ心配をしている様子。
二人共もうすぐ90で大きな病気もなくそれは大変ありがたいのですが、歩けるうちは外に出すべきだと姉が両親を連れて買い物や食事に行っても「幼稚園児の引率」みたいなものでかなり苦労している様子。
私がKLに行ったら一族6人が乗れる車が欲しいと考えているのはここに何度も書いていますが、そんな皆でどこか出かけるとかもうそういう状態ではないらしい。
姉からも電話が掛かって来ましたが、内容はいつもの愚痴。(笑)
365日つきっきりで数時間自分の時間を持つのも大変なようで、2,3日、羽根を伸ばしたい、日本に帰りたいと思っても「お許し」が出ないとのこと。「俺達を殺す気か?」とまで言われるらしい(笑)。またたまたまお許しが出ても、その時になると必ずどちらかの具合が悪くなるらしい。
ボケと言えるほどのボケがないのは有り難いですが、ではまともな会話が成り立つかというとそうでもなく、もし片方が病気になったりボケが出たらどうにもならなくなる状態。
その時にはどうするのか?と姉に聞けば、メイドを雇うしか無いと言っていますが、寝たきり老人のお尻をほじってくれるようなことまでやってくれる人がいるのかどうか。フィリピン人かインドネシア人で日本で看護を学んだような人がいればよいのでしょうが、まだそこまでは調べていない様子。
まぁ半端ではないワガママな両親ですので、施設に入れて・・なんてのはまず無理だろうと姉の弁。もし入れても一日二日で大騒ぎして出ることになるだろうと。完全にボケてしまったほうがその点、良いのかもしれないなんてことまで話に出る始末。
朝起きたら・・・、なんてことはもう何年も前から想定していて、私がKLに行った時にも斎場などは確認済み。また変な骨壷に入れて封印されても困るということで、姉はそれも用意をする予定とのこと。自分の分も買っておくそう。
そんなこともあって、早く我々がKLに行って両親を安心させてやる必要があるし、私の最後の親孝行をしなければならず、また姉にも一週間や二週間の休みは定期的に取れるようにしてやらないと。
歳を取れば「想定していた自分の老後」なんて全て綺麗さっぱり忘れてしまうのが人間の性で、「自分はこうするつもり」とか考えていても、また親族に「ボケたらこうして欲しい」なんて言っていても、その時になれば別人になる。
マレーシアに日本人の老人たちのための施設建設に動いている人たちがいて、本当に頭の下がる思いがするのですが、もしそれが出来て我が両親がそこに入れるか考えても、いろいろ問題はありそう。
ポックリ逝きたいってのは、そうならいいなぁ、なんてもんじゃ無くて、本当に真剣で切実な願いであるのが良くわかるし、もうそろそろ自分も最後の時を想定して計画を建てないとならない状態。
子供に最後のことは任せられる親って幸せなんでしょうねぇ~~~。子供は真っ青でしょうが。(笑)
子供もいない人ってどうするつもりなんだろうか、と良く考えます。一度きっちり話を聞いてみたいし、それって万人の参考になるんじゃないかと思ったり。(後記:これは同居するとか金銭的に子供に頼るということではなくて、資産管理、様々な連絡や決定などを誰がするのか。保証人、身元引受人としての子供がいなくて大丈夫なのか)
今現在の私の考え方としては、70歳半ばになるころには日本で最後の場を確保する予定。子どもたちの世話になることなんか考えられないし、ボケたり寝たきりになれば関連施設に横滑りで入れるシルバーマンションみたいなところに入居したい。私はまだしも、ヨメさんが一人で海外で老後、最後を迎えるなんて絶対に無理だと思うから。それの準備は私がボケてからでは遅すぎる。でもそれって入居費用はマンションを買うのと同じぐらいだし、月々の支払いってかなりの額で、施設への支払いだけでは済まないわけで、1年間のなんだかんだの出費、医療費も考えれば【そこそこの施設は】普通の日本人の平均【税込み】年収ぐらい掛かるのを知ってびっくり。そしてその支出は何年、何十年続くのかもわからないし、インフレも考慮しないわけにはいかず。
なんだか変な世の中だ。
若いころバリ島へ行った時、盛大な葬式を見たのを思い出します。ガイドに聞いてみるとそういう葬式をするのが皆の夢で、その為に一生懸命働いてお金を貯めると聞いてびっくり。
ちゃんと死ぬために一生懸命働くなんて可哀想だと思いましたが、今になれば我が家も一緒。(笑)
あまり心配しなくてもどうにかなるんじゃないかと考えたいけれど、祖父は20年寝たきりだったし、今の両親を見てもどうにかなるなんてことはあり得ないのがよく分かる。
姥捨て山って凄いシステムだったんだと感心したり・・・。(笑)
マレーシアの物価が将来も安いと仮定して、自立生活はもう無理とか、大病に掛かるまではどうにかマレーシアで生き延びで、先が見える頃になったら帰るってのが良いのかな?つまり予定は未定ってことだけれど、それなりの資産・収入がなければ帰るに帰れない。我が家のように年金に問題がある場合は真っ青。若い時代から海外で過ごした人(駐在ではない)には結構あるパターンじゃなかろうか。
でもそんな時に、マレーシアで日本人用の施設があったらそこに行くのが良いのか?
もう70代のMM2Hは深刻だろうと思うけれど、自分の将来設計のためにも皆さんの意見を聞いてみるか・・・・。
しかし日本は低金利で多少のお金を持っていても増えないし、利回りが良い物はリスクがあるし、年金も資産も大したことがない人たちはいったいどうするつもりなんだろうか。だからマレーシアという選択肢が注目されるのだろうけれど、自宅は日本に残して(当然経費がかかる)マレーシアでもそこそこ使っている人が多いみたいで何の意味があるのかわからない。
貯蓄:「ゆとりある老後」に必要な資金は、1億1856万円 -「定年後の5大爆弾」の正体【1】:PRESIDENT Online – プレジデント
海外で働く(将来の年金がない)若者たちはこの現実をどう考えているんだろうか。息子ともこの辺はしっかり話し合ってみるつもり。彼らの時代には3億必要とかそういう時代になるんだろうし。いや、40年後だとしたらもっと掛かるか・・・・。あまりにも遠い将来だからわけがわからないけれど、老後が見えてきた頃に慌ててもどうにもならない。日本では年収が300万円レベル、非正規雇用の人が増えているって、将来、日本での老後が崩壊するってこと?もう崩壊してる?
海外で働いて数億円貯めて日本に帰るなら良いけれど、それだけ貯めることも出来ず、海外で永住権もなくいつか出国しなければならなくなったらどうなるんだろうか。MM2Hというビザはそういう意味でも凄いのかもしれない。もし永住権が取れるとしたらオーストラリアがベストのような気がするけれど、物価も税金も高いし・・。
60歳まで生きた男性の平均寿命は82.84歳、女性は88.37歳まで生きるという統計(2010年簡易生命表)がある。余裕を持たせて夫87歳、妻92歳まで生きると仮定し、最低限の生活のためには月24万円、ややゆとりある生活のためには月30万円かかるとすると、最低限生活では1億776万円、ゆとり生活では1億1856万円確保しなければならない。しかし年金が7274万円支給されるので「不足分は最低限生活で3502万円、ゆとり生活で4582万円になります」。