外国旅行へ行って自分の家に帰ってくるとホッとしますよね。それはふつうの事。
今回のマレーシア旅行は気分としては旅行者気分ではなくて、「これから住む者」として頭を切り替えていろいろ見てきたつもりです。すると今までとは違ったものが見えてくるんですね。と同時に、ゴールドコーストに帰ってきて街を歩いている時の「安堵感」とか「心地よさ」を初めて感じました。
これってなんだろう・・・と考えてみたのですが、マレーシア、特にKLのブキビンタンという特殊なところに4泊した影響があるんじゃなかろうかと。ブキビンタンって旅行者にしてみると面白い場所ですが「住む感覚」であの街を見ると、私は「怖さ」に近いものを感じるんです。いわゆる街を覆っている「気」とでもいうのでしょうか。それは私にとっては決して気持ちの良いものじゃ無いんです。
またすれ違う人たちの顔つきが違う。微笑みの無い街だと感じます。乞食も結構いますが、悲壮感溢れる顔をしている人たちが多い。あるいはいかにも「チャンスがあれば・・」と旅行者を見つめるような人たち。街のいたるところにいる呼びこみも同じで、日本の呼び込みみたいに「ちょっと覗いてみようかな?」という気を起こさせない「カモさん、寄ってらっしゃい」的なものを感じます。卑猥でなんとも言えない姿で立っている女性たちがいたり。ああいう光景ってアジア特有、あるいは大都市のスラム街、あるいは私が若いころの日本の田舎の歓楽街。
そういう雰囲気からかなり長い間離れて生活していますと、たまにはそういうのも面白いと思うことは「旅行者感覚」でいる時には思うのですが、「居住者の目」で見ると近寄りがたいものを感じるんです。
また最初の4泊はミッドバレーのガーデンズでしたが、ベランダがあってバンサ方向が良く見える場所でした。
あちこちが建設中で、すごい活気だなと感心していました。ところがこれを数日間見ているうちに、フト違うものを感じたんです。この活気の裏にある「とてつもない欲望」の大きさです。それも秩序とか計画とかそういうものを感じることがない「爆発する欲望」みたいなもの。
なんて言うんでしょうか、マレーシアみたいな格差が大きな社会におけるこういう発展って一体なんなのか、そんなことが気になり出しました。とにかく、力を持つものがその力の限り出し尽くして競い合う場所。そこには「おもいやり」「優しさ」そんなものが欠如しているように感じたのです。「隙あらばそこから抜きん出て勝ちを取りに行く横暴さ」です。またそこには「誠意」も欠落しているように感じるんです。良い物を作ろうと言う気迫を私は感じることはなく、とにかく作って売っちまえてきな野蛮さを私はあちこちに感じます。あるいは器、箱は作っても中身が駄目みたいな。
これはKLに住んだことがない私でさえ感じることができる「基準、規制の甘さ」かも。でも実はそれは「技術の無さ」ではなくて「単なる手抜き」であるような。法律や規制はしっかりあるのでしょうがそれは「守るべきもの」ではなくて「努力目標」のような。
これはサービスにも感じることで、ただやるべきことをやっているだけで、そこに深い思考があるのを感じませんし、「おもてなし」なんてまるで関係のない世界。
でもそれが発展途上国の常だというのは良くわかります。日本だって昔はそうでしたから。
ただ、違いがあって当然だという覚悟がまだできていない私から見ると、ヒジョーに異様なものに見えるってこと。
物価が安いということに関しても同じようなことを感じまして、良い物が安いわけではなく、安いものがその適正価格で売られているだけだと思いました。例えば安い食べ物にしても安い炭水化物を安く料理して安い人件費で出せばあの価格で当たり前で、あれで高くなるわけがないし、高かったらそれこそ暴利でしょう。格差の大きな街ですから金持ちが行く場所はまたいくらでもあって、そこで出されているものは私が日本でさえも見たことのない料理が、ひっくり返るような価格で提供されていて、やっぱり良い物は高い。
レストランの良し悪しですが、もし食事の良さとは食べ物だけではなくて店の作りやサービス、器やその他諸々を全て含んで良し悪しが決まるとした場合、まず徹底的にどうしようもなく駄目なのは従業員スタッフ。人件費が安ければ出す料理の単価も大きく下げられるのは商売をやっていた人間ならすぐにわかることで、私の行った店ではどこでも安い人件費を使っているのがミエミエで、だからサービス内容もそれなり。だからそれなりに安い価格で出せるのだろうと思いました。
逆に、日本人を使って日本風の雰囲気を出している店はそれなりに高い。私達が初日に行った大西さんが働いている「浜笑」という店ですが、私にしてみるとかなり高い値付けだと感じます。でもスタッフの要所要所に日本人を置いていて、日本の雰囲気そのものを作り出しているんですね。でも同じフロアー要員でも裏方は安い人件費で済む人達を上手く使っている。あの店って本当に面白いと思います。ちゃんと狙い所を計算しているんですね。
逆にがっかりしたのがリッツカールトンの麗苑。まぁ今回食べた北京ダックが最悪だったのは別にして、あそこのスタッフに呆れてしまう場面がありました。麗苑って作りは良いし、テーブルセッティングも良いし、雰囲気的には申し分無しで飲茶も美味しい。ところがですね、注文を取りに来た女性が???でびっくりしました。その女性はウェイトレスではなくてきちっとした服をきたマネージャー的な人なのでしょう。
その彼女とのやり取り。
「Steamed chickenを食べたいのだけれど・・・」
「Steamed chickenは・・・・・」と答えが出来ない。
「私は Something like 海南チキンを食べたい」
「海南チキンはありません」
「それは知っている。だからSomething like 海南チキンと私は言っている」
「ではSteamed chickenはどうでしょうか」
「???(だから最初にSteamed chickenと私は言ったのに・・・)」
こういうバカなやり取りって私はまともなレストランでしたことがないんですよ。でも大なり小なりこういうわけのわからないことをいうスタッフはどこにでもいくらでもいるんですね。レベルが低いなんてもんじゃない。
ある和食店でのことですが、これも普通のウェイターウェイトレスじゃなくて黒服を来た男性が頼んだものを持ってきたのですが、上下逆に置くんですよ。いわゆる焼き魚が手前でご飯が向こうみたいな。
「その置き方は逆ですよ」と私が言ったところ、その黒服は知らん顔しているんです(相手が黒服じゃなければ私も言うつもりもなかった)。そうなると私もカチンと来まして、「ちょっと私が話しているんだから私の顔を見てください。その置き方は上下が逆なんですよ」とあらためて言いました。するとその黒服は引きつった顔をしながら私を見ましたので、「上下はちゃんと考えたほうが良いですよ」と言いました。これってそこそこちゃんとした和食店ですよ。それも普通のスタッフとは違う黒服です。(この後、アジアをそれなりに知っている長男が私に言いました。「オヤジ、中国人にああいう言い方をするとツバを入れられるよ」ですと 笑)
大きなレストランでスタッフたちの動きを観察していたことがあるんですが、大したもんで客が食べ終わったら皿を放置しないですぐ片付けるんです。それを見て、ちゃんと教育しているなぁと思ったのですが、私のところに一人のウェイトレスが来まして、私はまだ食べている最中でナイフとフォークを置いた瞬間に、皿を下げようとしたんですよ。私は慌てて「まだ食べている最中だ」と言いました。すると彼女は何も言わずに去っていった。
あれれと思ってみていますと、他でもそれをやっているのがわかった。つまりですね、上から「早く下げろ」ということは徹底的に言われているんでしょうね。でもなぜ早く下げないとダメなのかを教えられていないか、考えていないのか、理解が出来ないのか、「とにかく早く下げる」ことだけ一生懸命なのね。当然、皿の上にあるナイフとフォークの置き方を見て食べ終わったのかどうかなんか見ていない。ただそれに関してはナイフとフォークの置き方を知らない客が多いのだろうし、それを一つのサインとして見てしまうと、食べ終わっているのに皿を放置することが増えるんですね。これは日本でも同じ。
ま、サービにしても物品や食べ物の「【総合的な】質」を考えると、残念ながらマレーシアは安くて当たり前、恐ろしいほどレベルが低いスタッフが多すぎるとしか言いようが無いのだけど、それとは逆に、やる気満々の人たちには上に書いたような「怖さ」、「抑制のない欲望」「誠意なき前進」を感じるのです。
そいうのがあちこちに満ち溢れていて、それが活気に見えるのがKLという街なんだろうと思いました。そしてそれがKLを包む「気」となっている。
ま、私が育った東京は新橋も同じで、昭和30年代ってそんな感じだったような気がします。
でも現代ではどこでも「秩序」とか「お約束」みたいなのがあるし、「良い物を作ろう、売ろう」というのを感じることが多い。ま、そのへんはオーストラリアって甘くていい加減な国だとは思うし、マレーシアに非常に似ているところがあると感じます。「約束」は「約束ではなくて【努力目標】」みたいなところがありますし、サービス業はサービスを提供する側も客もイコールで対等ですから、日本みたいに客を立てるなんてこともない。
こういうマレーシアに慣れるのは並大抵の努力じゃ無理だなと思いました。これはオーストラリアに来た時にも同じようなことを感じて、今では「完全に」慣れましたからきっと時間の問題ではあるのでしょう。ただし、そういう内容だからこそ価格も安いわけで、私は将来的には「KLは安くて良い」という言い方はしないと思います(ここは昔、安かった香港や台湾とは大きく違う)。内容にあった価格でしか無いと今回は感じました。高級と言われているホテルも同様。昔、ゴールドコースト(大都市はまた違う)に感じたことと同じなのは面白いです。
でもそんなオーストラリアに帰ってきて、ここはマレーシアとは随分違うなぁと感じました。特にゴールドコーストって田舎で、大都市と違ってセカセカしていませんし、まず人の歩くスピードが違うんですね。これはブリスベンと比べてもそう。そしてみんなボーーッとしているというかニコニコ、ヘラヘラしているというか、緊迫感みたいなものがゴールドコーストには全くない。これはタクシーに乗るとすぐに分かる違いで、ゴールドコーストではタクシーの中ではおしゃべり大会がすぐ始まりますが、シドニーやメルボルンの運ちゃんは黙っているし外にはすぐ怒鳴るし、怖いし運転も荒い。
だからゴールドコーストでは安全というのとはちょっと違うのだけれど、気が緩んでいても大丈夫なんですね。ボーーッとヘラヘラ街を歩いていても平気。襲われたりスられたりってまず無いし、横断歩道がない道でさえも渡ろうとすれば車は必ず止まってくれる。つまり老人や子供、障害者でも全く問題がなく生活できる場所。
ところがクアラルンプールを見てみると、老人や子供、ましてや障害者となったらあの街を歩くことさえ難しいと思います。皆が自分のことだけしか考える余裕がなくて全力で突っ走る街。
あの車の横暴な走り方って、決して車だけじゃなくて、そこに生きる人達の「生き方」そのものなんだと私は思うわけです。
そんなことをゴールドコーストに帰ってきて、あらためて感じました。
そういう意味でもクアラルンプールでは住む場所をちゃんと考えないと駄目だと思いました。ブキビンタンなんかとんでもないし、たまに行くには良いけれど住む場所じゃない。ではどこが良いのか?
まだそこまではわかりませんが、やっぱり「魑魅魍魎」が少ない街が良いなぁ。(笑)
KLCCってブキビンタンと隣り合わせですが、また随分と雰囲気が違いますね。面白いと思います。
バンサショッピングセンター辺りはオーストラリアにいるのと間違えるような雰囲気ですし、良いなぁと思ったり。
また面白いもんで、大きなモールも随分雰囲気が違うんですね。今回ミッドバレーは初めてでしたが、あそこもゴチャゴチャでわけわからず。ガーデンズモールは良い感じですがメガモールは息が詰まる感じがしました。ワンウタマの方が雰囲気は良かった。そういう意味では広々としていい感じなのはパビリオン。あそこの上のレジデンスも住まいとして良いと思っていましたが、ブキビンタンのあの雰囲気は私には全く合わないのと、パビリオンの中には意外や意外、よさ気なスーパーがないのね。
ま、あっち立てればこっち立たずで、我々の住む場所探しも簡単ではなさそうです。
そういえばサウジャナビラの中のスーパーが良くなったらしいですね。前もかなり日本食があると思って感心していましたが、それがもっと充実したとのこと。また経営がキアラマート(?)に変わったと聞きました。その本店はモントキアラのプラザモントキアラにあると。私は行ったことがありませんが、それを聞いて逆にモントキアラに興味が出来たくらいです。
今回はミッドバレーの中を結構散策しましたが、日本食材の入手を考えた場合、我らには難しいと感じました。イオンっていろいろありそうで無いんですね。また普通のスーパーとしては私はイオンビッグのほうが気に入りましたし、もう一つあった大きめのスーパー、なんて言いましたっけ?あそこもまぁまぁだと思った。今のところ私が思う日本食材は伊勢丹が一番で、次にちゃんと見ていませんが日本人会の中の店も随分いろいろあったような覚えがあります。残念ながらイオン系はワンウタマもアウトかなぁ。洋食系はバンサショピングセンターやパブリカのB.I.G.に行けば問題ないし、ああいう店は他にもきっとあるんでしょう。
ゴールドコーストでは韓国系がかなり頑張っていまして、私は日本食材スーパーに行くより韓国スーパーに行く方が多くなっています。日本食材も多く置いていますし、また昔から日本食材がたいしてない頃から韓国スーパー、中国スーパーで日本食の代替になるものっていくらでもあって、安いんですよね。ま、食の安全を考えると??かもしれませんが、それを言ってると海外で生きていけるか~~~みたいに思うところもあって、我が家は韓国産、中国産でも全く平気。そういう意味ではまだKLの韓国スーパーをまったく見ていないので楽しみではあります。
ま、どちらにしても伊勢丹って凄くてゴールドコーストとは比較にならず。でもイオンならゴールドコーストの圧勝でしょう。そんな感じがだんだん掴めてきましたので、日本人会館の中の店なり韓国スーパーを調べていけば、そしてNSKみたいなところもあるわけで、それでも手に入らないものはいくらでもあるわけで(特に調味料)、それらは今がそうであるように楽天やアマゾンから安く何でも買えますからそれを利用すれば、トータルとして今のゴールドコーストより食生活はアップするはず。
それとですね、前にも書いたことがありますが、日本食材を日本レストランに卸している会社がどこにでもあるんですね。ゴールドコーストには二社ありまして、その内の一社が和食材スーパーも経営しています。こういう日系の卸会社は世界中にありまして、そこから直接買う方法もあるんですね。基本的に彼らは小売はしませんが、ま、そこはいろいろ考えてどうにか買えるようにするわけです。直じゃなくても間接的に買えるだけでもOKですし、私はゴールドコーストでそれをずーっとやっていまして、日本食にかぎらずレストラン相手の海産物の現地の卸商とかいるわけですよ。そういうところから直で買うと(普通の魚屋には置いていない)良い物が安く買えるのね。その代わり、魚一匹ください、なんてことは出来ずに、タコでも10キロ単位とかになりますが、まぁ、あの手この手を考えれば結構面白い食生活を送ることは可能。
KLにある和食材卸の二社も突き止めました。どちらも週に二度日本から空輸で生鮮ものも入れているようで、福岡と大阪からとか。まぁ彼らが扱っている食材の種類って嘘だと思うくらい凄くて、魚にしても私が名前を知っている魚のほぼ全てが手に入る(笑)。マグロの種類、部位も多くあって、生から冷凍、干し物もいろいろで、肝付きのカワハギからミガキ河豚、ウニも数種類、貝類もアワビからサザエ、アサリ、ハマグリ、シジミ、シッタカまでも扱っているのにびっくりしました。野菜類もそうで生の柚子やワサビも扱ってる。日本のミカンや有名なイチゴ、マスクメロンも。大事な価格ですが、当然、レストランの○分の1。まぁ我々が家で食べる分には日本から輸入したものじゃなくてもいいわけで、現地で買えるもの、代替品はいくらでもありますし、中央卸売場みたいなところの存在もわかりましたし、生鮮物、魚介類はどうにかなりそうです。
どちらにしても卸商とはコンタクトを取るなり、多少高くても買えるようにどうにかしようと思っています。でもこれに関してはもうきっとこのブログには書かないと思います。情報は皆で共有したいと思うのですが、こればかりは相手があることですし、紹介者や間に入った人(間接的に買う場合)の都合もありますし。今後はこれに関しては書かない、のではなくて書けないと思います。でもなぜこれを書いたかというと、やろうと思えばなんでもどうにかなるってことだけは書きたかったから。
また、オーストラリアの牧畜業者が和牛をKLに送っていまして、そっち系統からKLで入手するルートも作っています。でも今回見た感じでは肉関係はあの手この手を使わなくてもどうにかなりそう。
ま、そんなこんなで私としては今回のKL旅行で今までわからなかったこと、感じたこともなかったことがいろいろありまして、それなりの収穫があったと思います。
特に、私の中でもビックリだったのは、KLの物価が安いというのは「安いものがそれなりの価格で売られている」ということでしかなく、それプラス「人件費が安い分だけ安い」ということであって、もしも良い物なりそれなりのサービス、内容を求めるのであればKLとてしっかりお金はとられるというアタリマエのことがわかったのも収穫です。これは日本食も同じで、日本と同じレベルの料理とサービス、その他を求めるのはまず特殊な店以外は無理で、また一般的な店で「味の良さ」だけを求めてもかなり高いのがはっきりしていまして、ましてや日本からの食材ならとんでもない価格になる。そして充実したサービス、雰囲気は望めない。
そういう意味ではゴールドコーストのほうが良いと思う部分もあるんです。というのはゴールドコーストではKLみたいに日本食材が豊富に手にはいらないんですね。ですからレストランも地元で手に入るものでどうにかするわけで、日本からの高い食材だから高いというのは無いんです。日本からのものが手に入らないだけに、どうにか地元のものを探してそれに手を加えて日本料理にするというのがこちらの職人の腕で、値段にしても「これは日本からの輸入物だから・・」という言い訳が出来ないんですね。面白いと思います。でもサービスやその他諸々はゴールドコーストの和食店の方が上、まともです。
結局ですね、ゴールドコーストの場合は食べるものそのものは難しい部分があるんですが、店の雰囲気やサービスに関してはホッとしたり、また来ようと思わせる「大事なもの」がちゃんとしている店があります。いつも書いている焼肉屋のJFXもそうですが、店に行くことそのものが楽しみになるんですね。でもKLでは残念ながらそういう店はまだ知りません。これは働くスタッフが日本人であるかないかというところに大きな差があるんだろうと思っています(ゴールドコーストには日本人のスタッフが多く、日本人ではなくてもおもてなしの上手い店は多く存在する)。私としては日本語も通じない、客と話のやり取りもできない寿司屋のカウンターで寿司を食べたいと思わないタイプですし。
でもKLが凄いのは、高いにしても買おうと思えばいろいろと手に入るってこと。ゴールドコーストでは高くても良いと思っても手に入らないものが多いんですから。
アジア、発展途上国とのつきあい方は簡単ではないと思いますが、ま、KLはKLなりにあの手この手が考えられるし、楽しみです。
今回、この日記に書いたことは私の本音ですが、マレーシア大好き人間には面白くない内容でしょうね。またマレーシア、KLは広いですから素晴らしい店も当然あるでしょうし、まともな人たちももちろんいるはず。
ただそういう店や人たちと会う確率のことを私は書いているんです。そこが問題だと。
最後に、この店は凄い!と思った店のことを書いておきます。
今回は行きませんでしたが、その店とは豚で有名なEl Cerdoです。あの子豚の丸焼きは豚の丸焼き好きに言わすと全然駄目ですが、あの店のスタッフには私は驚きました。半端じゃない気の使いようでそれぞれがちゃんと客と話ができるスタッフ達。ああいう経験は私は後にも先にもあの店だけです。日本でもオーストラリアでもちょっと珍しいんじゃないかと思ったくらい。どちらかというと日本の水商売のスタッフに近い感じで、外で立ち話もしましたが面白おかしくちゃんといろいろ話せるスタッフが揃ってる。(笑)
ああやって「この店に来てよかった」と思わせるスタッフ達がいて、きめ細かいサービスが出来る店もあるんでしょうね。ああいう店はたとえ食べ物がイマイチでも私は好き。私にとっては「商売は人」であって売り物とか値段じゃないんです。店にとっては一番面倒な客。でも逆に一番簡単な客でもあるはず。これって客をおだてれば良いってことじゃなくて、安い店は安いなり、高い店は高いなりにプライドを持って頑張る姿(シェフもスタッフも同じ)に客は感動するのであって、高校野球と同じだと思っています。(笑)