最近、ヨメさんが作る洋食で「あれ?」って思う味がするのが出てきたんですよ。
でもそれを言ったら我が家は大変なことになります。「美味しい」以外の事を言ったらヘソを曲げますから。(笑)
今日はヨメさんがハンバーグを作ったんです。ハンバーグはいつも私が作るのが決まりなのですが、食材は買ってきたもののグズグズしている私に腹が立ったんでしょう。何から何までヨメさんが準備し、あとは焼くだけで良いようになっていました。
で、焼くのは私が焼いたんですが・・・。ハンバーグスパゲティ。
口に入れた瞬間、あの最近感じる変な味が・・・・。これはソースの味。
ヨメさんに「このソースどうやって作ったの?」と聞いたんですよ。すると「いつもの通りよ」という参考にならない答え。
ダボ 「化学調味料は何を入れたの?牛スープの素とかは?」
ヨメ 「そんなの入れてないわよ。牛ストックと赤ワイン。でもあんたが好きな【ハヤシライスの素】は入れたけれど」(ベースはミレポア+マシュルーム)
ダボ 「ふーん。でもこのフードコートで食べるような、インスタントみたいな洋食の味ってなんだろうか」(なんてぶっ飛ばされそうなことを勇気を出して言ってみました)
ヨメ 「何も入れてないってば~~。あの韓国の牛スープの素も入れてないしぃ」
ダボ 「そっかぁ、おかしいなぁ。最近、なんだかこの味が気になるんだよね。この前のシチューも同じ味がしたし。」
ヨメさんはやっぱりそんなことを言われて気になったんでしょう。キッチンでいろいろやっていたのですが、私にビーフストックの箱を見せて
ヨメ 「もしかしたらこれ?この匂い?」
ダボ 「そうそう、この匂いだ~~~」
ヨメ 「あんた、これは何年も使っているのよ」
ダボ 「だよなぁ。おかしいよなぁ・・・」
結局、変な味がするのはこのビーフストックなのは間違いがないんですが、これって本当に今まで何度も何度も使ったもので、今までは変な味だなんて思ったこともないんですよ。
でもフト気がついた。
このビーフストックはいつも使っているものですが、この数ヶ月、私はこれを使って調理実験はしたことがないということ。
でもビーフストックそのものはしょっちゅう使うわけで、この数ヶ月凝っているベトナムのフォーも同様。
ところがですね、最近の私の調理実験ではこの市販のものは一切使わずに、わざわざ牛骨や肉を何時間も掛けて煮込んでスープストックを作っているのはいつもこのブログに書いている通り。
本物のビーフストックの味に目覚めた?(笑)
そんなことはなさそうなんですが、でもどう考えても、本物のビーフストックを使っている内に、この市販のビーフストックのインチキさがわかるようになったのかもしれない。この味ってまさに粉末のビーフストックや出汁の素、あるいは日本のビーフシチューの素でも感じる味。
これってやっぱりインチキだったのか・・・と思うように。まだ美味しければ良いのですが、変だと感じるようになってきた。
ビーフストックだけではなくて、前にもちょっと調べて書きましたが、市販の粉末、液体チキンストックって植物由来のものが主なんですよね。鶏なんか入っていないか、使っていても少量。結構美味しいチキンヌードルカップラーメンも裏を見たら「アーティフィシャル・チキンフレーバー」と書いてあってびっくりしたことがあります。で、その内容物を検索してみたら植物由来のものだった。これってベジタリアンより厳しい動物由来のすべてのものを排除する「ベーガン」の人たちでもこれは食べて良いと言いますから、それだけ鶏は関係ないんでしょう。
あの時にいろいろ調べたら牛も同じなんですね。本物のビーフストックを凝縮して作ったものもあるんでしょうが、そんなのはとんでもない価格になるわけで、我々平民が普通に使える調味料ではあり得ない。
そもそも牛に由来するものは一切輸入禁止のオーストラリアなのに、日本産のビーフシチューの素が売っている方がおかしいんですよね。韓国人、韓国料理ではMustのあの粉末も同じ。つまり牛は関係ないアーティフィシャル・フレーバー。化学が作った味なんでしょう。
結局こういうことなんだ・・・というのがわかった。
でも不思議なのは先日、気に入っているショッピングセンターの中で食べたベトナムのフォーボー(牛のフォー)です。
これは結構美味しくて、化学調味料とか上記の「素」の味はしないんですよ。
これって結構牛肉も入っていて14ドルなんですが、同じようなものを家でちゃんと骨や肉から取って作ると原価はこれの売値の14ドルは超えてしまう。このスープの量は我が家の一人前の2倍ぐらいありますし。
不思議だ・・・。フードコートにあるような店で毎日何十キロもの骨や肉からスープを取っているはずがないと思うんですよ。いくら安い材料を使ってもかなりのコストになるのは間違いがない。だから私としてはやっぱり「化学調味料」「スープの素」を使っていると思っているわけ。
でもその違いが私にはわからない。 (T_T)
でも家で使う市販ビーフストックやそれの素が変な味なのはわかる。
中華でもMSGを使っていないという店が結構増えてきましたが、今までMSGって私は味の素のことだと思っていたんですよ。ま、それは当たらずとも遠からずなんですが、中華の調理場に入ってみると彼らがどれだけ大量の味の素を使うのかがわかってゾッとするんですよね。でももしその味の素を使わなかったら彼らはどうやって味を出すのか気になったり。
でも調べてみて、MSGというのは数多い化学調味料の一つでしかないのがわかった。つまり「NO MSG」を売り物にしている店でも、MSG以外の化学調味料はつかっているんじゃないかと思ったり。
前に書いた化学調味料の一例の表です。MSGはこの中の一つでしか無い。
この中にはMSGの様な「バレちゃう味」がしないもの、あるいはMSGのようにアレルギーが出ないものもあるんでしょうね。それはチキンストックもビーフストックも同じ。
なんだかなぁ、悲しくなりますね。
でもま、今回は今まで気が付かなかったインチキものの味が分かるようになったのかもしれなくて、それは一歩前進かもしれませんが、まだまだ私には判別不能の化学調味料がいっぱい存在するし、それが入っているものを「美味しい」と感じるし、下手をするとちゃんとした素材から作ると物足りなさがあるのかもしれませんね。私の調理実験はユーチューブを主に見ているのですが、中国人のレシピでは入れる必要もなさそうなところで「鶏粉」を入れるケースが非常に多いのが分かる。
この手のもの。
李錦記の調味料は私もよく使うので文句は言いたくないものの、この鶏粉はベストセラーじゃないですかね。内容物を見てみるとこのように書いてある。
【原材料】塩、麦芽デキストリン、鶏肉、チキンエキス、砂糖、鶏油、酵母エキス、香辛料、調味料(アミノ酸等)、香料
鶏肉、チキンエキスとありますが、まぁ、基本は現代の化学で創りだした味なんだろうと想像しています。
美味しければ何でも良いとは思うんですが、なんだか納得できないものがあります。またかと言ってこういうものを使っているのがすぐにわかって、美味しくないと思うようになるのも悲しいことなのかななんて思ったり。
私としては昔からの伝統を守った正統派の作り方を知りたいとは思うものの、実はそれ以上に「現代化学の凄さ」に興味があって、昔から職人が丸一日掛けてどうにか創りだした味を、スプーンいっぱいの調味料で作り出せるようになった分野も間違いなくあるはずで、どちらかというとソッチの方が面白そうだと思ったり。(笑)
難しくて微妙な世界なんでしょうね。和食は結構わかるわけで、例えば私がオデンを作るときには面倒なのでオデンの素を使いますが、ヨメさんはちゃんと出汁を作ってオデンを作る。これって食べてみると天地の差があるんですよね。でも違いがわからないものもある。面白い世界だと思います。
私は「凄いインチキ物」を集めて調理実験してみたいです。で、正統派のヨメさんをギャフンと言わせたい。(笑)
でも牛に関するものはパスかな。鶏関係って美味しいと思うものが多いのですが、牛関係のその手のはみんな変な味ですから。というか美味しいものにはまだ出会っていない。あのベトナム料理屋は一体何を使っているのか・・・・。謎だ・・。