久しぶりにローストビーフを食べたくなって、ローストビーフ用の肉をコールスで買ってきました。味付きのもの。
それを久しぶりに私の好きな温度55度(いつもはもう少し温度を上げる)で仕掛けて置いたのですが、ヨメさんがいろいろ作ってくれたので食べるチャンスをのがして低温調理はそのまま。24時間放置になりました。4,5時間で仕上げるつもりだったのですが・・・・。
24時間後。薄汚い茹で肉みたいな・・
表面を乾かしてオーブンに。230度で15分ぐらい。ちょっと焦げ過ぎたけれどこの焦げがないと美味しくない。
楽しみにして切ってみたのですが・・・・。焼き過ぎ?55度なら中は真っ赤なはずなんだけれど・・・。
イマイチですわ。安い肉だし味はこんなものなんですが、長時間やり過ぎるとテクスチャーが変わりすぎちゃうんですね。柔らかいんですよ。凄く柔らかい。でもなんていうか、低温調理の長時間やった柔らかさ。っていうんじゃ説明になりませんよね。(笑)
この柔らかさって低温調理をやっているとわかるはずなんですが、豚肉を長時間やって、それをタレで煮込んだら良い煮豚になるような、いわゆる火が通った柔らかさなんですね。55度でも長時間だとそういう感じになる。だから豚なら良いと思うんですよ(豚なら60度)。これを素材にしていろいろ作れる。ところが牛肉だとこれを素材にしてって感じじゃない。とにかくローストビーフだと違和感がある柔らかさ。
牛肉を55度でホールドすると1時間が2日分の熟成と同じ効果があると言われますが、24時間ってやり過ぎ。テクスチャーが変わりすぎて、やっぱりドライにしてもウェットにしてもエイジングした肉とは違う感じになる。
この数年、低温調理ばっかりですが、いささか飽きてきたような気がしないでもないです。牛肉はやっぱり炭火焼きで焼くステーキとか、ローストビーフならオーブンでうまく焼けた時のほうが美味しいと思う。あるいは低温調理するなら3-5時間で十分かと。でも豚肉は上に書いたように低温調理で柔らかくして、それをまた煮込めばなんとも言えない歯ごたえの柔らかい「角煮」が出来るのは間違いなし。
低温調理は万能なんてことはあり得なくて、やっぱり一つの調理法でしか無いってことですね。