まぁ、興味という意味ではもうずーっと持ち続けていますが、マレーシアで再び人生の再スタートをするのをキッカケに、オプションと真剣に向きあおうと思います。
なぜオプションなのか。
◯ 楽をしたいから。
この言い方は語弊があると思いますが、「時間がほしい」と言ったほうが良いかもしれません。私のトレード手法は超短期売買で相場の行方を追うのが仕事です。デイトレードって一言で言いますが、結構大変なんですよ。かつてどっぷり浸かっていた頃は、18時間はモニターとにらめっこでした。それも映画を見るのと違うわけで、それこそライフルを構えて引き金を引こうとする状態をずーっと続けるわけです。あるいはアーチェリーで弓を引いた状態で、獲物を延々待ち続けるわけです。
目はおかしくなるわ、アドレナリンは出まくるわ、頭もハゲて当たり前だと思います(笑)。ましてやそれなりのロットを動かしますから、鼻歌混じりなんかじゃできないんですね。
だからせめてデイトレはやめて、数日間のホールドで利益を狙う手法、あるいはスイングトレードとかに移行したいと思っていたわけですが、結局はモニターを見続けちゃうんですよ。短期売買はしないと思っても、目の前にチャンスがあるのに何もしないとか、ポジションと逆の方向へ動いているのに見ているだけってかなり難しいわけです。できることなら「一日が終わってその日のチャートを見て、次の日の戦略を考える」ような手法でやれたら良いのですが、どうしても「見ているだけ」ってのがなかなか出来ない。
でもオプションなら時間が作れると思うのです。そもそも原資産にしてもオプションにしても24時間動いていなければ、チャートを見るにしてもその時間だけで済みます。また「オプションのOTMを売る手法」だとすれば、値がそのストライクプライスに近づいてこないかぎりになにもしないで放置していれば済むわけです。毎日チャートを見続けていてもどうにもなりませんし。
そしてもし、ストライクプライスに近づいてこなければ、それこそ「何もしないで勝てる」のがオプションの売り。
でもそう簡単に行くはずもなく、ストライクプライスに近づいてくる、あるいはイン・ザ・マネーになるかもしれない。でも心配するとしたらその時だけで済むんですね。これが私にとっては非常に大きなメリットとなります。
一つの例ですが、カバードコールとはこういうもの。資産が株でも金(ゴールド)でも通貨でも何でもよいですが、それの動きとは別に、オプションのカバードコールで利益を上乗せする、あるいは損を補うという考え方。赤線の決済日というのがオプションが決済されるSQのこと。横のラインはその行使価格のコール(買う権利)の価格。ストライクプライスってやつですね。
つまり、赤い決済日までに緑の矢印のように動く場合には勝ちとなって、「コールを売った代金(プレミアム)は利益となる」。黄色の動きだけが負けになるってこと。しかし原資産を持っているわけで、売ったコールのマイナスが大きくなっても、「コールの負け=原資産の上昇分」ですから損はでないんですね。これを延々続けますと、やり方によっては現物の値は変わらないのに、カバードコール(あるいはスプレッド)の利益が現物資産の20%を超えるなんてこともある様子(ウイークリーオプションではこれを狙う人が多いように見えます)。私は最終的には5%の上乗せを狙ってやるつもりです。つまり、毎月カバードコールだけで0.5ー0.6%のプレミアムを受け取れたら良いなと。難しいかな?
この黄色の動きだけが困るわけで、それ以外は放置。そしてオプションが良いと思うのは、事が起きる前に「こうなったらああする、ああなったらこうする」という作戦を予め決めて出撃できるんですね。ま、先物だって同じですが、余裕も使える手の多さがまるで違うんじゃないでしょうか。そしてSQまで待たずに利食いしたり撤退するケースも決めて、「行動を起こさなければならないときには決めた通り行動をする」だけ。
これならたとえ目がかすんでモニターが見えなくなっても出来るかもしれない。集中力もなくなってボケて、寝たきりでも出来るかもしれない(笑)。だからカバードコールに関しては私としては「達人」になりたい。(笑)
そしてもう一つ理由があります。
◯ 資産を遊ばせておくわけにはいかない。
つまりですね、今の時代、投資利回りがかなり落ちていますよね。でももし、昔みたいに債権でも定期でも7%以上に回るならそれはそのまま放置でもかまわないわけです。ところが3%じゃ2%じゃとなったらインフレにもやられてしまうし、そこから生活費も出す、資産も増やすなんてことはまず不可能。私にしてみると、2-3%の投資利回りはマイナスと同じだと思うぐらい。結果的に駄目ならタコが自らの足を食うがごとく生きるなんてのは、老い先短いジジババの言い訳にしかならないんですね。それって投資家の考え方ではないはず。
だからと言って大きな利益を目指すということではなくて、今現在の2-3%にもし4-5%上乗せできたら、6-8%ぐらいの利回りで回しているのと同じことになるんですね。これならインフレにも勝って生活費も出せる。だから利益を出せなくなった資産にプラスアルファの利益を付けるのにオプションは良いと思うわけです。
利益が欲しいなら頑張ってデイトレでもなんでもやれば良いのは間違いがないのですが、その手の利益は「自分が動かずに生まれることはあり得ない」ってことなんですよ。でもオプションの場合は、うまく行けば「放置で勝つ」こともある。「過ぎていく時間」が利益をもたらすんですね。
ただ私としては難解なオプションを徹底的に学びたいとは実は思っていないんです。私の本職はやっぱりチャート分析ですから、基本的に値動きを読むのが商売。つまりそれに反するようなオプション戦略は私にはたとえ理解は出来ても実行は出来ないんです(頭も悪いし~)。そして私自身が進むべき道は全く未知の領域ではなくて、このスキャルの技術を2-3日間の短期売買に使えるようにするってことなんですね。つまり私のスキャル技術はまだまだ完成には程遠い。
ただ私の長男はまだマッサラですから、オプションをしっかり学んで欲しいと思っています。実は私が思う最強のトレーダーとは「オプション戦略を基本としてチャート分析もするトレーダー」じゃないかと。そしてそれだからこそ長続きするんじゃないですかね。自分の時間も作れるし、モニターに一日中張り付くなんてバカなこともしないで済みますから。
つまりですね、「畑に種を巻いて芽が出たらそれの面倒を見て育てる」のがオプションだと思うんですよ。でも私みたいなスキャルパーは猟師と同じで、常に獲物を探さないとならない。これってどうしたっていつか限界が来ます。人類の発展は「農作」が出来た時から始まったんですよね。(笑)
両刀使いが理想ですが、チャート分析が基本にあるとオプションってイライラして駄目なんですね。だから下手にチャートなんか見れない人の方が私はオプションにあっているんじゃないかと思うんです。これからトレードを勉強するとしたら、実はチャートを捨ててオプションを学んだほうが良いかもしれない。そしてそのオプション戦略をもっと効果的に使うためにチャート分析をするってのが良いような気がします。でも順番を逆にするとうまくいかないような気がします。
で、折衷案として考えられるのが上に書いた戦略です。オプションの難しいことは分からないにしても、手当が必要になりそうな時だけ「先物で手当をする」のなら出来そうです。
私みたいなセカセカしたトレードをする者から言わせると、オプションって「不労所得を狙う手法」に見えるんです。でも私みたいなスキャルパーは腹の空いているネズミと一緒でで、一生食べ物を探して動き続けないと生きていけない。(笑)
そしてオプションでプラスアルファの利益を資産にプラスできないと、チマチマとスキャルで一生懸命稼いでも大部隊の本体は放置することになるんですね。小さなコップで一生懸命プールに水を貯めようとしても、プールからはどんどん蒸発していくみたいな・・。
ヨーロッパでは前からマイナス金利が当たり前。日本も利息なんて無いと一緒でマイナス金利になった。
こんな状態が世界に広まったらどうします?金利だけを頼りにしていると、それこそどこの国とは言わないけれど金利が20%つくけれどハイパーインフレで、為替は滅茶苦茶だなんていう国の通貨に泣く泣く投資するなんてバカなことが起きるのかもしれない。
だからやっぱり、日銭を稼ぐスキャルはスキャルとして大事にして、でも大部隊は薄利でも大部隊だからこそ作れる利益もあるわけで、両方狙っていかないと駄目だと思うわけです。