クロアジモドキやマナガツオはマレーシアではかなりポピュラーな魚なのは間違いがなく、ちょっと調べてみると東南アジアからインドまで幅広く食べられているのがわかる。
ところが日本ではマイナーだし、それはゴールドコーストも同じで、近種の魚はいるもののこちらのようにメジャーではない。私も昔はマナガツオを中華で食べたけれど、それ以外に食べた記憶もなく、「日本人に合うように」どうやったら美味しく食べられるのかは不明。
ということで実験。
今までわかったことは「主に4種のPomfret」が市場に流通しているけれど、そのうちの一種、Black Pomfretはマナガツオに似ている「アジ科」の魚。そしてこれが市場では一番安い。
自分で地元の魚を食べてみるにしても、私としてはこのBlack Pomfretを実験材料として選びたい。その理由は簡単で、「安い」から。(笑)
こちらでもマナガツオは高級魚扱いだと私は思うわけで、特に「Chinese Pomfret」は近所のスーパーで高いときには1キロ90リンギはする。こういう魚で実験をするとコストがかかってしょうがない。
また日本でもマレーシア、中華文化圏でも高級魚であるならば、私みたいなド素人がいろいろやってもたたかが知れているわけで、それならちゃんとした店でちゃんと調理された「美味しいもの」を食べたい。
それともう一つ、このクロアジモドキ(Black Pomfret)を選んだ理由がある。それはこの魚は「アジ科」の魚だという点。そして今までマレーシア在住の日本人のブログなどを読むと、これを「蒸したり煮たり」している様子。
私はいまだかつて「アジ」の煮物、蒸し物を食べた覚えがなくて、「アジなら塩焼きだろう~~」と思うわけです。(笑)
でも南洋に美味しいアジはいないと思っているし(刺し身ならOK)、マレーシアにはアジが何種類もあるようだけれど、それを試してみる気もしない。南洋のアジって脂が乗っていないのが普通で、火を通すと悲惨なことになるのは今まで何十回と経験済み。期待は常に裏切られたわけで、それがあるからマレーシアのアジも試そうという気にはならないわけです。
でもアジって「塩焼きの王者」だとも思っていて、もしかしたらもしかして、このアジ科のクロアジモドキ(Black pomfret)が塩焼きの王者になる可能性を感じました。単なる予感です。
ということでクロアジモドキをゲット。1キロ65リンギだったかな。4種のPomfretの中では一番安いBlack Pomfretだけれど、私はこれでも高いと思う。ちと面白くない。
30センチ弱というところ。かなり大きい方。(でも身が薄いので大したことはない)
このクロアジモドキを食べるのは初めてだけれど、まず気がついたこと。「ちゃんと鱗がある」。ただアジ科の魚だからと言ってマアジを連想すると違っていて、ゼイゴもない。ゼイゴがある周辺に鱗らしい鱗があるって感じで、全体を覆っている感じはない。ちなみに今まで食べたPomfretは「鱗がない」と言ってもいいくらいで、包丁で鱗を落としても鱗らしい鱗はない。
まずはこれを塩焼きで食べてみる。
ただ私はどうもこのPomfretの「顔」が気になってしょうがない。魚らしくないわけじゃないけれど、なんだかしっくりこないものを感じるので、切り落とす。そして内蔵を取り、綺麗に掃除して塩をふって10分放置。これはおまじないでしか無くて大した意味はない。その後、再びきれいに洗って水気を取り、また塩をふって2-30分放置。
それを焼く。
さてさてお味のほどは?
うーーむ、微妙。美味しい~~~\(^o^)/という感じは全くなし。でも最初の一口は「おっ、これはアジだ!」と思った。でも食べ続けているとしっかしりした味もなく、身が柔らかい。美味しくないアジの典型って言ってもいいくらい。orz
なんなんでしょうねぇ。
それとですね、このクロアジモドキってどこでどう育ったか知りませんが「薄っぺらい野郎」に育ってしまっていて(笑)、パッと見た目はそれなりの大きさですが、食べるとあっという間。
身が薄いから少しずつしか食べられないわけですよ。で、箸で細々と食べているうちに終了。
でも身も厚くしっかりした大物を尾頭付きで塩焼きにしたらかなりややこしいことになるのは間違い無し。
でも大きいものはきっと脂も乗っていて美味しいはず。
今回は二匹買ったのですが、もう一匹は3枚に降ろして「干物」を作ってみます。
これが美味しければ、ウェットマーケットで大きめのものを手に入れて、フィレにした状態で干物を作ったら面白いかも。今日の大きさのを3枚におろすと、一口で食べられるとは言わないけれど、ちょっと物足りないと思う。
8%の食塩水に30分浸けた。
干物作りの方法は何通りか考えていて、今やっているのは「ピチットシート」という魚や肉の「水分を抜く」ためのシート。半透膜シートで出来ていて、砂糖の「浸透圧」を利用して対象物から水分を抜くシート。これが一番簡単なのでとりあえずこれでやっていますが、もし今後も作るとなったらこれは使えない。コストが高すぎる。
で、もし今後も作るようなら
◯ 冷蔵庫で乾燥 (ヨメさんが良いと言うわけがないけど・・・)
◯ 温風で乾燥
を考えています。でもとりあえず食べてみてたいしたことがなかったら先には進まない予定。
でももし、イケるとなったら
◯ セロファン(半透膜シート)と砂糖(塩ではない)を使う
これなら衛生的だしコストも抑えられるはず。
ま、どちらにしても今後つづけるかどうか、それは明日の出来具合による。
どうなりますかね~~~。