私の独断と偏見で話を進めますし、皆さんの印象に残るように「かなり大げさに書く」つもりです。またこれはこれから投資・トレードを始めようと考えている人、あるいは初心者向けですので、中級者以上はパスしてください。
一番初めに知って欲しいこと。勝ち組に共通すること
投資・トレードと言っても幅が広いですが、よく言われることは「参加者の80%以上が損をする」という話。
これは事実だと思います。でもそれって本当はおかしなことだというのはこのブログでも何度か書いています。
相場の動きには「上がる」「下がる」(動かない)の二通りしか無いんですね。ですから「上」「下」どちらの方向に乗るか決める時にサイコロやコインを投げて決めても「勝率は50%」だということ。手数料その他がありますが、それは無視して、勝率は50%なのは間違いがない。
ではどうして80%以上の人が負けるのか?
これは「恐怖と不安」によってそれが起きます。これは本能に根ざしていて頭でそれを制御するのはかなり難しいんですね。ただ私が多くの「勝ち組トレーダー」を見ていて感じることがあって、それは
◯ 自己制御がうまい
◯ ちょっと凡人とは違う雰囲気を持っている
◯ 邪魔な本能が出てこないトレード方法を取っている
この3つに集約できると思います。
自己制御がうまい
自己制御、平常心を保つ、その辺に長けている人って実際にいるわけで、また面白いのは「武道」をやっている人たちも結構相場がうまいのね。「アドレナリンの制御方法」を知っているのだと思います。ただ一般論として「自分の意識で恐怖と不安をコントロールすることは不可能」だと決めつけてしまったほうが良いと思います。自分がどれだけ冷静だと思っても冷静ではないってこと。
凡人の場合はこの「自分を信用しない」って非常に大事なポイントだと思います。これができないと何十年死に物狂いで勉強し、経験してもうまくならないはず。
ちょっと凡人とは違う雰囲気を持っている
世の中には「ちょっと変わっている」人っているわけで、こういう人たちの中には「お金をお金と思っていない」様に見える人もいる。マスメディアにもよく出てくる「BNF」という有名な若手トレーダーがいますね。日本の株式投資でまだ若いのに「数百億円」を稼ぎ出した人。
彼がテレビに出た番組を見ると、私は「彼ってかわっているなぁ」と感じるんです。ユーチューブにも多くの動画がありますので見てみてください。
お金をお金と思っていないフシがありますし、大きく儲けても損しても「しら~~~」としているんですね。まるで感情がないように感じます。
良く言えば「欲望から離れている」のであろうし「自己コントロール」が出来ているのでしょう。こういう人って勝ち組に多いのね。
これを書きながら例に出すのは本当に申し訳ないのだけれど、相場で大きく儲けて(当然億単位)シドニーに家族で移住された方とこのブログを通して知り合いました。彼はゴールドコーストに何度か遊びに来まして、一緒に朝まで討論会を何度かしたのですが、私は彼の「手法」(これがややこしい 笑)以上に彼の人間性に興味を持ちました。「ここにこそ勝つ理由がある」と。
彼が変人というわけじゃないのですが、一般人とは違うところがあるのがわかります(本当にここに例を出して申し訳ない)、普通一般の人とは違った冷静さがあるんですね。数千万単位のお金を儲けても損してもケロっとしているんですよ。ただ単に感情を外に出さないだけかもしれませんが、とても不思議な人に見えます。自分の手法、ルールに間違いがない、あるいは自分の向かっている方向に間違いがないという自信の表れでもあるんでしょう。
私は「普通の凡人」ですから、たとえば10万円ポケットに入っていてもそれが気になることってありませんが、では1億円をバッグに入れて渋谷のハチ公前で1時間じっとしていられるかというと絶対に無理です。5分10分は我慢できても30分もしたらあることないこといろいろ想像してオシッコちびるはず。(笑)
結局、損をする人はその「オシッコチビリ状態」でトレードしているのと同じってことじゃないですかね。自己コントロールがまるで出来ておらず、その時の「気分」(本人は戦略だと信じている)で売買しちゃう。
でもそういうのが全く平気な人たちっているんですね。こういう人たちは動じませんから相場がうまい。理論通り、計画通りに動けますから。
結局ですね、勝率が50%なのになぜ80%以上の人たちが負けるかってのはこういうことだと私は思っています。
邪魔な本能が出てこないトレード方法を取っている
凡人が勝ち組になるのはここが重要なわけです。
「俺は自分をコントロールできている。冷静だ」と思っても、それこそが自分の深層心理が「俺の言うことは正しい」と強い影響を与えているってことだと思った方が良いと思います。「絶対にこれで大丈夫だ」と思った時こそ「本能にコントロールされている」と思って間違いがないのかもしれません。
相場をやっていてよく感じることは「ここで買いたくないなぁ」という時が買い時で、「絶対に売りたくない」と思う時が売り時であることが非常に多い。これって株でも出来高をみるとすぐわかるんですね。天井とか大底は出来高が多い。つまりこんな高いのに買うのか?って思うけれど「上がれば上がるほどそれに乗り遅れたら大変だと思って飛びつく衝動が誰にでもある」ってことなんですね。大底も同じでダラダラ下がっている時には売らずに、もっと下がって「もうダメだ、我慢できない」と思って売るとそこが大底。多くの人にそれが起きているのは出来高を見るとわかるわけです。
私の(昔の)相場仲間を思い出しましたが、彼は友人と組んで「投資会社」を立ち上げたんですよ。出資者から資金も集めたり投資顧問も始めたのですが、彼が面白いことを言っていました。
「理論的にはここで買いだけれど、気持ちとしては買いたくない。でもそういう時こそ2倍の資金を投入する」と。
これって真理だと私は思っていて、普通の投資家の80%以上が損をするなら、一般的に「ここが買いだ、売りだ」というのと逆をやれば良いってことになりませんかね。
私の父も相場で生きている期間が長かったのですが、こんなことを言っていました。それこそ60年ぐらい前の話ですが(笑)、株の売買は証券会社を通してやりますが、相場をやる人たちは「兜町」でウロウロすることが多かったんですね。仲間と情報交換をしたり証券会社の店頭に詰めているわけですよ。で、そこで注文も出す。
するとですね。「XXさん(父)が本格的に買いを入れだしたから、売れ~~」という社内指示を出す証券会社もあったと。(笑)
売る理由が「私の父が本格的に買いだしたから」なんてのは笑っちゃいますよね。
私の父は今で言うテクニカルアナリスト(罫線屋と呼ばれた)で、チャートを何よりも重視して独自の手法を編み出し、解説本も出したくらいなんですが、日頃の読み方は非常にうまいんですよ。晩年は相場から足を洗っていましたが、あれはいつのことでしたか、このままでは円が50円になるだろうなんて言われていた円高の時に、私(すでにゴールドコースト在住)にも「円を全部売れ!」なんて号令をだして、父の読みは私も信頼していますので全部豪ドルに替えたなんてことがありました。これが大当たりで担当の銀行マンもどうしてわかるんですか?と不思議がっていましたっけ。
ところがですね、そんな父にも欠点がありまして「大勝負をすると負ける」んです。(笑)
それで私が幼い頃にすってんてんになりまして(自己資金、借金、友人から集めたお金も全てパー)、その時はそれで相場から足を洗ってまっとうな仕事(笑)を始めた。そして「相場に手を出していはいけない」という家訓まで決めたのです。ですから私は今でも父とは相場の話は一切しません。
その後、父は事業に打ち込んでいたのですが(これも波乱万丈で大きくはならず後に閉鎖)、ただ晩年、また父は相場に手を出して二度目の大敗を喫することになりまして損失は半端じゃなく、私の父は結局は相場で二度ほど大敗した負け組でしかありません。(だから余計、相場の話なんか出来ない 笑)
だから相場のことなんか私は何も知らないふりをしてたまに親父の話を聞くのですが、その負け組オヤジが言うんですよ。
「相場で勝つのは簡単。ただし、自分をコントロールできれば」
です。これは名言だと思っていて、相場で負けるのは分析が下手以上に「自己コントロールができるか否か」に掛かっているんですね。ここを何度もしつこく書きますが、これをどうにかすれば勝てるってことなんですね。いや、負け組から出る事ができる最初の一歩じゃないかと。
自分をコントロールできれば・・ですが、私は「自分をコントロールできない」と決めています。(^_^)v
だから厳格なルールを作って「必ずそれを守る」ようにしています。(ルールに関してはまだまだ先の話)
私が相場関係の情報を集めるのは、今は全て海外で、ま、海外の商品しか売買しませんからそれも当たり前なんですが、やっぱり欧米人は非常に論理的だと思います。
ルールを作ってその通りにトレードする、なんてのは誰でも知っている常識なんですね。だから「損切りが出来ない」とかそういう話題もあまり出てこないぐらい。(でもその時その時の状況判断をする【裁量】を軽視する傾向があってこれはこれでよくないと私は思う)
つまりですね、値動きを見て「どうしよう・・・」と思ったらもう駄目ってことなんです。
これは「新規の売り買い」でも「決済の売り買い」でも同じ。当然、「ポジションがある間に悩むのも駄目」。また株だとすれば「銘柄選び」で迷うのも厳密に言えば駄目なんですね。それだけルールを厳格に作って、「その通りに動く」ことしかしてはならないわけです。ルールを変更するのは後の反省会をしてからであって、ポジションを持っている間のルール変更は、どこぞの国じゃありませんがムービングゴールポストは絶対にやっては駄目なんですね。
多くのトレーダーは「利益確定(T/P)」と「損切り(L/C)」を決めますが、それだけでも駄目なんですね。例えば株でもなんでも買って上がりだしたとしましょうよ。10%で売り抜けると決めていても、実際に10%上がった時に売れるかというとこれも難しいんですね。まだ上がると思うのが普通。ここで自分で自分に言い訳をつくるわけですよ。でもこれも駄目。
というか、10%で利益確定というルールの作り方が悪いのであって、「値動きのパワー」に注目するべきだと思っています。値動きのパワーを見るインジケータは色々ありますからそれを使うのも良いでしょう。そして利益が出てきても「その上昇パワーが弱まったら(こういう判断をどうするかはまだ先の話)そこで「とりあえず撤退」なんですね。(でも単純移動平均線との交差を基準とする様なそんな単純なルールが良いとも思わず)
「動きが良いからもう少し持っていようかな~~」なんて「考えては駄目」なんですね。自分は「考えているつもり」でも実際はそこに「欲深い深層心理が介入しているだけ」なのね。損切りが出来ないのもそれですよね。「値は戻るはずだ」という「単なる希望」に賭けてしまう。これをギャンブルという。
ここで面白い話を一つ。
株を持っているとしましょう。当然上がると思って買うわけですが、それが思惑通りに上がったとします。
◯ 利益が乗ってきたけれど、「もう少し我慢しよう」。
逆に、下がってきてしまって損が出た。
◯ 損が出てきたけれど、「もう少し我慢しよう」。
この2つの「もう少し我慢」のどちらのほうが簡単だと思います?どちらのほうが「我慢できない」と言うべきか。
本来は「読みが外れて損が出ているのだから我慢せずに損切りする」が正解ですが、なぜか売らないの方の我慢は平気でしちゃうんですね。逆に上がってきたときの我慢はできないんですよ。「元の木阿弥にならないように」とすぐに利益確定してしまう。
ちょっとややこしいと思いますが、ここも大事なポイントですからよく考えてみて欲しいのです。
まさにこれが「深層心理から生まれる欲望と不安」の顕れなんですね。
人は目先の利益にはすぐ飛びつく。でも損は受け入れたくない。
損を受け入れたくないからこそ、「損に目をつぶってしまう」のね。
こういう深層心理がしょっちゅう表面に出てきて「売れだの買えだの指示を出す」ってことなんですよ。でもそれに気が付かないのね。深層心理は指示を出すだけじゃなくて「そうすることがいかに【得なのか】の言い訳」も考えてくれますから。
だからルールを作らないと駄目ってことなんですね。それも単純なルールじゃなくて、ああなったこう、こうなったらああするという様に様々なシチュエーションを考えてルールを作ってしまうのが大事だと思います。ま、これは極論ですが、ここを簡単に考えると「自分」ではなくて「欲と不安しかない【深層心理】に売買を任せる」のと同じになってしまうわけです。
論理的な欧米人の多くはその辺はとっくの昔に理解していて常識化していると感じます。つまり「システムに沿ったトレードが重要」だということ。これの逆が「その時の状況によって判断する裁量取引」ですが、裁量取引は深層心理に対して無防備ってことなんですね。
ただ私は「人間の脳の判断力の凄さ」を無視できないと思っていて、「裁量取引」も良いと思っています。でも「脳がありとあらゆることを考えて指示を出した」のか「勝手気ままな深層心理が指示を出したのか」ってのは自分ではわからないわけですよ。どちらも「自分」ですから。
ですから私の場合はこうしています。「新規出撃」に関しては「出撃サインが出てもルールをその通り採用せずに、裁量で判断して出撃しないこともある」(当然サインが出ないのに出撃するなんてことは【絶対】にありえない)。でも撤退のサインが出た場合には「必ずそのルール通りにする」ようにしています。新規の出撃ルールを見逃すことはあっても、撤退ルールは厳守ってことです。出撃を見逃しても「損失は出ない」わけですから。(でも利益を逃すことはある 笑)
この辺になると話がどんどんややこしくなりますから、それはまた別の機会にすることにして、とにかく「ルールを作る」のが何よりも重要。その理由は「自分の中にお馬鹿さんがいる」からなんですね。(笑)
自分って何かというと、「私一人」ですよね。でもトレードをする時には「自分の中に何人もおかしなやつがいて、それぞれが常にああしろこうしろと口を出す」状態だと常に意識していることが大事だと思います。これを忘れると「自分の中のアホが主導権を取ることになる」ってこと。
この辺をしっかり理解できれば、少なくとも80%以上の負け組からは抜けられるはず。
是非、忘れないで下さいね。本来、相場の勝ち負けの確率は50%だってことを。80%が負けるように出来ているわけじゃないんですから。
う~む、今日はここまでにしようかな。本当は大きな題目で2つ3つ書こうと思っていたのですが・・・。
今日は「ダボ流「トレードの薦め」その1 【相場】」ですが、このシリーズは「絶対に知らないとならない大事なこと」を書いていこうと思います。
その他、チャートのこととかは「相場よもやま話」シリーズとして書こうと思っています。
どちらにしても、私の話が長くて理解しづらいところもあるでしょうが、読み物と思って読んでもらえれば大事なポイントが自然に頭のなかに入るように書こうと思っています。そしてかなり大げさに書こうとも思っています。皆さんが忘れることがないように。 (笑)
今日書いたことだって、これに気がつくまでに私が費やした年月ってかなり長いんですよ。ましてそれを理解して実行できるようになるまでにまた数年。
これも続けていますと頭に浮かんだ「こうしたらよい」ってのも「今は頭からの指令だ」「これはアホな深層心理がまた騒ぎ出した」ってのがわかるようにもなるのね。これに掛かった年月も数年。(笑)
でも、今日私が書いたことを合点して、「しっかりルールを作らなければならない」と、それだけわかっただけでも「かなりの近道」ができるはずなんです。(どんなルールを作るかの難しさは当然あるし、それが実際の損益に繋がる重要なもの)
それをわからずして、あるいは「頭でわかっても実行できない」場合は、何十年やってもどうにもならないはず。あるいは経験が長いだけで実績が伴わないはず。
私が書いていること、そしてみなさんの目標にしてもらいたいことは「投資で年にいくらかでも儲かれば良いなあ~~」なんてレベルじゃありませんから、ガッツリ真面目に利益を出したい方は真剣に是非付き合って頂きたいと思っています。
ただこれもまた「私の考え方」でしかなくて、頂上を目指すルートっていろいろあるんですね。だから私が書くことが大正解ってわけでもないのです。でも少なくとも、「道があると思って進んだら行き止まりだった」なんてことはありませんから。(笑)
また私が私の考え方を薦めるのは、私は昔から駄目なやつだったからなんですよ。相場も下手くそで勝ったり負けたりを何十年も続けていて、でも諦めるのが嫌いだから今があるだけの話で、相場力という能力があるとしたら、私はかなり劣っている方だと思っています。そして半端じゃない小心者なんですよ。それでいて努力家かというとそうでもない。ただ単に諦めるのが嫌いだっただけ。
だからそれだけに、難しいことはしない、危ないことはしない、面倒なことは極力排除する。でも「必ず上に登る」方法をずーーーっと考え続け、トライしてやってきました。だから「誰にでもできる」と私は思っていて、だからこそブログに書くわけです。
まだまだ私も発展途上でしかなくて、大きな目標を持ってマレーシアに来ましたが、それが達成できるかどうかもわからない。富士山で言えば3合目辺りかもしれません(目標は五合目 笑)。だから私は先生ズラするつもりもないし、でもやろうと思えば3合目ぐらいまでは誰にでも登れるはずだから、それを書いているわけです。
いつか、皆さんと一緒に「祝杯を上げたい」。それが私の夢。それが出来て初めて私が生まれ生きた価値があると思っているのです。今までの人生でなんら人様のお役になったことなんかないのに、私は他人に生かされてここまで来た。だからそれの恩返しを社会にしないとならないと思っています。
がんばんべ~~。
ふ~~、お題目を2つ3つ書こうと思っていたのに1つだけで疲れた~~。
次回のお題目はほぼ決まっています。
「初心者は長期投資はしないほうが良い」です。「長期投資は半端じゃなく難しい」というべきかな。
お楽しみに。(笑)