コメントをいただきました。FXのUSD/JPYをダボチャートで表示するとどうなるのかと。
昨日9月14日の動きのある時間帯を出してみますね。マレーシア時間の午後8時から10時までの2時間です。日本時間の午後9時から11時。ちょうどこの時間は「ヨーロッパ市場とアメリカ市場が重なる時間」でありとあらゆる投資対象が大きく動く時間帯。
これはUSD/JPYの一分足。
ダボチャートではまだUSD/JPY用の微調整が出来ていませんが、こんな感じ。動きが大きいとバー数が増えますので、1分足のチャートより細かい感じがしますね。忙しそうに思うかもしれませんが、スキャルパーはこのぐらいの動きが一番やりやすいんです。1分に1本しか足ができないスピードですとモニターを見ていても集中力を持続できませんから短時間に動きがある方が嬉しい。(笑)
ダボチャートで見ますと「端から端まで取れそうな感じがする」とのコメントでしたが、現実はそう簡単にはいかないんですね。(笑)
まずマレーシア時間の8時半ですが、大きくドルが買われています。一分足では長い陽線が一本。これは「アメリカの指標発表」があったからですね。ダボチャートで見ても(かなり大きな画像でクリックするなり保存すると細かいところが見えます)この上げは「1分の中で起きている」わけで、画像からはわかりませんがバーにカーソルを当ててみますとこの上げは「数秒間」で上がっていますので「手動売買」でこれに乗るのは不可能です。
また私は何度か書いているとおり、こういう重要な指標発表や重要人物の話が出る時には「何もせずに傍観する」ことにしています。動きは大きいですが、その内容によって上にも下にも大きく一瞬に動きますので(あるいは動かない)、こんな危ない瞬間に自分が出ていく必要なんか全く無いと決めています。ただこういうイベント時を狙う手法もあるんですね。多くは自動売買ですが。
こういうふうに大きく「一瞬に動いた後」が大事で、その方向が持続したり、あるいはこのときのように反対方向に動いたり。ここはしっかり見ていないと駄目なところで、「上げは1分」でしたが、「下げは5分」なのは1分足チャートを見ればわかるわけで、ここでの出撃は容易ですし、ダボチャートでもわかりやすいはず。
こいう動きですとダボチャートは威力を発揮しますが、やっぱり波動が小さいところでは「普通の一分足」よりトレードが難しくなります。これは「見やすさ」と「正確さ」がトレードオフになっていて、やっぱり世の中思うようにはなりません。(笑)
でも波動のうねりが大きい場合には良いわけで、そのような時間帯や大きく動くトレード対象を選ぶわけです。あるいはチャートのパラメータを調整してそれぞれに合うようにしないとなりません。
チャートって洋服と同じで「オーダーメイド」にしないとピッタリ合うことは「絶対にない」んですね。ところが時間帯によっても動きが違うわけで、だからといって時間帯に合わせて微調整はできませんし、その辺は「脳みそ」に仕事を任せるしかありません。読み方を変える、ルールを変えることも必要になります。これを決めるには普通の5分足なり15分足、または日足を見ながら「大きな流れの雰囲気をつかむ」ことが重要で、このダボチャートだけを見てトレードするのは非常に危険です。
ま、使いやすそうに見えても使いこなすのは結構難しいです。
結局ですね、見やすいチャートといえども、基本は実際に売買されているデータから作られているのは分足とて同じで、何か特別に凄いことができるってわけでもないんですね。
ただ自分の手法が決まっていて、「何をチャートから読みたいのか」がはっきりしていればそれがわかるようにチャートを作れば良いわけで、やっぱり普通の分足チャートとは大きな違いがあるわけです。
「こんなところでこんなサインが出れば良いなぁ」という思いは誰にでもあるはずで、そこが出発点でそのサインがわかりやすい自分にあったチャートにカスタマイズするわけですが、その自分が望むサインが「無理なサイン」じゃ意味が無いんですね。でも誰しも「天底を知りたい」という欲望があるわけで、無理とは思いつつそれを求めて自分なりに調整していくうちにいろいろなことがわかってくるってことじゃないでしょうか。
そして実際にそれでトレードをして、後に「反省会」をしながら「一体何が良かったのか悪かったのか」を細かく吟味しないと駄目なんですね。それで「自分のルール変更」「チャート設定、調節」を行うわけで、「反省会」なしに進歩はゼロ。これは絶対に間違いないのですが多くの人はこれをせずに、トータルで勝った負けたにこだわるのね。これでうまくいくはずがないのは誰にでもわかるはず。
当然「勝てていればOK」ではないわけで、結果的に負けても「出るべき場所」ってあって、そこを見逃すようなら最初からチャートなんか見る必要もないわけです。でも普通の人は「勝ち負け」に固執するでしょ。意味が無いところで出撃して、それでも利益が出ていればOK。絶対に出撃するべきところで出撃して負けたら「失敗だ」とする。これってとんでもない大間違いなんですね。結果云々の前に「決めたことをちゃんと出来ているか」が何よりも重要で、結果はその次に考えるべきこと。これがわかっていないと「何でもありのめちゃくちゃトレード」になるのは間違いがありません。
ダボチャートを見ると、取れるところでは数十PIPSも抜けるように見えるでしょうが、私が自分に課しているのは「1トレード2PIPSの確保。そして一日に20PIPSの利益」でしかありません。ただこういう言い方をすると「2PIPS抜きなら簡単にできそうですね」なんて言う人も出てくるから困るわけで、「結果的には1勝負2PIPSでも構わない」という意味であって「2PIPS抜きを目標とするわけじゃない」んです。
2PIPSかぁ・・・儲からないなと思うでしょ?
ここが大間違いで、普通の人は「利益を伸ばすためにはより大きな利幅を取る」と考えがち。でもそんなこっちの都合で相場は動いてくれないし、前の前の小さな波動は5,6PIPSしかないのに、どうやって10,20PIPSを抜くんです?それには目の前の波動を通り越して幾つかの波動を乗り越えないと無理じゃないですか。トレンドができれば楽勝ですがトレンドが出来ないと「元の木阿弥」どころかマイナスにもなる。
じゃぁどうやって利益を増やすのか。
それは何度も何度もここに書いているとおり、「ロットを増やす」ことによって利益を上げるしかないんですね。大物を釣り上げるには「そこに大物がいないと無理」なのは誰にでもわかるわけで、小物がたくさんいるなら、まずその小物を釣ることがはじめの一歩のはず。
そして「2PIPSの確保」と「一日のトータルでは絶対に負けない」ことが何よりも重要なんです。そしてロットを増やしても「やることは全く変えない」ってこと。
トレードってのは「勝ったり負けたりが当たり前で、負ける日もあるさ」と殆どの人が言うでしょうが、一日に10回20回とトレードをして、トータルとして負けるようなら根本的にどこかおかしいわけで、そのまま続けるほうが私は狂っていると思うんです。でも一日に2.3度の出撃で、「大物狙い」をした場合にはそれが釣れることもあるだろうし釣れないこともあるし、マイナスの日もあるということなんでしょうが、私がやっている「スキャル」は大物狙いは一切しませんし、「負ける日もあるさ」は【絶対に受け入れれることは出来ない】のです。
勝率が重要だというのはこのことで、利益を増やすためにロットを増やすには「勝率が高いこと」が何よりも大事なんですね。でもその値幅は「たったの2PIPS」でもかまわないわけです。たった2PISPでも抜ける自信ができて初めてロットを大きくできるはずで、勝ったり負けたりが続いているのにロットを大きくすから「まさかの大負け」も起こる。
たったの2PIPSと侮るなかれ、です。そして一日に20PIPS抜けなくてもそれを目指す。そしてそれを貯めたお金を原資にしてロットを増やす。私は「これしか道がない」と考えています。たった2PIPS、一日の目標は20PIPS、そして負ける日がないような手法が大事で、それが出来て初めて年収8桁、資産で9桁が見えてくるんですね。だから最初から大きな原資を用意する必要もないし、2PIPSずつでも良いから積み上げて、そしてロットを増やしていけば「大損することもありえない」ってことなんです。
ただダボチャートを見ると決して「2PISP抜き」のセッティングじゃないのがわかるはずですが、それでも「一勝負で2PIPS抜けたら上出来とする」ことが重要なんです。
息子と並んでトレードをしていますが、面白いんですよ。たまに息子が「ぎゃーー」とか「ちくしょーー」とか言うわけですよ。どうしたんだ?と聞くと、5ティック確保してのだけれど、その後どんどん伸びて持ち続けていれば30ティックになったと。だから「俺は馬鹿だ」「ダメだ」とぶつぶつ言い続けるんですね。
これって非常によく分かるし誰にでもある「逃した魚は大きい」と嘆くってことなんですね。
でも私が息子に言うことは、「たとえ大きなトレンドで大きく取れないにしても【勝ったんだろ?】」ってこと。重要なのはこの点のみで、大きな動きで大きく取れなかった自分を罵倒するのではなくて「良く5ティックも勝てた。お前は偉い」と自分を褒めるようにならないと駄目なんですよ。
それをいつまでも大きく取れなかったことを悔やみ、次には大きく取ってやるなんてそれを考えていると「狂ってくる」のね。その内、自分で決めたルールなんかどうでもよくなって、「大きく取れなければ意味がない」と思うようになる。これが破滅への第一歩だと思います。
「たった2PIPSでも良い。それを確実に取れるようになる」のが大きくなるためのポイントだと思います。
でもそう書くと「2ポイント抜きなら簡単だ」なんて、大きなドローダウンを受け入れてしまうようなことも起きてしまう。これじゃ意味が無いんですね。
今、フト、前に書いた「与沢翼氏」を思い出しました。彼は天才肌で短期間に勝てるようになった「珍しい人」だと思うのですが、私が見た彼の動画の中で25万円ほど勝つ場面があったんですよ。彼は「こうやって利益を出すのだ」なんて言っていましたが、彼が説明していない(画面に写った)チャートを見て見ると、なんとドローダウンが45万円ほど出ているのがわかった。でも彼は動画の中ではそれに関しては何も言わず。
ま、彼はうまいにしてもそういうリスクを取る手法なんだというのがわかったわけで、でも彼の話だけを聞いていたらそれがわからないんですね。でも画面に写っているチャートを自分でも再現してみれば、その時の値動きがわかるわけで、「25万円も儲けたの?凄いね!」ってわけにはいかないのがすぐわかるんですね。でもそこまで調べる人って決して多くはいないはずで、彼の言葉それだけを信じたら・・・、さてどうなるんでしょうか。でも彼がトレードがうまいのは間違いがないと思います。また、そのドローダウンも私と考え方が違うだけで、彼は「だから?ドローダウンの何が悪いの?」というのかもしれない。
この時に彼が何をしたのか、何を喋ったのか、そして彼のモニターに映るチャートは実際にはどう動いていたのか。また彼は「売買譜」を見せていたのですが、そこから彼が実際に売買した「他の場所」(動画では説明していない)の売買も自分でチャートを表示して見てみるとわかるのですが、私はそこの売買のほうが「彼の凄さ」がわかったくらい。これに関してはこのブログに、彼の動画、画像、実際のチャートを出して細かく説明していますので、興味がある方は検索すればすぐに出てくるので探して読んでみてください。
最近、彼の動画を見てみたのですが、「なぜか解像度を落としている」のに気が付きました。つまりですね、チャートや売買譜にしても「はっきり見えない」んですよ。これってわざとそうしているはずで、私みたいなオタクが細かく調べるのを排除しているんでしょうね。そういうところには彼の言葉とは違う「何か」を私は感じてしまいます。でも彼はたいしたもんだと私は思っているのは間違い無し。でも良い話だけを出して隠したいところは隠すという、まぁ、それが当たり前といえば当たり前ですが、そういうことをする人の話はそれなりの聞き方をするしか無いと私は思っています。
でもああいう手法は「小心者」には出来ないわけで、またドローダウンが大きな手法は「ロットを大きくすることは不可能」なんですよ。ロットが大きいときのドローダウンの恐怖って半端じゃないですから。
だから2PIPSでも良い。そして一日単位では「絶対に負けない」という強い意志が大事で、それに合わせた手法、チャートが必要なんですね。
でもダボチャートは「取れる時には取ろうとするチャート設定」なのは間違いがないのですが、それは「多くのティック(PIPS)を抜くため」ではなくて、「利益が増えればロットを大きくする時期が早く来る」からなんです。
わかりますかね?
大きな利益を出すためじゃなくて、自分が次のレベルに上がる時間を短縮するために「多くのPIPSを抜きたい」だけで、本来なら一勝負2PIPS抜ければ十分なんです。
ここで欲を出しすぎると、上に書いた息子みたいに、わけのわからない方へどんどんと流れていくんですね。
「大きく狙うな」「負けないトレードをしろ」と何度も何度も息子には言い続けているのに、それを実践するのはかなり難しいのね。これじゃどんなチャートを使おうが、どんなトレードしやすい対象だろうが、トレーダーが欲の塊になっていたらうまくいかないわけですよ。
チャートの設定とか調整は話せば理解してもらえますが、実際にトレードが始まると「突然、別人のようになる」ってことなのね。これじゃ駄目なのが理解できない限り、何年、何十年やってもうまくならないわけです。
いつも書きますが、我々が持っている「恐怖と欲望」って半端じゃなく大きくて、押し殺したつもりでもすぐに前に出てくるし、それは本来自分自身のはずなのに「自分が失敗する方へ導く」のね。
面白いもんだと思います。
逆を言えば、自己コントロールがうまくできていれば、こんなチャートにも拘る必要が無いのかもしれない。
私は小心者ですし、そして欲も強いですから、このように視覚に訴えて「間違った行動はすぐに分かる」ようなチャートが必要なんです。
それだけのこと。
このチャートがあれば勝てるってわけでもなくて、返って見やすくしたためのデメリットもあるわけで、なかなか世の中うまく行きませんが、あの手この手を使って「自己コントロールをしやすい方法」「恐怖や欲望が出てこない方法」を模索しているわけです。
ただし、原点は「一勝負2PIPS抜ければ上等」「一日単位では絶対に負けない」ことを模索していかなければ大きくはなれないというのが私の基本中の基本で、もし平均して2PIPSも抜けない、1日10-20回の出撃のトータルで負ける日もあるのが続くのなら、私はさっさとトレードから足を洗います。ただ遊んでるだけになりますし、そんなことで残り少ない人生を生きたくありませんから。
息子も同様で、もしこのまま半年続けても(FXでいうところの)2PIPS抜きができない。負ける日も普通にあるようなら、トレードは諦めて違う道を進んだほうが良いと思っています。
そんなことになったら元も子もありませんから、チャートづくりも真剣にやりますし、それが通用する「トレード対象選び」にも時間を掛けて吟味するわけです。
「USDJPYのトレードでどう勝つか?」ではなくて、「自分の手法、自分のチャートが通用するトレード対象があるのか」が大事だってことなんです。この数日間に幾つかのトレード対象のチャートを出しましたが、それぞれがまるで違うことを読者の方はご理解いただけたはずなんですね。「何にでも、いつでも通用する手法なんか無い」と私は思っていて、でも「(自分にとって)やりやすい対象(そして時間帯)は間違いなくある」ってことだと思います。
私はいつも欧米のトレーダーの手法を研究していると書きましたが、私が注目しているトレーダーの多くは皆ほとんど一緒の考え方をしています。チャートの作り方もかなり凝っていて、それでいて「かなりの確率で勝てるところしか出撃しない」のね。ま、これに関しては私が何度か書いている「馬鹿でも勝てるときにしか出撃しない」ってのと同じ意味なんですが、そういうトレードを2,3度して、一日のノルマが達成できたらそこですぐにやめちゃう人がほとんど。そしてそうするべきだと勧めています。
でも現実は「勝てたらそれで満足してやめちゃう」のではなくて、そういう日って「動きが良い」わけですから何度でも出撃すれば面白いことになるのが普通なんですね。逆に、「ノルマ達成が難しいような日」ってそういう動きですから、いつまでたってもチャンスが来ないことが多い。だから勝てる時には出撃は続けて、それで「動かない日」の埋め合わせをするのが大事だと思います。要は「週のノルマ」を作って、それが達成できたら残りの日は遊びでもかまわないと思っています。
そして彼らの殆どが言うことは、私がいつも書いているのと同じで「利益を溜め込んで原資を増やし、そしてロットを少しずつ大きくしていく」ということなのね。ここで重要なのは「勝てる日にはもっと頑張る」のではなくて、「毎日の行動をきめて無理はしない」でも「ノルマは必ず達成できる手法、チャートを作る」ってことなんです。
たまに大きく儲けて大喜びをしたり、勝てなくて泣き言を言ったり、そういうトレード生活と離れてしっかり計画通りに動くことが何よりも重要ってことなんですね。
あらためて上のチャートを見てみてください。一度の出撃で2ピップス取れれば十分で、一日の目標が20ピップス。それで大丈夫なんだということを忘れずに見てみてください。私の言う意味がだんだんわかってくるはず。