日本の政界は蜂の巣をつっつたようになっていますが、まさかこんなことを予想した人はいないんじゃないですかね。
でもそれだけのことをやるってことはやっぱり後ろに「小沢一郎」がいるんじゃないかと勘ぐってしまいます。
私が安倍支持なのはいつも書いていることですが、安倍一強ってのも良くないと思っていて、やっぱり「二大政党」がやりあう方が良いと思うのです。でもそれはかつての社会党みたいに、そして今までの民進党、共産党みたいに「足を引っ張ることそのものが目的」じゃ困るわけで、そういう意味では小池新党に「小さな期待」は持っています。
ただし、これに「民進党が合流」するって何?
前原氏は「全員公認を」なんて虫の良いことを言っていますが、これって信じられません。新党は自民党に近い保守系なのは間違いがないのに、共産党と組んで動いていた人たちがどうして一緒に仕事ができるんですかね。
そりゃ前原氏は良いと思うんですよ。でも左翼バリバリの人たちもいたのが民進党で、そういう人たちも合流なんて出来るわけがないじゃないですか。たとえ小池さんがOKしたとしても合流した人は「政治家にあらず」と言われてもしょうがない。今までの言動、政治活動は「嘘だった」って言われてもしょうがない。
「安倍を倒すためならなんでもする」
これってまさに「窮鼠猫を噛む」みたいなもんで、政治家たるものが自分の信条を曲げてでも敵を倒すことをして良いのか。
これじゃ「選挙民、不在」ってことでしょう。日本の将来を託そうと思い、その政治家の信条に納得して投票した人たちの思いにはどう向かうのか。騙されたと思うのは政治の世界だけじゃなくて、「国民の中でも広がる」のって政治家としてはあってはならないことじゃないんですかね。
意見や考え方が変わることがあるのは誰でも同じですが、今まで改憲じゃ安保じゃと大騒ぎしてきた「何よりも大事な根源的なもの」まで変えるって何なの?
政治家は政治家にならなければ「ただの人」だから選挙に通るのが大事なのはわかるけれど、それって「自分本位」の考え方であって、そこに国も選挙民もモラルも関係ないってどうなのよ。
前原氏は自分が「政治家であることを捨てた」と私には見えるし、そしてそれを「仲間にも強要した」重大犯罪人に思えてきます。日本の政治の根本、民主主義も否定したことになるんじゃない?
要は「相手を倒すことだけが目的の【自爆テロ】」と同じ。
だとしたら死んでくれないと困るわけで、自分は自分で「相手を倒した後も生きつづけるのが前提」っておかしくないですかね。
安倍を倒すためならなんでもするというなら「決死の覚悟」があるはずで、自分も仲間全員も生き延びて欲しいなんてそんなうまい話があって良いんですかね。安倍を倒すためには仲間が選挙に勝ってくれないと駄目なのはわかるけれど、「安倍を倒すため」が目的でそこまでやるか?前原氏の行動は一線を越えたとしか思えません。
彼は「自分は無所属で出る」と報道されていましたが、ネットの中では「そんなことは言っていない」という話が出ています。つまり、彼も当然「合流する」という意味。本当ですかね?
まんざら嘘ではなさそうなのは、彼の話の中に「私達を応援して欲しい」みたいな言葉があったこと。私達って誰よ。
前原氏もおかしいし、では私も合流しますとノコノコ動き出す民進党議員も「政治家にあらず」と思うのだけど、やっぱり気になるのはマスコミの動き。やっぱり思った通り、朝日も毎日も今回の動きは大歓迎。
マスコミがそれで良いのか?
これに関しては橋下徹氏も苦言を呈していて、
「しかし朝日新聞や毎日新聞は酷いな。僕が石原(慎太郎)さんや江田(憲司)さんと組もうとしたときには、重箱の隅を突くような細かな政策の一致やこれまでの言動との整合性を求めた。ところが希望と民進の合流は反安倍でとにかくOKだって。国民はそんなに甘くないし、そんなことやってるからメディアの信頼が落ちる」
前原氏のやり方って「安倍を殺してでもやめさせる」というのに似ていて、それならそうすればよいのに「自分を正当化し」「仲間も道連れにし」「そして自分は生き延びることを前提とする」なんて小沢一郎と一緒。
小池さん、新党も問題が山積みで、お金もないし、人数も欲しいし、でも「新民進党」になっては困るわけで悩んでいるとは思うけれど、彼女も「生き残り」と「のし上がる」ことしか考えていないと見えるわけです。これは前からそうで、その時その時、「旬のもの」に近づき自分をアピールする才能は逸脱している。そしてパフォーマーであって、小泉さんからそれを習ったわけでも無いだろうけれど、メディアの世界に居た人だから「人心はどう動くか」ってのを熟知しているんでしょう。
過去の言動、過去の実績も関係なくて、「好かれること」が何よりも重要なのを知っているし、そういう戦略を取る。敵をはっきり作りそれに「対抗する」、あるいは「いじめられている」ようなストーリーを作り上げる。
国政に出るのか出ないのかもはっきり明言せずに、質問には「都知事を続けます」と答える。これて答えになっていないじゃないですか。「今は都知事を続けるつもり。でも情勢によっては国政に出る」という意味でしか無いわけで、今は「自分が国政に出ても国民がそれを受け入れるかどうか」を真剣に見定めている最中でしょう。「都民を裏切るつもりか」とか「かつての言動の整合性」とか、「口は達者だけれど、今までどんな実績を残したのか」という声が高まってくれば、「国政出るのはまとう」と思うのかもしれないけれど、こんなチャンスは二度と巡ってこないであろうことも考えると、彼女は「必ず出てくる」と言っても良いんじゃないかと思ったり。
ただ、「言い訳を考えてる、探している」のが今かと。それと「都知事の後任」も彼女が考える必要があるわけで、「後は誰かやって~~」ってわけにはいかない。当然選挙があるわけだけれど、「この人に託したい」という必要はあるはず。
ま、あっちもこっちもめちゃくちゃですね。
そしてこれは我々国民が試されているってことでもあると思うんですよ。
「女性の首相が出たら良い」とか「あの人、いい感じじゃない?」とか「何かやってくれそう」みたいな理由で選挙に向かって良いのか。そして私は民進党は嫌いだったけれど、それでも彼らを応援した人たちは決して少なくないはずで、若者のシールズ然り、いくつもの市民団体と力を合わせてきたはずで、彼らを放り投げて良いのかどうか。今回の民進党の議員たちの動きはまさに「コウモリ」だし、裏切り者以外の何物でもないじゃないですか。
安倍打倒以上に、「自分の信条を守り通す」方が重要だと考えない政治家は私にわせればクズそのもの。
こういう連中が集まった新党に何が出来るのかとも思うわけで、彼らは「とりあえず選挙に勝って、その後のことはまた考えよう」という魂胆があるんじゃないかと思うんですよ。新党に入るということは小池さんとの合意が必要なわけだけれど、後々「小池さんの言うことが変わった。騙された」なんて話はいくらでもつくれるわけで、「分裂の口実」を作るだろうし、それを今の時点でも考えている議員もいる様子。それを匂わすツイッターも出ていた。「新党を利用すれば良い」ということ。
こんな茶番を国民は許すんだろうか。
安倍打倒ならなんでも賞賛するマスコミを国民は許すのか。
私には嫌いな民進党議員がいて、それは辻元清美氏なんだけれど(笑)、彼女がどう動くのかに非常に興味があります。彼女を私が嫌いなのは彼女のやり方、信条が私と正反対だからであるからなんだけれど、彼女は彼女の信じる道を歩いているという点では一目置いているんですよ。あの辻元清美が今回どう動くのか。私はそれを知りたい。もし彼女が自分の信条を通すとしたらそれで好きになることはないにしても(笑)、あっぱれと拍手は送りたい。
それに比べると菅さんはなんなんですかね。「協力したい」なんて言ったら細野豪志に「ご遠慮いただきたい」なんて言われるし。
この茶番劇に終止符を打つのは国民にしか出来ないはず。
どうなるんでしょうかね~。