日本にいる頃、ゴールドコースト時代でも「揚げ物にオリーブオイルを使う」ということはありませんでした。(フライパンでソテーしたりする場合は別)
でも調理実験を趣味とするようになって、ありとあらゆる思いつきで実験を繰り返すなかで、「オリーブオイルで揚げる」ことをするようになりました。
そうなった一番の理由は、もともと揚げ物が大好きなのですが、歳とともに揚げ物の油が気になるようになったこと、そしてそれはどんどん進んで、揚げ物の量が食べられないどころか、少量でも食べた後の「口の中に残る油」がどうにも気持ち悪いと思うようになったから。
食べた瞬間に油っこいと思うことってそうそうないのですが、食べた後に、口の中がヌルヌルする感触、ベロや唇に油がつく違和感みたいなものを感じるようになりました。
ということでゴールドコースト時代、親友の家では「天ぷらもオリーブオイルで揚げる」のを思い出して、やってみることに。
これは大正解で、オリーブオイルだと油のしつこさを感じません。サラッとした感じがする(先入観かも)のですが、食べた後の油をほとんど感じないようになりました。揚げている最中も「油臭さ」を感じません。
気にしていたのはオリーブオイルの香りです。揚げ物全部がオリーブオイルの香りつきじゃ美味しくないと思いましたから。
でも揚げ物に使うとオリーブオイルの香りはまるで感じません。熱で飛ぶんでしょう。
オリーブオイルにも香りが強いもの、弱いものがあるわけですが、大きな缶に入っているものはいろいろ種類があるわけではなくて、好みのものを選べる環境ではありませんが、今の所、オリーブオイルが原因の問題点はまったくないと思っています。
ただ問題は価格なんですね。
我が家はなぜか昔から「油はカノラオイル」を使うのですが、オリーブオイルはそれの倍以上の価格がする。良いオリーブオイルじゃなくてもそんな価格で、普通に小瓶に入って売っているようなオリーブオイルを揚げ物に使ったらとんでもなく高い揚げ物になりますよね。
だから3リッターぐらい入っている大きなものを買うのですが、これなら多少高いかなみたいな感じで許容範囲だと思っています。
そしてですね、気のせいかもしれませんが、油の持ちがオリーブオイルのほうが良いような気がするんです。
我が家は「一度揚げ物を揚げたら油は捨てる」なんてことは絶対にしませんし、何度か使うわけですが、今までのカノラオイルだったら「これが最後だろうな」と思うところで、オリーブオイルですと「もう一回使えそうだ」と感じます。こんな表現しかできなくて大変申し訳無いのですが、その様に感じています。オリーブオイルはカノラオイルなどに比べて「酸化しづらい」らしく、揚げている時に油臭くないのもそのせいかも。
ま、そんなことでオリーブオイルを揚げ物に使うということで、我が家の油の消費量はオリーブオイルが多くなりました。でも普通のオイルを使わないかというとそんなこともないわけで、でも今まで長年使っていたカノラオイルではなくて「ピーナッツオイル」を買うようになりました。
理由は簡単で、「味や風味の違い」はベロや鼻の性能が悪い私にはわからないのですが、ピーナッツオイルは高温でも大丈夫なんですね。オリーブオイルとは逆。ピーナッツオイルの200度近くは全く問題がないってのは「肉の表面はしっかり焼いてクラストを作る」私としては好都合なわけです。つまりしっかり焦げ目を付けたい時にはピーナッツオイルを使ってかなりの高温にするということ。これはステーキでもローストでも、そしてシチューを作るときの焦げ目付けには最適だと思っています。
ついでと言ってはなんですが、揚げ物用のココナッツオイルも買ってみました。
ココナッツオイルで揚げるなんてことは我が家ではヨメさんも一度もやったことがないはずですが、ココナッツオイルの風味が付いた揚げ物って非常に興味があります。でもココナッツオイルで揚げ物をするのは難しいような感じがしています。泡もどんどん出てくるそうで、もしかしたら変質も早いのかななんて思ったり。
そしていつか揚げ物に「ごま油」を使ってみたいです。美味しいんだろうなぁ・・なんて想像しています。(笑)
あるいはラード(豚の脂)もトンカツなんて最高なのかもしれない。
プロの世界で使う油っていろいろあるようで興味があります。高級店が使う良い油という意味ではなくて、大衆店が使う「安くて持ちがよい油」。そして「粘度」というんですか?それにもいろいろあるんですってね。
オリーブオイルを使わなくても、サラッとした揚げ物ができる油がある様子。
いつかそんな方面のものにもチャレンジしてみたいです。
ああああ、いつかトライしてみようと思うことがあります。
ブログには書いていませんが、今、「フライドポテト」に凝っています。今まではスーパーで売っている「冷凍もの」を揚げていましたが、ジャガイモから作ると面倒ではあるものの、全く美味しさが違うのに気がついたから。でも結構難しいんですね。あんなものサルにでもできると思っていましたが、さにあらず。調べてみますと、ジャガイモそのものにも拘る洋食店があって(ミシュランの星持ち)、ジャガイモなら何でも良いってわけでもなく、また最初に素揚げしてから一晩、冷蔵庫で寝かしたり、こだわりのあるプロはかなりややこしいことをやっている様子(いかに水分を飛ばすかがポイントみたい)。
そこまでやる気はないのですが、最初に揚げるのか、茹でるのか、そんな違いも料理人によっていろいろで、また最終的に揚げる時に小麦粉をまぶしたりバター液につけたり、あるいはそのままだったり。
たかがフライドポテトですが、凝りだしたらとんでもない「ダンジョン」「迷路」に入り込んでしまったような気がします。
そしてかなり前ですが、ゴールドコーストのマクドナルドでとんでもなく美味しいフレンチフライがあったんです。バターの香りがして、こんなのがマクドナルドであるんだと感激したくらい。ところがそれはその時だけで、後に食べても普通のフレンチフライ。多分、スタッフがなにかの間違いで油にバターを落としてしまったのかもしれませんが、これが激ウマだったんですわ。
揚げ物の油にバターを入れる。こんな手もあるんだとわかった。またゴマ油にしてもココナッツオイルにしても、全てそれにする必要もなく、普通の油に「足すだけ」でも面白そう。
油一つだけで、調理実験がいろいろできそうです。(笑)