しかしやっぱり不思議だなぁと。
日本でもインフルエンザで1年で8000人ぐらいは死ぬらしい。
アメリカでは
2019-2020 患者2600万人 死者14000人
2018-2019 死者34000人
2017-2018 死者61000人
この10年で「死者が1万人以下だったことはない」。
アメリカのコロナの現在は 感染者累計 12万3217人 死者 2202人
アメリカでは都市封鎖があり、経済対策には2兆ドルという日本の国家予算の2倍のお金を使う。
なんかへんですよねぇ。
アメリカのCDCでは最悪のシナリオとしてこういう数字を出している。
・感染者1億6000万人から2億1400万人(米人口3億2720万人なので罹患率は48.9%から65.4%)
・死者20万人から170万人(人口に対する死亡率は0.06%から0.52%)
・入院が必要な患者240万~2100万人(アメリカのスタフッ付き病院ベッド数は92万5000床、その10分の1未満が重篤患者用)
・米CDCによると季節性インフルエンザで今シーズン2万~5万人が死亡
こういうことになるかもしれないから、アメリカ人は恐れてる?政府はそれを前提で考えている?
そこまでならないように都市封鎖もするのだろうけれど、へそ曲がりの私はなんだかおかしいなぁと思う。
この状態は日本も同じ。8000人は死ぬインフルエンザでは騒がずに、今の時点で死者42人で大騒ぎ。
こういう数字を出して、世界は騒ぎ過ぎだという専門家は少なくない。特に日本の場合は医療制度、医療レベルから考えてもまだ大騒ぎするレベルではないと、私の好きな武田教授も言う。上念司氏も同じ。
これをどう考えるかですが、私としては「不安があるのは仕方がない」と思っています。
「モスラが出ても良いけれど、ゴジラは怖い」「お岩さんは平気だけれど、貞子だけはとんでもなく怖い」というのと同じだと私は思っていて、「冷静に考えろ」というのも意味がないと思うんですよ。「怖いものは怖い」んですから。
「納豆は美味しいよ~」と言っても、嫌いな人は嫌いで絶対に食べない。
それと同じじゃないかと。
そして私達は「武漢で何が起きたか」を映像で何度も何度も見てるじゃないですか。もし自分の住む街があんなふうになったら恐怖どころの話じゃない。イタリアで老人施設に行ったら死体がゴロゴロ転がっていたなんて話を聞いたら背筋が凍る。
でも私達は「インフルエンザで死ぬ8000人の姿を見たことはない」し、それで大騒ぎになる医療現場も知らない。
インフルエンザって当たり前過ぎて、インフルエンザで死ぬのは「自然死の範疇」と考えているんじゃない?
でも新型コロナウィルスは「新たな脅威」で「ワクチンはない」「治療法もない」「本当の姿もわからない」。だから怖い。
お化け屋敷が怖いのは、「突然、想定もしていない化け物が目の前に現れるから」であって、どこからどんなオバケが出るのか知っているお化け屋敷は怖くない。
でも「怖いものは怖いし、嫌いなものは嫌い」なのは間違いがない。
人間って面白いですよね。
日本で「首都直下地震が【30年以内に来る確率は70%】」と言われても逃げる人はいない。
でもコロナウィルスに感染している人に会う確率はほぼゼロに近くても怖いと思う。
こんな人の心の動きで「経済がストップ」して企業が潰れたり、国の財政が破綻したり、収入もなくなり、家族で夜逃げしたり、首をつるような人が出てくるって、なんだか受け入れがたいですよね。
いつかインフルエンザみたいに、ああコロナウィルスにやられたんだ?ふ~~~ん。なんて思えるような時が来るんだろうか。
でもいつか「ワクチン」が出来たり、治療薬が出来たりすれば、かなり不安はなくなるんでしょうね。
ま、それまではどうにか感染者も死人もできるだけ抑えて、医療崩壊が起きないことだけは最優先して、時間稼ぎをするってことでしょうか。
そういうことなんだろうとは思うけれど、ピークが見えていない今、数ヶ月の内にそうなるとは思えない。そして中国や韓国のように「山を超えた」のがわかっても、「感染爆発」している市町村、国があれば、安心はできない。
つまり、都市封鎖、ロックダウンも解けないってことじゃない?
少なくとも、国境封鎖は続けなくては危ない。感染が拡大している国との行き来を許すわけがない。
でもその状態が半年も1年も続いたら、世界の経済的打撃が大きすぎる。
だからどこかで「封鎖を解いて」、「今後は自己責任でコロナと戦ってください」という時が必ず来るんじゃないですかね。
お店も、飲食店も営業を再開し、ディズニーランドもオープンし、イベントの開催も始まる。
でもあちこちで感染者は出て、死者も出る状態が続く。
そしていつか、「皆さん、恐れたコロナウィルスの今年の死者は、去年のインフルエンザの死者より少なかったですよ。良かったですね~」なんてことを聞かされる時が来るのかもしれない。
冗談じゃないと思うけれど、では国境封鎖、都市封鎖、街のロックダウンで自宅監禁みたいな状態を半年どころか2,3ヶ月さえ続けることってかな~~~~~~~~り難しいんじゃないですかね。
じゃぁどうするかと言えば、どうせやるなら中国が武漢でやったように、「厳格な外出禁止」「住民一人ひとりを毎日チェック」「感染すれば、あるいはその疑いがあれば強制連行し病院ないしは収容施設に監禁」。これをやれば、3ヶ月のうちにはかなり収まるんでしょう。
でも感染者をゼロにすることは不可能で、ぽつりぽつりと感染者は出るし、場合によっては集団感染も続く。それでもインフルエンザの死者と同等か、それ以下だったら上出来ということになるんでしょう。
今の時点でマレーシアでもどこでも「都市封鎖をする」し、東京もどうなるかわからない状態。安倍さんも緊急事態宣言を出すのか出さないのか、そこに多くの人の興味は集中しているけれど・・・・。
問題はそれじゃなくて、「封鎖解除」や終了宣言を誰がどの時点で決めるかじゃない?
地震や津波情報を考えてみると、「危険が迫っていますから逃げてください」ってのを発令するのは難しい。来なかった場合に、「来なくてよかったね」なんて言うほど世間は甘くない。「経済的損失をどうしてくれる」と必ず責任を追求される。
でももっと難しいのは「避難命令の解除」でしょ。解除した後に「それが起きた」としたら・・・。
つまり、そもそもの「避難命令を出さなければ良い」ということになる。
私は「日本には責任を取れる政治家はいない」と思うんですよ。
だから安倍さんは緊急事態宣言も出さないし、小池さんも東京のロックダウンは決められないと思う。「しない」じゃなくて「する」という選択肢がそもそも無いかもしれない。でも「決断をする時がくるかもしれない」という脅しは続ける。
状況が緊迫してくれば、「宣言しないのか」というプレッシャーは相当のものになるだろうけれど、そのプレッシャーに負けて宣言、発令してしまったら後が大変なことになる。
いつか「解除宣言」を出す時に、「万が一のときには政治責任を取るんですね?」と必ず野党から念を押される。
でも解除を先延ばしすれば、「経済停滞の責任を問われる」。
だからもし緊急事態宣言、都市封鎖を発令するのであれば、「どういう風になったら解除するか」を決めてからじゃないと出来ない。でもそれで責任追及から逃れるのは簡単じゃないんじゃないかなぁ。
だから「自粛」の線で日本は押してくると私は思う。それでも海外の「行動制限」より効き目があるかもしれない。日本人は真面目だから。
マレーシアはどうなるんだろうか。
トランプ氏は4月12日のイースター復活祭には「経済活動を復活させる」と宣言しちゃったけれど、感染が広がる中でそれが出来るとは思えず。
でもま、これはリップサービスだろうと私は思っていて、「イースターまでのことなんだからみんな我慢をしてくれ」という心配の拡大を収めるためだけに言ったんじゃなかろうか。
そもそもコロナウィルスの蔓延はトランプ氏のせいじゃないわけだから、余計なことをして責任追及されたら大統領選で不利になるだけですよね。
トランプ氏は政治家じゃないと言われるけれど、ああいう立場になると「責任追及」を一番嫌がるはずで、大統領選は横に置いといて、本当にアメリカ国民のためになることを彼がやるのかどうか、政治生命を賭けてでもやるのかどうか。
安倍さんも小池さんも腹の中では何を考えているんだろうか。
ま、私達ができること、やるべきことは決まっていて、感染の広がりが収まろうがもっと広がろうが、ロックダウンがもっと長く続こうが解除されようが、「正しく恐れる」ことと「法律を守る」ことしかない。
そもそも国が感染を抑える責任がある、やってくれると期待するほうがおかしいじゃないですか。地震や津波を政府が止めることは出来ないのと同じ。援助はしてくれても、最終責任は個人個人にあることに変わりはない。
ロックダウンも同じで、政府が決めたことだから従うしか無いと思っては駄目で、本来は我々個人が気をつけないとならないことを、政府が助けてくれていると考えるのが本筋じゃなかろうか。
そんな生活を10日もしていると、慣れてくるし腹も座ってくるし、前より恐怖や不安は薄れて、それより「コロナの後がどんな世界になるのか。その時にどう生きるか」の方が気になる私。
どうなるのか今の私には全く想像もつかないけれど、「後手後手で流されて生きる」のだけは避けたいな、と。