ここのところ大きな話題になっているのが「BCG」ですね。
私達日本人には馴染みのある予防接種ですが、どうもこれを受けた人はコロナウィルスに感染しづらい傾向が見えると話題に。
この世界地図ですが、BCG接種をする国(A)、過去にはやっていた国(B)、接種プログラムがない国(C)。
よーく見てみてください。クリックすると大きく表示しますが、なるほどと思いませんか?
感染が爆発的に増えている多くの国々は(B)過去にはやっていた国と(C)一切なかった国。イタリアやアメリカは一切BCGはやらないカテゴリーで、他のヨーロッパの国々は過去にはやったけれど現在は行われていない国。
ここで興味深いのは、隣同士のスペインとポルトガル。スペインには現在BCG接種はなく、ポルトガルでは実施されている。3月30日現在の感染者数はスペインが78799人。ポルトガルは5962人。桁が違う。
またBCGにも「種」に種類があるようで、日本で使われていたのは「有効かもしれない」と言われている種。
これがイランとイラクの違いにあるようで、感染者数はイランが38309人、イラクは547人。この二国はBCGの「種」が違っていて、イラクは日本型の種で、イランは独自のタイプとのこと。これはドイツもそうで、旧西ドイツ側には感染者が圧倒的に多いとのこと。そしてそこではBCGは西ヨーロッパ型のBCGワクチンを使い、旧東ドイツでは旧ソ連の種を使っていたと。
確かにロシアの感染者数は少なく、旧ソ連の各国も同じく。
ま、「現在の感染者数」はその国々の状態によって基本が違うから、そのまま比較はできないにしろ、「相関性は見られる」とのこと。ただし、なぜそうなるかの「因果関係はわからない」状態。
この相関性に世界は着目しだして、日本でもBCG集団接種が「延期から実施」に変更。オーストラリアではBCGの有効性の臨床試験に入った。
日本が世界に比べて、感染者も死者も少ないのは、検査の違いもあるものの、「日本では普通に生活している人が多くパンデミックには見えない日本の状況」を不思議がる外国の専門家は多い。
そしてですね、注目すべきはここで、「世界で感染が広がっている中で、海外での日本人の感染者数が少ない」とのこと。そして「(どの時点かはわかりませんが)日本国内の感染者1,349人のうち、日本人は934名で、外国人が415名となっていることは、人口構成を鑑みて同じ日本国内でも外国人の方が感染しやすいことを示している。あるいは、日本でのCOVID-19により死亡した高齢者45人のうち44人は、1951年に開始されたBCGワクチン接種よりも前の世代(70歳以上)という事実もある。」
詳しいことは「新型コロナウイルスとBCG 」を(クリック)。
コロナの抑え込みに関しては優等生と言われている「台湾」「シンガポール」でBCGが行われているのかどうかは調べていません。
またドイツで開発されている新型コロナウィルスのワクチンVPM1002は「BCGワクチンの改良型」であるとのこと。インドと共同開発。