マレーシアのMCO活動制限令は４月１４日まで延長されました。あと１０日間。
あと１０日間だから、頑張ろう～～～って？
MCOは何のために始まったのかを考えると、いつ終わるのかも想像できますよね。
「目に見えて感染者数が減るまで」
じゃないかと私は思っています。
今の感染者数に変化は見られず、毎日似たようなもの。
この横並びの数字を見て、「放置すれば毎日どんどん増えるのに【それが起きていないからMCOは効いている】」という見方もある。でしょ？そういうグラフでそう説明するのを見たことがある。
私はそんなのにごまかされるかって思いますよ。
そもそもMCOの効果って１－２週間あとに出るわけでしょ。感染してもその日に感染がわかるわけじゃなくて、確定するまでにはどうしたって１－２週間は掛かるわけだから、「感染者が減った」のも１－２週間経たないとわからない。
それを前提にグラフを見れば、本来はどんどん増えるはずの「MCOステージ１」（グラフの赤色）がすでに横ばいってなんなのか？
そしてMCOステージ１の効き目が出てくるのがステージ２に入ってから。（グラフの黄色）
減らないで増えてるじゃん。
ただ私はマレーシアの感染者の数え方に疑問を持っていて、まず「感染していても症状がない人たちが【カウントされていない】」し、「検査結果待ちと言われるPendingの数が【非常に多い】」のも理解の外。
ま、そのへんは横においといて、いつ、どういうふうになったらMCOを解除するんでしょうか。我々市民が「よし！減ってきた！」という感覚がない内にMCOを解除しますかね。「MCOは効いた」と。
でもそれだと市民の賛同が得られないし、でもそれでも「MCOの解除」を皆は喜ぶのだろうか。
あるいは、皆が「確かに減ってきたね」と思うくらいまでMCOを【延長する】のだろうか。
これは誰にもわからない。
でも「MCOの解除」は待ち遠しいですよね？
ちょっとまってくれ。
「MCOによって感染者が減った」とするならば、「MCOを解除したら増える」というのが道理じゃないんですか？
コロナが死滅したわけでもないし、我々が免疫を持っているわけでもなくて、ワクチンも出来ていないんですから。
その状態で、「MCO解除だ～～」と喜んで、生活が元に戻って、会社も店舗も営業を再開し、モスク、教会、お寺にも人が大勢集まるでしょう。みんなで神仏に感謝しようと。
ここで何が起きるかってのは誰でもわかるはずで、政府だってわかりきってる。でもMCOは「いつか解除しないとならない」のは間違いがない。
それとも「ワクチンが出来るまで」何ヶ月でもMCOを続ける？ありえないですよね。
我々が待つべきものは【MCOの解除】ではなくて【感染者数の減少】なのは間違いがない。
そしてMCOで感染者数が減ったのであるならば、MCOが解除されれば、また振り出しに戻る。
つまり「MCOとは時計を巻き戻して過去に戻す」役目があるだけじゃないですか？
そして「感染のピークを遅らせる事によって【医療の崩壊を先送り】できる」。私は実はこれが政府の一番の狙いじゃないかと思っています。
MCOを解除する時に、政府はなんというでしょうか。想像できます？
私は皆が喜ぶようなことは絶対に言わないと思っています。だって皆が喜ぶってことイコールまた感染が広がることを意味しますから。
最悪のケースは
「感染者数が減ってきたので【MCOは解除します】。ただ経済活動が元に戻り、皆さんの生活も前と同じになれば、【また同じ様に感染者は増えます】。これからは皆さんの自助努力、自己責任において【感染が広がらないように頑張ってください】」
な～～んてことは絶対に言わない。パニックになりますから。
でも「MCOの解除」というのは「そういう意味」なのは間違いがなく、政府がどんな言葉を選ぼうと私は同じだと思うんです。
私達が望むのは「前の生活に戻っても安全」になったらMCOを解除して欲しいってこと。
でもそれは絶対に不可能じゃないですか。ワクチンが出来て、それを皆に投与することが出来るまでは「誰にも感染を止められない」んですから。
私が想像する政府のアナウンスは「MCOは解除しますが、また感染が増えてきたらMCOフェーズNEXTを発令します」じゃないかと。
そしてそれが繰り返されて、人々がそれに慣れて、なおかつ感染者が減ってくれば、【段階的に解除する】ことになるのかもね。
政府は、感染者数の増減を「波形」にして横に伸ばし、【医療崩壊が起きないように維持し】、時間稼ぎが出来れば完璧だと考えているはず。
そして「医療崩壊を起こさず、ワクチン、治療法の開発を待ち、【いつか集団免疫を獲得する】まで待つ」しかない。
今、多くの方々の反応を見ていて感じることですが、他の方のブログを見ても同じで、「MCOが解除されれば、安全になる」のを前提に考えている様子が伺えます。
これって、そんなことはありえないのは誰でもわかると思うんですが・・・。
「要は、MCOが発令されようが解除されようが、我々がやるべきことは決まっていて、それは変わらない」
ってことじゃないですか？
MM2Hとか、年金生活者はどうにかなると思っています。MCOが解除されれば、基本は引きこもり生活になるでしょうが、ジョギング、ゴルフ、買い物には支障がなくなる。かなり注意をしていれば飲み会、食事会もOK。でも世の中ではまた感染が広まる。そしてまたいつかMCO発令となるんでしょう。
「元の生活に戻る」ことはワクチンが出来て普及するまで決してありえないわけだけれど、私達ジジババは、「しょうもねぇなぁ、待つしか無いか」でどうにかなる。
でもいつか「航空機を含む移動制限も解除されるとき」が来るだろうけれど、そうなったら何が起きるのかの想像も大事じゃないんでしょうか。
でも仕事を持っている人たちはここを簡単に考えると大変なことになるはず。
ワクチンが出来て「集団免疫を獲得する」まで感染は続くし、人々の生活パターンもそれにあったように変化するわけで、将来のその時まで「経済がもとに戻ることはない」のは間違いがないと私は考えています。
これに気がついた店舗や企業はどうするか。
私だったら、「即、撤退」です。トレードで言う「損切り」で、また世の中に平穏が戻ってきた時に再出発を考えます。
つまり、「MCOが終わったら、元の職場に復帰して、頑張って働こう」と思っている人たちが、びっくりすることも起きるんじゃないかということ。
すでにある計画を練って着々と進める経営者もいるかも知れない。でもそれをスタッフ全員に伝えることは【今はまだしない】なんてことあるはず。
あるいは、ワクチンも出来て、治療法も確立して、「集団免疫を獲得して」、もう感染が広がる心配はなくなるまで【どうにか耐えよう】【雇用もこのまま保とう】という経営者もいるかも知れない。でもこれって倒産を賭けたトライになるかもしれない。あるいは「活動は最小限に縮小して、しっかりリストラして耐えよう」と思うか。社会的信用も大事な企業はまた違うことを考えるだろうと思うけれど、中小企業や小売業はどうなりますか。国も助けてくれるとは思うけれど、ワクチンが出来るまでの何ヶ月、あるいは１年以上の保障をするわけがない。
この大打撃は「就労者にとんでもない影響を与える」のは間違いがないはず。大企業でも同じ。
リーマンショックの頃、私はゴールドコーストとマレーシアとMM2Hを取るための調査も兼ねて何度か行き来していましたが、リーマンショックで多くの日系企業がマレーシアから撤退し、多くの日本人がマレーシアを出ることになったのを見て驚いたもんです。でもリーマンショックってのはそれぞれの国に方策はあったんですね。「金融クライシス」でしたから。
でも今回の「コロナウィルスクライシス」にはどの国も方策はない。時間稼ぎをしてワクチン、治療法が出来るのを待つのみ。
どの政府も「私達、個人個人を守ろうとしているのではなくて、【医療の崩壊が起きないようにしている】だけ」という発想が大事だと思います。
だからMCOの解除をぼんやり待っていては駄目。
解除後の新しい世界でどう生き抜くのか、その戦いはもうすでに始まっているんじゃないですかね。
この戦いはかなり熾烈になるはずで、「じゃぁ違う国に行こうか？」が出来ない。世界中、同じ状況になるはずだから。
でも１週間以内に、素晴らしいワクチンが出来るかもね。私はそんなことを期待しているんですが、臨床試験じゃなんじゃで１年は掛かるのが普通だと聞いてがっかりしています。
せめて「感染しても重篤な症状、死亡に至ることは減る」ような「何か」が開発されれば、世界は救われる。
あるいは「インフルエンザより死亡数は少ないじゃないか」と開き直るか。
私はそれもアリだと思うんですよ。でも世の中の多くの人が大きな不安を抱えている限り、経済は復活しないのは明らか。「感染してもしょうがないじゃないかと考える人達の中で経済は回る」のかもしれませんが・・・。
そしてMCOフェーズ３、フェーズ４と繰り返されるのだろうと私は予想しています。いつかワクチンも出来て「集団免疫を獲得」するその日まで。
皆が「正しく恐れる」ことをすれば感染はひろがない。でもそんな状態で経済活動が維持できるのかどうか。でもそれを寝ずに考えている企業家は多いはずで、もう対策に動き出しているかもしれない。これは店舗も同じで、客が安心して来れるように店の改造を始める店舗もあるんじゃないかなぁ。あるいは「通販」「宅配」に生きる道を探すか。
きっと今、脳みそをフル回転で使っている人、企業の中から生き残りが出てくるんでしょう。
間違いがないのは「MCOが早く解除になれば良いなぁ～～」と【待ってる人】に、女神が微笑むことはないんじゃないかと・・。
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