冷たい状態で食べる「ローストビーフ」も良いのがわかってきた 【低温調理】

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我が家はローストビーフ好きなのはいつも書いていますが、この30年、ローストビーフと言えば「(ステーキみたいに)熱い内に食べる」のが普通。良くある「コールドアペタイザー」みたいな食べ方はほとんどしたことがありません。

なぜ我が家は今まで「冷たいローストビーフ」に興味がなかったのかは自分でもよくわからないのだけれど、歳を取り、「脂肪分が多い牛肉」に弱くなってきてからは「サシの入っている美味しい牛肉」で作るローストビーフを気持ち悪く感じるようになりました(シャブシャブなら大丈夫)。かと言って、もろ「赤身」の肉だと美味しくないし。

この辺の加減が難しくて、「サシの少ない美味しい牛肉のブロック」を探し続けてきたわけですが、これがまた難しいのね。ちょうどよいのが見つからない。

ただもしかしたら「食べ方」に問題があるのかもしれない。あるいは、食べ方を変えれば解決するかもしれないと思ったんです。

ということで実験。

肉はオーストラリアWagyuの「リブキャップ」で日本では「かぶり」と呼ばれる部位。我が家はリブアイ(芯の部分ね)より、周りに付いているかぶりの方が歯ごたえもしっかりして味も濃くて好きなくらいで、これでやってみようと。マレーシアに来てからは、一度だけ日本の和牛のかぶりを手に入れて食べたことがあるのですが、焼き肉としては良いけれど、ローストビーフとしてはこれだとオエっとなる。

リブキャップ(かぶり)とはこの部位。

かぶりのブロックってこんな感じ。これは前に手に入れた日本の本物の和牛のA4。これはかなり安く手に入れられて、キロ単価はRM300ぐらいだったはず。

こういう和牛だと脂肪分が多すぎるし、無印のオーストラリア牛だとイマイチなのはわかっているので、オーストラリアWagyuのリブアイキャップを探したらやっと見つかった。お店はいつも紹介している「Honest Butcher」で、キロ単価はRM250でオーストラリアWagyuとしては安い。(リブアイのほぼ半額)

マレーシアに入ってくるオーストラリアWagyuって日本の和牛に比べて若い牛が多いのね。だからブロックも小さいのが普通。これは二枚でこの大きさ。二枚で1.1Kg。

これはアペタイザーとして食べるので、味付けはいつもより強めにし、すぐ食べるのではなくて冷蔵庫で保存もするわけだから、低温調理の温度はいつもよりちょっと高めの57度にしました。4時間。

そして、出来上がりをしっかり焼く。

粗熱が取れたら、冷蔵庫で保存。

思い出した頃に「かなり薄く」切って食べてみましたが、脂肪分でオエッとなるほどじゃないにしても、「冷えて固くなった脂肪分」がかなり気になる。でも美味しい。

ところが食べている内に、段々と常温に戻ってくるんですね。すると冷えて固い脂肪分がうまい具合に柔らかくなってきた。これ、良いわ~~~~。肉は柔らかいし、脂肪分は口の中で溶けてWagyuの美味しさが広がる。

この程度の量(300グラムぐらいか)はいつもならペロっと一人で食べちゃいますが、そして和牛・Wagyuだとオエっとなるはずですが、チマチマ食べていると脂肪分はまるで気にならないし、オーストラリア産と言えどもWagyuだからかなり美味しい。

良いわ~~~、これ。

要は「サシの入っている肉をガツガツ喰うな」ってことなんですね。(笑)

肉をがっつり食べたい時には、和牛やWagyuではなくて、アンガス牛にすればオッケイということ。あるいは和牛ならA2とか、WagyuならMB3-4ぐらいの肉が良いと。でもそんな和牛・Wagyuを売っているのを見つけたことはない。だったら、普通の和牛、Wagyuを「コールドアペタイザー」として食べればかなり満足ができるということ。

またローストビーフを「冷凍する」なんてことは一度もやったことがないのだけれど、ネットを見ると「コールドアペタイザーとしてのローストビーフを冷凍で売っている」のもあって、これって冷凍でも良いのかもしれない。だとすれば、小さなブロックに分けて冷凍しておけばかなり面白いことになる。

常温のローストビーフって、「冷めたステーキ」みたいなイメージを持っていたけれど、これなら全く問題ないどころかかなり美味しく食べられる。でも無印牛で下手に火を入れすぎると安っぽくてパサパサして全然美味しくない、スーパーで売っているようなローストビーフになるはず。

問題が一つ解決。\(^o^)/

せめて20年前にこのことに気がついていればなぁ・・・・

 
 
 

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