我が家は海外生活が30年以上になりますが、若い頃は「和食?別にぃ」という感じでした。ゴールドコーストにも年寄りは多くて、「和食、和食」と騒ぐ人達を見て、そんなに和食が良いのなら日本を出なければ良いのに、なんて思っていたくらい。
ところが自分もジジーになってくると、あの当時の日本のジジババが和食和食と言っていたのがよく分かる。
不思議ですねぇ。
洋食や中華、アジアンフードが駄目ってことじゃないんですよ。でも和食を食べると安心する。なんなんですかね。
今、年末が近づいてきて、年末年始用の日本食材が我が家に届き始めたのですが、「年末年始まで食べるのを我慢」なんて出来ないのね。
見れば食べたくなるのが当たり前。
ということで、年末年始用と言いつつ少しずつ手を付けることに。やっぱり普段、食べない(で我慢している)和食材が家にあれば食べたくなりますよねぇ。
なんてことはないものなのですが、こんなもので幸せを感じています。
ある日の昼食。ヨメさん曰く「漬物膳」だそうです。(笑)
この漬物はなんてことがないものですが、やっぱり久しぶりに食べると「忘れていたもの」があるのを思い出します。
一番左は「シソ長芋の漬物」、真ん中が「(日本の)わさび菜」、右端は「千枚漬け」。(これらを買ったのは【千里】から)
本当になんてことのないものですが、私が一番驚いたのは真ん中の「わさび菜」なんですよ。これは日本から空輸されたものですが、見た時には「ワサビの葉じゃないね」という話に。でも名前は「わさび菜」。ところがですね、調理したそれを食べてみたら、しっかりしたわさびの香りがするのね。
あああ、これは日本の香りだと思った。ヨメさんも大喜び。
マレーシアにはとんでもない種類の野菜がありますが、名前は同じでも味も香りも違うものや、食べ慣れないものが多い。そういう野菜で調理しても、「なんとなく日本の雰囲気は出る」ものの、やっぱり違うんですよね。だから「日本からの野菜を中心に買う」なんていう人がいるのもよく分かる。
千枚漬けを食べたのも何年ぶりだろうか。一瞬、日本にいるような錯覚がありました。
私にとっての日本って、もう30年前の日本ですから、ちょっとしたこんなものでも「懐かしさ」が半端じゃありません。
そして今回のわさび菜や千枚漬けを買ってみて、大きな満足を得られたのは良かった。
だから今回は、「大葉」「三つ葉」「茗荷」も日本のものを取り寄せてみました。(買ったのは【旬鮮マーケット】からで手に入るのは年末)
大葉に関しては私は何年も家庭菜園(地下に作った水耕栽培菜園)で育てて、ゴールドコーストでは周年栽培にも成功(人工光を使う)していましたが、やっぱりイマイチなのね。マレーシアでも同じで、育つことは育っても美味しくない。だからやめちゃいました。三つ葉もなぜか10センチぐらいまでは育つのにそこで止まるので諦めた。
マレーシアに来てすぐに育て始めた大葉。見た目は良いけど・・・。
三つ葉はなぜかここで止まる。暑すぎて土の中の酸素が足りず、また養分を吸い上げられていない様子。水溶肥料の濃度を上げればよかったのかもしれません。
でもキャメロンアイランドかどこかで大葉も三つ葉も栽培されていて、手に入れられないことはないんですよね。大葉ならいつでもスーパーで売ってるし。
でもねぇ、忘れられないことがあるんですよ。ある和食店で大葉がいやに美味しくて、板さんと大葉の話になったんですが、「日本からのものを使っています」と。やっぱりねぇと思いましたっけ。私も大葉の栽培自体は簡単でも、美味しいのを育てるのは難しいことは経験していて、日本のプロがどう栽培しているのか調べたら、やっぱり半端じゃなく奥が深いのね。そもそも種子自体を他の生産者に渡らないように金庫で管理している地方もあると知った。また市場では「生産者を名指しで買う業者もいる」と。それだけ美味しい大葉を作るのは難しいってことなのね。
だから今回、空輸物をいくつか買うついでに、わさび菜と同じ様に、大葉や三つ葉、茗荷も買ってみたんですよ。
楽しみです。
でもこういうことが習慣化しないように気をつけないと・・・・・。