世界中でコロナ騒ぎが再び大きくなっていますが、やっぱり気になるのは日本の状況。
私はマレーシア在住ですし「日本の報道」や「特集」を十分に見れる環境ではないので、日本ではどうなっているのかがよくわからない。わかるのは「あまりにも大雑把過ぎる【新規感染者数】のみ」と言っても良いくらいで、細かいデータが見れるサイト(例えば東洋経済のここ)があるにしても、これらの「データから何がわかるか」となると「そこから先は【あなた任せ】みたいな感じを受けています。
そんな時に偶然見つけたのが「内閣官房」の「新型コロナウィルス感染症対策」というサイト。
ダボは知らなかったの?なんて言われそうですが、はい、知りませんでした。m(_ _)m
ま、そりゃ政策を議論するにあたってそれの元になるデータや資料が公開されているだろうとは思っていましたが、それらを積極的に見ようとは思いませんでした。私みたいなド素人が見てもなにもわからないだろうと思っていましたし。
ところが見てみるとヒジョーにわかりやすいのね。そしてそこから「政策の根拠」も見えてくるし、それすなわち「我々が気をつけなくてはならないポイント」もはっきりわかるってことなんですね。
これが12月23日に【新型コロナウイルス感染症対策分科会(第19回)】で話された内容。これがその資料。PDFです。
資料がいろいろあるのですが、わかりやすいグラフも多用しているので理解が簡単。
メインの【内閣官房の「新型コロナウィルス感染症対策」】のページ。ここから様々な情報、データ、対策本部の資料などを見ることが出来る。、
23日の会合ではっきりわかったことは「感染の大本は【飲食店関係】である」ということ。
ま、これらのことは前から言われてきたことであり、誰が考えてもそうだろうなと思うようなことですが、こういう数値やグラフで見ると新鮮な感じがしますし、理解も進む。また自分が気になる部分の深堀りもこういう資料があるとわかりやすい。
まず、クラスターが多い業種はどこか?
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飲食店の他では「福祉施設」が多いのが気になります。
でもこのグラフを見ると、やっぱり「原因は飲食店」で、そこから感染が広がり、院内感染や家庭内感染は【結果】であるというのがはっきり見えます。院内感染や家庭内感染は【結果】であるという考え方はきっちり持っておくべき考え方だと思いました。
感染の波の「頂点を結ぶと時間差がある」のがはっきりわかる。
さて、この感染を広げている人たちは?
このグラフは多くを語っていると思います。感染拡大させている年代層がはっきりわかるし、二次感染は「地域内が圧倒的に多い」のも大事なポイントですよね。
これらのグラフからだけでも「規制をかける場合、どこに重点を置くか」がはっきりわかる。
また「規制緩和」をしたばあい、どの業種が最も感染を増加させるかの(海外の)データもある。
ま、概ね世界のデータは多分似たようなもので、各国各地で行われる「規制」もその根拠がはっきり私達にもわかるのは重要だと思います。
ただ単に「経済を回せ!」という言い方も、あまりにも大雑把だというのがわかる。
歓楽街への人出を制限した場合、新規陽性者数はどう変化したのかグラフもある。
ただし、特に大都市では「クラスターというより【孤発例】が多い」のも考えるべきポイントですし、この資料には多くのこの手のデータやグラフがありますので、それぞれの興味によって詳しく掘り下げて理解することが出来るのは良いと思うし、それがこれをブログで紹介する理由です。
この手の多くのデータ、グラフがある。
これらのグラフからは「重症者数は減少している」というのは間違いなのがわかる。
ただし「新規感染者数」と「入院患者数」の比較グラフは探しても見つからない。これって「弱毒化している」のを見せたくないからだと考えてしまうのは考えすぎか?ま、PCR検査のやり方を変えたから、その比較は意味がないとは思うけれど・・。
ここにも問題があるわけで、私達が気にするべきことは「新規感染者数」で良いのか?ってことじゃないですかね。新規感染者はどうでも良いとは思わないけれど、「発症者」は一番大事でそれは区別されるべきで、そもそもインフルエンザにしても「カウントするのは発症者」であって「感染者数ではない」ところにも、今回のコロナって特別扱いしているおかしなところを感じます。
私が知りたいのは「新規感染者数」、「発症者」と「入院患者数」、そして重症者・死亡者のグラフ。私はそれが一番重要だと思うのに、それはない。
そもそも「発症者」というジャンルがこのコロナには無いっておかしくないですかねぇ。これは感染症の今までの扱いかたとは全く違う。そのくせ「無症状者も多い」なんて言い方をする。
コロナを絶滅させることは不可能で、どんな形にしても「一緒に生きるしかない」のはわかっているわけで、その時に気をつけるべきことは「新規感染者数」ではなくて、「発症者、入院者、重症者・死亡者」であり、それに対応できる医療体制がちゃんとしているのかどうか。
またいつの日にか、「感染しても入院させない、隔離しない」時代がくるかもしれなくて、その時に「感染者」「発症者」「入院者」ってそれぞれ違うわけで、それはいまからでも別枠でカウントするべきじゃないんですかね。
またアメリカでは「毎日の死者が数千人」という恐ろしいことが起きていて、当然、新規感染者も、発症者・重症者も多い。いや、多い少ないというより「桁そのものが全く違う」という大きな違いがある。
それなのに日本は「医療崩壊」が言われだしている。
イタリアは近年の政策で「医療体制を縮小した」と言われていますが、一人あたりのICUの数も日本より多いらしいじゃないですか。
日本の医療は素晴らしいと言われていますが、対応能力としてどうなのかは疑問。
そしてですね、第二波が来て収まったところで、「間違いなく手抜きが行われた」と私は確信を持っているんですよ。コロナ対策費で10兆円が計上されたけれど、実際に使われたのは3-4兆円だけで、6兆円以上を使わずにいたらしいじゃないですか。
本来なら、病床を増やすなり、医療従事者の収入を増やすなりするという計画を聞いていたのに、それは起こらずに「ケチった」のが実情で、そしてそれが今になってツケを払わされているということじゃなかろうか。
また「感染症指定」を変えないと、臨機応変な治療ができないと言われているのにそれは行われない。というか、ここは私もなんとも言えないと思っていて、「普通のインフルエンザと同じ対応で良い」とは思わないわけです。
ま、個人や自治体、政府がどう考えようと、それの基本になるデータがなくて「雰囲気」で決めるのは大間違いだと私は思います。
Go toの停止もそうで、私は「間接的」には関係があるけれど、「直接的な関係がある」というエビデンスは一切見ていません。
だからといってGo to停止に反対しているということではなくて、「皆が論理的に納得できる議論を見せて欲しい」と思うんですよ。
私達は「あれもこれも危ないから気をつけましょうね~~~」みたいな言い方で納得する幼稚園児じゃないんですから。
また政府がいう「対策費」も私達は内容をしっかり見ないと駄目で、とにかく財務省はケチで「援助資金を出す」のは非常に渋る。でも「借金は簡単にできます」みたいなことでよいのかどうか。
いつかコロナが下火になった頃に、国民の多くは「借金を抱えて四苦八苦」じゃ意味がないじゃないですか。
こんな大騒ぎになっても「消費税減税」の話は徹底的に抹殺されるし、「国が決めることだからしょうがない」のではなくて、そもそも政治家が一生懸命に動かないのは「有権者の声が大きくない」からじゃないんですかね。
ネット番組である国会議員が言っていました。「E-Mailではかなり有権者の声が届く」と。でもFAXではないのだそう。そして議員が一番怖いのは「一日中鳴り止まないFAX」であり、【ちゃんと我々の意見を聞かないと、次の選挙では絶対に投票しない】という声だと。
毎日、机の上に積み上げられるFAXという「実体」の影響力はとんでもなく大きいんですと。
結局、政治が変わらないのは「有権者が傍観しているだけ」だからじゃないんですかね。頑張っているのは一部の左翼ぐらいなもんで、多くの人は無関心を装う。それでいて「政治家はちゃんとやらない」と文句は言うと。
日本の外務省ってろくなことをしないのは長年言われていますが、これも「政治家のバックアップなくして動けるわけがないだろう」と言われている。そして政治家も有権者に脅かされるわけでもなければ、「面倒なことには関わらないのが一番」となると。
ある議員がこんなことも言っていた。「総理でさえも、毎日1000通以上のFAXが積み上がるとビビるはずだ」と。
でも紙のFAXではなくて、デジタルFAXなら何万通来ても屁でもないのかもですね~~。