「東京美人焼肉酒場@スバンジャヤ」ですが、私はまだ行ったことがありません。
でも「八ベーカリー」のデリバリを頼む時に一緒に頼めるので、なんとなく気になって注文してみました。
デリバリのメニューは以下の通り。
[セットメニュー]・美人セット(約550g)[ネギ塩タン、カルビ、ロース、ハラミ、鶏もも] RM98
・豚焼肉セット(約350g)[豚トロ、豚バラ、豚ロース] RM55
・鶏焼肉セット(約350g)[鶏もも、ボンジリ、砂肝] RM45
※豚焼肉セットと鶏焼肉セットは「タレ」または「塩」から味付けをお選びいただけます。
[アラカルトメニュー](約110g)
・ネギ塩タン(塩) RM24
・カルビ(タレ) RM20
・ロース(タレ) RM22
・ハラミ(タレ) RM24
・豚トロ(塩) RM22
・上カルビ(タレ) RM34
・上ロース(タレ) RM36
・テッチャン(タレ) RM20
・ミノ(タレ) RM20・キムチ盛合せ RM12
・ナムル盛合せ RM12
・単品キムチ(白菜キムチ、キュウリキムチ、豆もやしキムチ) 各RM8
・単品ナムル(豆もやしナムル、ほうれん草ナムル、ニンジンナムル) 各RM8[お弁当メニュー]
塩タン弁当 RM22
カルビ弁当 RM22
ロース弁当 RM23
ハラミ弁当 RM25
豚トロ弁当 RM20
豚バラ弁当 RM20
鶏もも弁当 RM18
唐揚げ弁当 RM20
洋食弁当(数量限定) RM27
鰻丼(数量限定) RM35
すき焼き弁当 RM25
油淋鶏弁当 RM22
ビビンバ RM15
(冷凍商品)
一口豚ロースカツ RM20
つくね照り焼き RM15
「東京美人焼肉酒場@スバンジャヤ」の名前だけは知っていたのですが、スバンジャヤのお店は我が家のモントキアラからはそこそこの距離がありますし、実際にお店に行って食べる機会はありませんでした。
なぜ頼んだのか?
う~~む、気まぐれ? (笑)
注文したのは【美人セット(約550g)[ネギ塩タン、カルビ、ロース、ハラミ、鶏もも] RM98】を2セット。
これがですねぇ、結構な量。ま、1セット550グラムですから2セットは1キロ超えで量が多いのは当たり前か。(笑)
自宅で焼き肉はしないのが我が家の決まりなんですが(煙がすごいから)、誰が言い出したわけでもなく、ガスコンロを出して焼くことに。
大丈夫かな?と気にしながら焼き始めたのですが、まぁ、このへんは許容範囲。
ところが~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
煙はあまり出ないタイプのイワタニのコンロなんですが、恐ろしいことになりました。
あっという間にこれですよこれ。煙が凄いなんてもんじゃない。
当然、コンドの風通しが良くなるようにあちこちの窓は開けておいたのですが、こういう時に限って【無風状態】なのね。(┰_┰)
ものの見事な無風状態で、煙はコンドに充満し、全く流れていかない。
これじゃ駄目だと、白旗を揚げました。
しょうがないので場所はキッチンに移り、コンロにフライパンを乗せて焼くことに。
本当はガンガンにフライパンを熱くして、さっと撫ぜるぐらいで終わらせたかったのですが、やっぱり煙は出るので「中途半端な焼き肉」となってしまいました。(┰_┰)
もちろん焼きながら食べるなんてことは出来ないわけで、全部焼いてからそれぞれのお皿に盛ることに。
用意万端だったんですが、ちょっとがっかり。
でも肉を食べ始めたら・・・・
口の中で広がるのは「昭和の味」なんです。
懐かしい~~~~。美味しい~~~~~~と思いました。
昭和の焼き肉って覚えています?
当時は「焼き肉」というだけで満足で、今みたいに和牛がどうじゃ、A5がどうじゃ、またザブトンだのミスジだのとそういう部位に拘るということも(私は)ありませんでした。
メニューだって「特上カルビ、上カルビ、並カルビ」、そして同じくロースも3種類、あとは「ハラミ」「中落ち」、そして「タン」がやっぱり上と並があった程度。後は何がありましたっけ?私は若い頃、麻布(材木町)に住んでいましたので六本木は近く、あの「叙々苑」も結構行きましたが、今とは随分、違うと思います。焼き肉店がどんどん高級志向になったのはやっぱりバブル時代ですかね。
私は1991年にオーストラリアに渡ってしまいましたし、日本の焼き肉がどんどん変化するのを知らないで来ました。またたまに日本で焼き肉を食べても、美味しいのだけれどなにか違うなぁと感じていました。
私の中では焼き肉は庶民のささやかな楽しみだったのですが、高級になってからは「違う料理になった」ような気がしています。チェーン展開をする比較的安い焼肉屋も出てきましたが、これはこれでランク落ちをはっきり感じるし、まだどこにでもある街なかの老舗が良いと思ったり。でもこの頃からはすでに(赤身ばかりの)オーストラリア牛に慣らされてしまったのか、サシが強い肉が駄目になり「特上カルビ」なんて食べるとオエっとなるようになってしまいました。でもマグロの大トロも同じ様に感じるようになりましたし、単なる【歳】かもね。(でも低価格を目指す動きが活発化して、【安っぽくて美味しくない脂肪】が氾濫するようになった気がしないでもない)
やっぱり焼き肉ってのは「大した肉じゃないのを美味しく食べさせるのが店の腕」だと今でも思っていて、まさに昭和の時代ってどの店もそうやって競っていた感じがします。だから今の時代の焼肉屋で「最高のシャトーブリアンを塩で食べる」なんて、なんか違うんじゃないの?って思うわけです。(牛タンは別にして)焼き肉の命はやっぱりタレ。これで店の良し悪しが決まると言っても良いぐらいに思います。
実はゴールドコーストに大きな日本庭園もある良い焼肉+鉄板焼店があったんですよ。経営者は川崎の超有名店の息子だったのですが、当時のオーストラリアって「霜降りの牛肉」なんてまず無いのね(穀物を食べさせて育てた牛は市場には売っていなかった。全部、日本向けの輸出 笑)。だから彼はサシが全く入っていない赤身と脂身をうまい具合に切って混ぜてごまかしていたのだけれど(口に入れば霜降り肉 笑)、これが絶品だったんですよ。1990年代のオーストラリアの牛肉の(日本人から見た場合の)悲しさって書くと長くなるので書きませんが、「これで牛肉大国か?」と本当に思いましたもの。でもそんな肉でも、職人が腕を持っているととんでもなく美味しく食べられるのね。
そして昭和を思い出すと、当時は「焼き肉とご飯」は絶対に離せないペアで、「焼き肉でご飯もがっつり食べる」のが昭和だったと思ってます。美味しい肉を少々食べて、ご飯は食べないような今の焼き肉って何か違うような感じがします。かつて私の中では、焼き肉とはご飯を美味しく食べるためのオカズという位置づけでした。
「東京美人焼肉酒場@スバンジャヤ」はそんな時代を思い出す店で、ご飯をガッツリ食べたくなるような焼き肉。
そういう私も焼肉屋でご飯を食べなくなってから数十年経つんですが(笑)、その代わりに冷麺、ビビン麺を締めで食べるのがお約束になりました。
マレーシアには2016年に渡ってきましたが、どんどん日式焼肉屋が出来ていますね。それも高級店が多い。「和牛が売れ筋」なんてのは普通で、和牛、しかも高級な和牛しか置いていない店も出てきた。
でも私が焼肉屋に求めているのは、「良い肉を美味しく食べる」のではありませんから、そういう意味でも我が家はデサスリの「韓日館」が合っていました。多くの人が良いというLot10にあった「トラジ」も違うんだよなぁ、これじゃないと思いましたし、その後、何店も高級店がオープンしましたが、私には興味がないんですよ。ま、美味しい和牛、Wagyuは間違いがないものを手に入れて(マレーシアはインチキ物が多い)、なおかつあまりにもサシが多いとオェッとなる我が家ですから、我が家に合う牛肉を探して家で食べるものというのがいつの間にか習慣化したような感じ。
そんな時に食べたのが、今回の「東京美人焼肉酒場@スバンジャヤ」の焼き肉。
これ、昭和の焼き肉ですよ。昭和。味付けもそう。
では肉そのものは?というと、ほとんどが味付けされた状態でデリバリされましたし、肉をじっくり見て確かめることもしなかったのですが、正直なところ「高価な肉ではない」と思いました。でも美味しいんですよ。まさに昭和の焼き肉。
注文したのは美人セットですが、550グラムの盛り合わせで98リンギ(2600円ぐらい)。これって異常な安さですよね。良い肉、たとえば和牛のA5じゃなんじゃいいだしたら、この10倍の料金が普通と言っても良いかもしれない。
今、思い出してみると「牛タン」もサシが入って結構美味しかったんですよ。安いからと言って、決してサシも入っていない硬いだけの牛タンなんてこともありませんでした。でも切り方を見たら、タンが小さいので、あれは「インド牛のタン」かもしれませんね。定かではありませんが、もし一般的なオージービーフのタンなら、直径5-6センチの薄切りでサシが入っているということは普通ありえないんですね。いわゆる先っぽに近い大きさですから、本来なら固くてゴムみたいな部位。というか、普通の店ではそういう場所は使わない。
でもその小ぶりなタンがサシも入って美味しいってことは、インド牛だろうと思いました。他の肉もこれだけの低価格で出せるってことは、インド牛、あるいは南アメリカの国々から来た牛肉かも。(メニューから推測するに、牛タンは二種類使っている様子)
それが悪いってわけじゃないんですよ。ただインド牛とか南アメリカの牛って「売っているのは見たことがあるけれど、自ら買って食べたことはない(私の場合)」ですから、なんとなく違和感、先入観があるのね。でもま、普通のレストランに行って、使われている牛肉はどこ産の牛肉かなんていちいち聞きませんし、中華でもベトナム料理、インド料理やマレー料理にしても普通の店が使うのはそういう牛肉かもしれないし、私達も気が付かないだけで、外食では実はインド産、南アメリカ産の牛肉ばっかり食べているかもしれない。(笑)
前にブログにレポートしたことがありますが、「インド牛のタン」は食べたことがあります。美味しいし、やすかったので変だなぁと思って聞いてみたら「インド産です」と。デサスリの居酒屋Makiのデリバリだったのですが、牛タン丸々一本での販売もやっていて、その場合はキロ単価がRM37で、一本が700グラム程度。随分小ぶりだけれど安いですよね。これ、肉屋ではなくてレストランの販売価格なのをお忘れなきよう。
「東京美人焼肉酒場@スバンジャヤ」のデリバリですが、安くて美味しいならなんの問題もないし、味付けの方向性は本当に懐かしい「昭和の味」ですので、私としては万々歳。
でも時代は昭和じゃないわけで、今風のお客のニーズにも応えないとなりませんよね。
ということで、ネットで「東京美人焼肉酒場@スバンジャヤ」のメニューを探してみることに。ホームページがあって、そこにメニューの写真がありました。
ああ。フェイスブックのこのページに飛ばされるんですね。
マレーシアセランゴール州プタリン・ジャヤでTokyo Bijin Yakiniku 東京美人焼肉酒場のメニューをチェック…
ちゃんと和牛も扱っているようだし(決して高級和牛ではない)、メニューが面白いですね。ホルモン系もいろいろあるし、全般的に値はこなれている。決して高級志向じゃなくて、今風の高級焼き肉が当たり前と思う人には合わないと思うけれど、庶民の味、昭和の味が好きな人には良いんじゃないかなぁ。
いわゆる「韓日館ファン」には合うのだろうと思う。焼き鳥屋で言えば「炭家」みたいな感じかも。ああ、店はSS15だし、どういう客層を狙っているのかってのは場所からもわかりますね。
このお店、我が家にとっては大当たりかもしれない。ただ肉が大好きで、少量だけれど高い和牛しか食べない父(93歳)が「美味しい焼肉屋に連れて行ってくれ」というのだけれど、そういうタイプに勧められる店じゃないと思う。
早く実店舗に行ってみたいなぁ・・・・。でもスバンジャヤかぁ。ちと遠い。