ドン・キホーテで売っている「インチキ牛肉?」の写真を読者が送ってくれました

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赤身の牛肉でさほど美味しくないものに、「牛脂を注入」することで【霜降り肉】に変身させる技術があり、その手の肉が【なんの説明もなく】マレーシアで売られているという話を前に書きました。

この手の牛肉は「加工品」ですから、日本の場合は【販売店に表示義務】があります。でもここはマレーシア。そんなことは関係ないんでしょう。

でも普通、「売っている【生の状態】」だと見ればわかるのね。サシの入り方が不自然ですから。でも気をつけて見ないとわからないかもしれない。

これって日本で良くある「産地偽造」「食材偽造」である【食品偽装問題】と同じ。当然、日本なら摘発され、メディアに晒され社会的制裁を受ける対象。関連する法律は結構あって、まずは「刑法」そして食品安全基本法、食品衛生法、不正競争防止法、不当表示防止法、消費者基本法などでこの手の肉を普通の肉として販売するとこれらの法律に抵触する。

マレーシアにそれらの法律がないわけはないと思うのだけれど、法律的にはグレーゾーンなんでしょうね。

だったらそれを利用しないほうが馬鹿ということになるんでしょう。そしてその肉をそういうふうに売っているのが我らが日系企業。

牛脂注入肉とはこんな感じで作られる。

 

Lot10のドンキホーテでは三種類売っている。これはGrabFoodのドンキでも売っている。

読者が送ってきてくれた画像。

やわらかしゃぶしゃぶ(という表記)。

便利なサイコロカット(という表記)。

ごちそうステーキ(という表記)。

このごちそうステーキとやらを拡大して見ますと、サシの入り方が変なのがわかる。

これが「牛脂注入肉」の特徴で、一般的にはこんな感じなのは世界共通。

Grabfoodでも買える。

ここには「牛脂注入肉(加工肉)」という表示はない。マレーシアでは表示義務はないのだろうか。加工肉を普通の肉と同じ様に販売しても構わないんですかねぇ。それも「内容物」の表記さえもなくて良いなんて、恐ろしい国だと思います。中国産の食品を怖がる人は多いですが、中国って法律的には結構厳しいんですよね。でも違反者が多い。さて、マレーシアは?

それぞれのキロ単価を見てみると、上からざっとRM200、RM220、RM160で全然安くない。でも加工品ではなくて普通の霜降り肉だと思うと、オーストラリア産Wagyuよりも安いから「お買い得かな?」みたいな感じは受けるかもしれない。この価格はオーストラリア産、アメリカ産の「アンガス牛」と同じような価格。でも元の加工前の価格はおそらく、3分の1、4分の1じゃないですかね。「全くシモも入っていないけれど、安いからこれにしようか」という手の肉でしょう。でも牛脂を注入すると化ける。

多くの針でグサグサやれば繊維も切れて柔らかくなるし、脂肪分以外の添加物を注入すれば、味、色、水分量も自由自在。

私はこのPremous Beefは食べたことはありませんが、食べたらきっと「そこそこ美味しいし、価格も妥当」と思うかもしれない。

この肉を生産して卸しているのはこれまた日系企業のDOKAという会社。あの十九代目鈴木商店や中華の鈴木飯店、焼き肉のお店をやっている有名所。

このサイトには「牛脂注入肉」だとは書いていない。ただ「日本の特殊技術を使っている」と書いてあるだけ。

Doka offer beer products. Original brand Premous beef, Juicy…

このDOKAの牛肉とは別に、オーストラリアで作られた「牛脂注入肉の【Meltique Beef】」もあちこちで売られている。魚介類で有名なIkejime fishでも売っている。Ikejime Fishでも「牛脂注入肉」「加工肉」とは明記していない。

ちなみにIkejime fishの「サシの入ったサーロインに見える肉」の販売価格のキロ単価はRM100ぐらい。妥当な価格だと思う。DOKAが生産しドンキで売っている「牛脂注入肉」の半額以下。

【Meltique Beef】【Malaysia】でグーグル検索するとごっそり出てくる。

多くは「小売店」ですが、中にはレストランもある。

スチームボートの店。

PureGlutton

It’s no secret that I love steamboat or hot pot as some may …

この肉なんて「牛脂注入肉じゃないのか?」と疑って見たとしてもわからないかもしれない。

このお店の紹介文に「PREMIUM STEAMBOAT AT FAIR PRICES」と書いてある。fair price ですかぁ。こういう肉を使えば安く提供できるのは当たり前だと思うんですが・・。

私が一番怖いのはそこで、パッと見た目ではわからない。ステーキ店で調理済みだったら「まず絶対と言ってよいほどわからない」と思う。

となれば、下心があるレストランはこの手の肉に飛びつくはずで、ステーキ店だとすれば「安くて美味しいステーキ店」として有名になるんでしょう。だから私達もきっとすでに外食で何度も食べているかもね。

日本でもかなり前からこれが問題になっている。2007年の動画。

 

加工肉ですから脂肪分以外に「添加物」も入っているだろうし(そもそもその表示がないというのが異常)、肉の内部に雑菌類が入り込んでいる可能性も製造方法から考えられるわけで、まず絶対に生で食べるべきではないし、レアも気をつけるべきじゃないですかね。普通の肉と同じだと思って食べると危ないかもしれない。当然、添加物が気になる健康志向が強い人は近づくべきじゃないんじゃないですかね。安いハムやソーセージと同じ。

「安くて美味しければ、全く問題ない」と考える人にとっては最高の牛肉加工品でしょう。

でも過度に神経質になるのもおかしなもんで、じゃぁ、私達が日頃食べているハムやソーセージは?となる。

とはいいつつ、だからこそちゃんとした表示をするのが大事で、法律もそうなっているのが普通。今どき、加工品で「内容物の表記がないもの」「加工品だとわからないまま売る」なんて無いじゃないですか。

だから買うべきではないと言うんじゃないんですよ。こういう肉を受け入れるか受け入れないかを決めるのは我々消費者であるわけですが、そもそもどんな肉なのかを表示していないということは、私達消費者のその選ぶ権利を奪っているのと同じだと私は思う。

そういう普通じゃ考えられないことをやっているのが、我らが日系企業。たとえマレーシアでは法律的に問題はないとしてもです。

マレーシアってチャンスがいくらでもある良い国なんでしょうね~。

実は我が家がマーケットやフードコートにはほとんど行かないのは、これも理由の一つ。

私は海外において、「性善説」で物事を判断することは一切ありません。

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過去にこの件に関して書いた日記。

Dabo's life in KL, Malaysia

古いエントリーが表示されているかもしれないので、是非、「投稿日」を確認してください 前の日記に書いた「牛脂注入肉」ですが…

Dabo's life in KL, Malaysia

古いエントリーが表示されているかもしれないので、是非、「投稿日」を確認してください 牛肉探しは私の趣味なんだか仕事なんだ…

 

 

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