世界はロシア包囲網を構築して経済的に追い込んでいる。ま、当然だとは思いますが、それによってロシア国民だけではなくて、【ロシアの在留邦人】もその影響を受ける。また今後の戦況の変化によってはとんでないことが起きるかもしれない。
日本政府はロシアへの【渡航中止勧告】を出し、在留邦人には「出国を検討する様に」とのこと。
松野官房長官は「希望する日本人が帰国できるよう政府としてしっかり対応する」と。
ところが~~
どうやって日本に帰るの?
ということで揉めだしている様子。
在留邦人でも「駐在員なり大企業がバックに付いている人たち」はその企業がどうにかしてくれるだろうけれど、我々MM2Hみたいに「個人として滞在」している人たちも多いし、個人事業主やロシア人と結婚した日本人も多い。
こういう人たちは「自己責任」ということになる。
クレジットカードは使えない。貯金を引き出すのも制限があるようで、外貨を得るのも簡単ではない。
航空機で海外に出るにも多くの航空会社は定期便を止めているし、飛んでる飛行機を使うにしても「キャッシュがなければ切符は買えない」。陸路でも同じでしょう。
これに対して日本政府はなんらかの援助をするかと思ったら、「ご自分でどうにかしてください」と現地の大使館も領事館も突っぱねていると。お金を貸すことはできないので知人や親戚に頼ってくださいと。しかし送金に問題があっても手伝えないと。
地下送金システムでも探して使えってことですかね?
旅行会社がチャーター機でも飛ばしてくれれば良いのだけれど(支払いは日本でする)、ロシアへ飛ぶ航空機には保険が掛けられないそうで、それも不可能なんですと(ロシアから中東に出るだけのチャーター便は?)。脱出方法としては「中東経由で日本に飛ぶ」ことになるらしいけれど、一人30万円ぐらい掛かるとのこと。家族4人なら120万だけれど、それプラスのキャッシュを常時持っている家庭って多いとは思えないし、ルーブルで持っていても意味がないかもしれない。また日本から親戚が送金するにも送金する手立てがない。
松野官房長官の「希望する日本人が帰国できるよう政府としてしっかり対応する」ってどういう意味なのか。
今の時点でわかっていることは、日本への入国時に「新型コロナウイルスの水際対策として実施している入国制限とは基本的に別枠とする」という程度。
仮住まいでいつでも動けるような駐在員ならまだしも、生活の基盤をロシアにおいている場合、財産資産を放り投げてスーツケース一つで出国することは難しいし、とりあえずロシア国外に出て様子を見ようと思っても航空機の切符さえ買えないという状態らしい。
ロシアによるウクライナ侵攻が今後もっとエスカレートして大変なことになる可能性も言われている今、そして在留邦人に「出国を促す」にしては日本政府の対応っておかしくないですかね。今の時点では「日本は非友好国」ですが、もしも万が一、ロシアとNATOとぶつかることが起きれば、日本も「敵国」になるんじゃないですかね。そうなれば日本人は拘束されることになるんでしょう。それとも第二次世界大戦時みたいに「赤十字の交換船」が動くのか。もちろん、その時には民間機もましてや自衛隊機も救出には行けない。
まさかと思うけれど、でも可能性はなくはないから「渡航中止勧告」を出し、「在住者には出国を促す」んじゃない?
日本政府のやり方って建前上は辻褄があっても、実際には問題山積み。なんだか毎度の日本らしい決定のような気がします。
ちょうどこんな時期に「外国人留学生に10万円を支給する」とか、「ロシアへの経済協力金」の21億円だったかな、それは予定通り支払う様子。マレーシア在住者なら誰でも知っていますが、Lot10の伊勢丹には外務省がとんでもない額の投資をしていたこと(すでに撤退した)。また日本に住むのが嫌でニューヨークに渡って弁護士になろうとしているKK夫妻には年間8億円程度の税金が費やされるらしい。かつて皇族だったMさんには専属の係官(女性)が着くらしいし、こういうのは全て税金から支払われる。
ところが海外に住む一般人の場合は助けない、びた一文出しませんよ、と。でも口では「しっかり対応する」と言う。
それならそれで良いんですよ。決まりなら。でも「希望する日本人が帰国できるよう政府としてしっかり対応する」なんてことを言うべきじゃない。「援助は出来ませんが自己責任で出国して下さい。日本に帰国する場合は新型コロナウィルス対策の入国制限とは別枠にしてあげますから」と本当のことを言えっつーの。
日本政府に「コアとなる信念は無い」と常々感じている私ですが、こういう上辺だけで何でもやり過ごすって問題がオオアリじゃないんですかね。
そう言えば、昔から海外在住者の中で、「もし世界でとんでもないことが起きた場合、日本に帰るより、安全保障がしっかりしている西側諸国に逃げるべき」ということが言われているのは皆さんご存知ですかね?
しかしまぁ、今回のゴタゴタはあまりにも悲惨で、私も見ているだけってわけにもいかず、ウクライナに気持ちだけでも援助の手を・・と思うのですが、ちょっとそれは横に置いといて、私は世界的にも注目されることもなければ、日本政府が助けるつもりも全く無い、ウクライナやロシアの在留邦人のなにかの役に立てないかと考え出しています。
大きな戦争にならない、出国しないにしても、在留邦人が「困窮する」ことは大いに考えられるわけで、それを放置して良いんですかね。
それを考えている団体もあると思うのですが、どういうルートでどこへどうアプローチするべきか今の時点では全くわかりません。同じ海外在住者としてウクライナやロシアに住んでいる同胞がどんな状況にあるか、どんな思いをしているかは痛いほどわかりますので、なんとか動きたいと思っています。
見捨てるわけにはいかないでしょう。
もう何年も前になりますが、マレーシア在住の友人が日本人会館へ行ったときのこと。事務所に一人の老人が泣きついていて「もうお金がない。生活が出来ない。助けてくれ」と言っている場面にあったとのこと。当然、日本人会は「どうしようもありません。対応できません」と言っていたと。その老人ってその後どうなったんだろうか。
行動をしようとする団体もあると思いますが、私にはどうアプローチしたら良いのかもわかりません。何かサジェスチョンはありませんか?
(そういえば、海外にいるロシア人も足止めを食らって大変なことになっているらしい。旅行者はクレジットカードも使えない状態で、ロシアにも帰れないと)
SNSで何億ってお金をフォロワーにプレゼントする有名人がいるけれど、こういう時に動かないんですかね。ロシアのロケットで宇宙に行くくらいだから、脱出したい同胞を助けることぐらいできそうだけれど。青汁王子も動かないかなぁ。売名行為でも何でも良いと思うんだけど。
あああ、そういえばユーチューブがまた規制を強化した様子。
な、な、なんと、「ロシア」「ウクライナ」「戦争」というワードも駄目になるかもしれないんですと。それらの動画は「広告が付かない(主の収入にならない)」程度なのかもしれないけれど。
ユーチューブも「ユーチューブはエンタメ専門でお願いします」とはっきり言えば良いのにね。