若い方は「憧れのハワイ航路」という言葉、歌をご存じですかね。
かつて日本は貧乏で、海外旅行も自由に行けない規制されていた時代があったんですね。これってとんでもなく昔の話じゃなくて昭和の話。また海外旅行が解禁になった1964年(昭和39年)になっても外貨の持ち出しは500ドルまでだったんですよ。私が初めて海外に行ったときも500ドルの制限がありました。
だから海外旅行は「金持ちの道楽」でしかなかったのね。そして皆が夢見たのは「いつかハワイに・・」ということで、「憧れのハワイ航路」なんて歌も流行っていた。
私が若い頃なんて、「ハワイに行ってきた」なんて聞くと、「ウソ!マジ?すっげ~~、良いなぁ~~」と大騒ぎになるような時代でした。「留学」なんて雲の上の話。当時は新婚旅行はまだ「熱海」という時代で、沖縄も海外扱いでしたね。
でも高度成長時代を経て日本はどんどん金持ちになってきた。とは言いつつやっぱり私の若い頃は「ハワイは高い」し、オーストラリアなんてまず絶対に行けないと思っていました。Jalパックでも50万円なんていう時代。下手すりゃそれが年収だった時代です。ヨーロッパも高かった。
でもそれも変わってきて、格安航空券も売られるようになりハワイは10万以下のツアーも出てくる時代に入った。そして普通の家庭でも「年末年始はハワイで過ごす」なんて人たちも増えていった。
ところがバブルが弾けて、ジワジワと日本の国力は衰えていったし、収入も上がらず、一時は一人当たりGDPもアメリカを抜くのは時間の問題だったはずが、どんどん落ちぶれて韓国にも抜かれる時代になってしまった。
そしてコロナ。ウクライナ戦争。世界はインフレに見舞われ、円は売られて安くなって益々海外が遠くなってしまった。
特にアメリカのインフレが凄いようで、ニューヨークで「サバの焼き魚定食」でも5000円近いと言われる。
コロナでの行動制限が緩くなり、海外旅行に行く人達が増えてきましたが、「とんでもなく高くなっている」というレポートが続々と出ていますよね。
家族4人でハワイ旅行をしたら250万円掛かったと。まさに50年前に後戻り。
再び【憧れのハワイ航路】の時代に突入してしまった様子。
しょうが無いと思います?
私はしょうが無いとは思わないし、国民が政治に無関心でいたからこうなったのだと断言しても良いと思うんですよ。
そして今も「同じ状態が続いている」し、岸田政権はもっと酷い状態になるのをわかっていながらその方針でいるのは明白。
では何をどう変えれば良いのかですが、これは多くの政治家や専門家、評論家がいろいろ言っていますが、私は【まず無理】だと思っています。今の体制を続けるどころか、もっと税金を上げ、政府の支出を減らそうとする「勢力」があまりにも強すぎるから。
日本が存続していくためには、国民がもっと苦しい思いをするのも仕方がないと考えているのは明白。
だって国民の中にも「借金は増やすな」「歳出は減らせ」「公共事業なんてとんでもない」と考える人はかなり多いじゃないですか。こういう勢力と戦ってきたのが安倍さんだったわけですが、安倍さんとて勝てなかった。アベノミクスもやらせてもらえなかったというのが事実なんですね。安倍一強と言われながら、総理大臣が何でも出来るわけでもなく、安倍さんは巨大で強力な勢力と戦ったけれど、出来たのは「金融緩和だけ」と言っても良いのかもしれない。それどころか消費税増税には反対してきたけれど、結局は飲まされてしまった。
そして今の岸田政権は、その安倍さんが戦っていた「勢力側」なんですね。だから段々と安倍さんの影響力を消そうとしてきたのも見えたんですね。そして安倍さんは凶弾に倒れた。
岸田政権に文句をいうのは自民党内部のグループだけで、岸田さんの方針に影響力をもつ政治家はいないんじゃないですかね。
だから「増税はする」「支出は極力減らす」方向に動いて、国民の生活レベルは今以上に下がるはず。そして岸田さんって、今までの歴代の総理大臣みたいに「規制緩和」とか「構造改革」って言わないでしょ。これで喜んでいるのは官僚だけじゃないですかね。そして利権の上に居座っている人たちは政治家も含めて岸田さんを大歓迎しているはず。
だから日本を変えると言っても、半端じゃない難しさがあって、はっきり言えば「今まで誰もそれに成功したことがない」んじゃないですかね。あの安倍さんでもさえも出来なかった。
【憧れのハワイ航路】の時代は間違いなく来ると私は1000%確信しています。
でも不思議なのはマレーシア。
マレーシアもインフレが起きていると言われますが、少なくとも我が家は全くそれを感じないのです。そもそも【なんでも安い】からだとは思うのですが、世界中で大騒ぎしているようなことはマレーシアでは起きていない。
これはマレーシアが「資源国である」のも大きく関係していると思うのですが、アメリカにしてもドイツやイギリスで言われているような電気代、ガソリン代が3倍になるような「とんでもなく生活費が高騰している」ということは起こっていないし、インフレが酷いという感覚は、私にはないんですよ。
日本に比べてどうか、ですが。日本でもインフレが凄い凄いと大騒ぎしていますが、値が上がっているのは主にエネルギー関係と食料品だけで、日本で言う【コアコアCPI】は2%以下の上昇で、大騒ぎするほどのことじゃない。これからが本格的なインフレが来ると言う論者もいますが、少なくとも今の時点では「数値から見ると大きなインフレは来ていない」のは間違いがない。でも「不景気の中の物価高」はその通りでそれはスタグフレーションというべきで、アメリカを襲っているのは間違いのないインフレ。
だからアメリカでは金融引き締めとなるけれど、日本がそれをやったらとんでもないことになる。まさにバブル時代に失敗した政策を繰り返すのと同じ。でもメディアも騒いで世論も盛り上がると引き締めをするかもね。でもその代わり、景気はもっと落ち込む。収入も減る。
この差って資源国かどうか、金融政策の違いもありますが、私が思う問題の根本は【日本の受給バランスが非常に悪く、ギャップが大きい】という点だと思っています。「売り手は多いのに買い手が少ない状態」が続く限り、物価は上がらないし、経済も活発になるわけがない。企業も積極的に投資するわけがないじゃないですか。当然、収入が増えるわけもなく、無理やり賃金を上げれば体力がない企業から潰れていくのは常識。
でも需要を喚起するような政策を岸田さんは取らないし、【支出を伴うことは絶対にさせない】財務省の力があちこちに浸透しているからどうにもならず。ましてや岸田政権は財務省側。
だから本来は「岸田さんが駄目」なんじゃないんですね。【誰がやっても駄目な日本】になっているってことだと思っています。安倍さんは頑張ったと思っていますが、でもやりたいことはさせてもらえなかったし、「安倍が~~」と騒ぐ新興宗教のような左派勢力も強すぎた。そしてもちろんメディアはそちら側。
四面楚歌ってこういうことをいうのだろうと思うし、じゃぁどうすれば良いのかはあちこちで議論されていますが「所詮、絶対に実現不可能な理想論」としか思えません。
そしてそういう日本を作ったのは私達国民。自ら学んだり行動すること無く、他人任せで今までやってきたのが日本。でもこれは「日本的な美徳」かもしれませんね。私たちは「トップが決めることに口を出さない」のが良いことだと仕事場、企業でも叩き込まれていますし。そしてそれは日本の伝統、文化でもある。
そんなときに、「まず私達から変わろう。そして政治も変えていこう」と呼びかける【参政党】が出てきた。これも理想論といえばそのとおりだけれど、「覚醒した国民が増える」のは間違いがなくて、そういう意味において私は参政党に期待しています。
そういえば、アンケートで「公明党より支持率を取った調査」もあったらしいですね。そして地方も含めた「現職の政治家」が20人ほど参政党に入党したらしい。
道のりは長いと思うけれど、今の日本は「国民の無関心が作り上げた」と思っている私としては、【自分たちが立ち上がらない限り何も起きない】と信じています。
日本のインフレに関して「高橋洋一教授」が説明していますが、私もその通りだと思います。こういう基本的な常識と言っても良いようなことを国民が理解していない。それどころかマスコミもわかっていない。こういうことの積み重ねが駄目な日本を作った大きな理由だと思っています。
こういう駄目さって「日本の企業も同じ」だという評論家の弁を聞いてなるほどと思ったことがあります。特に大企業ですが、やっぱりトップはまだまだ「昭和の人が多い」らしく、情報リテラシーが低いのに決定権を握って離さないからだと。だから日本ではGAFAが育つような土壌がないと。
これって自分のことを言われているような気がするわけで耳が痛いのですが、一つだけ救いがあるんですよね。それは私も含めて皆さん、もう年寄りだということ。
だから10年もすれば年寄りは消えていくわけで、テレビやマスコミに釣られて「安倍が~~」なんて騒いでいた老人。かつて青春を学生運動に賭けたジジババもそのうちいなくなる。共産党の党員も老齢化が進んでいるようで、良い傾向だと思います。
「年寄りはさっさと引っ込め!!若者をもっと信用しろ!!」
と叫びたい年寄りの戯言でした。(笑)
統一教会とのつながりを暴いてギャーギャー騒ぐメディアもバカみたいだし、でもそれを喜ぶ国民が多いからそちらに動くわけで、こんな国が良くなるわけがないと思います。
統一教会の話なんて簡単に解決できるはずなのに。
この件に関しても高橋教授は的を得た事を言っていると思います。なぜこういう当たり前のことを理解できない人が多いのか。本当に不思議だし、「日本に未来はない」と私が思うのはこういうことなんですよ。
高橋教授はいつもマスコミをこき下ろすけれど、なぜマスコミがくだらないことばかりやるかと言えば「それを喜ぶ国民がいる」からなわけで、テレビのニュースと言うバラエティ番組も同じ。ところが高橋教授は国民をけなすことは一切しない。でも何が言いたいのかはよく分かるじゃないですか。
国民とメディアは「鏡」と同じ。国民と政治家もそうなんでしょう。だからメディアを、政治を変える、「国を変える」と思うなら、国民自らが変わらなければどうにもならず。
「憧れのハワイ航路」を歌っている内に日本も世界もどんどん変わっていったけれど、これからの日本はどうなるんでしょうか。
みんなで「いつかハワイに・・」と「憧れのハワイ航路」を歌っていればどうにかなるんだろうか。