今年こそは「安物買いの銭失い」を卒業しようと思っているわけですが、なかなかこれぞというのに出会うことってありませんねぇ。
でも今回は、かなり良い牛肉に当たりました。
本物の和牛で、伊賀牛のA5のランプ肉です。買ったのは毎度のWmartです。
Wmart offers quality halal meat, seafood, fresh fruit and ve…
歳を取ってからサシがしっかり入っている和牛は苦手になりました。マグロも同じで、大トロはオエッとなるのね。
でも「和牛の赤身」なら、うまい具合にサシが入っていて我が家にはそれがベストかもしれない。
ということで、本来は赤身の部位である「ランプ肉」。これって無印のオーストラリア牛やアンガス牛だとやっぱり「サシが少ない」と感じるのね。でも和牛だと丁度よい感じ。
伊賀牛のA5のランプ。1キロ。
ローストビーフはいつも「ブロック肉」を使いますが、これはステーキ肉みたいな平たい肉。でもやっぱり1キロだとかなり大きい。
厚さも凄い。でも最低でもこのぐらいの厚さがないと【火入れが難しい】んですよね。肉厚がないと、表面だけカリッと焼こうと思っても中まで火が入っちゃいますから。
これを毎度の「低温調理」にしました。
温度と時間はかなり悩んだのですが、基本的に赤身肉は「レアに近いほうが美味しい」と思っていて、でもうちのヨメさんは「生だ~~~~~~~~」と騒ぎますので、55度としました。いつもは57度程度ですから、ちょうどミディアムレアになるはず。時間は4時間。
その後、焼くわけですが、やっぱり薄さが気になりまして、しっかりした焼き目は諦めることに。
切り分ける時が一番ドキドキするわけですが、やっぱり55度は正解でした。いつもの57度だと火が入りすぎて「固く感じる」かもね。でも私の本音としてはこれでも「火が入りすぎ」で、もうちょっと生々しいのが食べたかった。50度でも良かったかもしれない。(この肉でユッケ、タタキを作ったら抜群に美味しいかもしれない)
でも火入れ、温度選びは本当に難しいと思います。もしこれがサシが多く入っているリブアイやサーロインだと、この55度という温度ではもっと真っ赤っ赤のイメージになるはず。
今回は本当に久しぶりの本物の和牛ですし、結構、真面目に全体を作ってみました。
一番、手間暇が掛かって面倒だと思ったのは実はこのスープだったりします。ジャガイモの冷製スープ。フランスの「発酵バター(Pamplie)」を使ったので半端じゃなく美味しかった。本当にフランスの発酵バターって食生活を変えてくれる不思議さがありますね。発酵バターの美味しさを知ったのはマレーシアに来てからですが、もっと早くから知っていたら良かったのにって心底思いますわ。
そしていつもはケチケチ使っている、スリランカ産の【生粒胡椒】。これって噛むとプチっと弾けて、なんとも言えない美味しい胡椒の風味が広がります。でも普通の料理にはもったいないから使わない。(笑)
ちなみに普段使いの黒胡椒ですが、これも良いものは全く風味が違うと思っていて、マレーシアのサラワク産の黒胡椒(高くはない)って本当に美味しいと思う。スーパーで売っていますが、今度、白胡椒の粒も手に入れて試してみたいです。
我が家は25年のオーストラリア生活で、【安い肉はソースで食べる】ことを覚えて、ローストビーフやステーキでも多くのソースのバリエーションがあるのですが、和牛、あるいは美味しい牛肉の場合はソースに拘ることはなくて、塩だけとか、醤油とワサビ、ポンズとおろし大根みたいな食べ方をします。
やっぱり和牛は美味しい~~~。
ヨメさんが珍しく「美味しい~~~~」と喜んでいました。息子も大絶賛でもっと食べたさそうな顔をしていましたが(我が家は、日頃、美味しい牛肉を食べていないから 笑)、我が家は3人で1キロでも足りないのね。でも1.2キロあれば普段はオッケイ。特にローストビーフは「肉をガッツリ食べたい時」に作りますので、量が中途半端だとストレスが溜まります。
和牛を1キロなんて贅沢に思いますが、比較的安いランプ肉だから、ま、いいかと。もしこれがA5和牛のリブアイやサーロインだとコストは2倍以上になってしまいます。でも、それらは和牛だとサシが多すぎてローストビーフにするとオエってなる。
でも不思議にそういう肉でもシャブシャブなら全く問題ないのね。
いつか、美味しい和牛のリブアイかサーロインのシャブシャブを食べたいけれど、なかなか手が出ません。値上がりが凄いし、その他諸々インフレで値が上がっていますから、美味しいシャブシャブがどんどん手の届かない遠くに行ってしまった感があります。
でも今回のランプは十分美味しかったし、伊賀牛のA5でもそんなに高くはなかったし、この程度の肉で幸せを感じられるならこれで十分だと思いました。