今頃になって「演歌の凄さ」に気がついた・・・

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皆さん、演歌って好きですかね。

私は幼い頃からかなりの音楽好きで、小学校からギターを弾き、高校からはウッドベース、そして合唱団に入っていました。大学時代は・・・・・遊びに夢中で。^^;

ただ親の影響でしょうか、アメリカの音楽ばかりで、私が最初に覚えた曲は母から教わった「You are my sun shine」でしたし、小学校からビートルズ狂い、高校からはジャズ、ブルース。そしてモータウンみたいな。

なぜかクラシックは苦手で、合唱団もジャズコーラスをやりたくて入ったぐらい。でも合唱団はクラシックばかりだし、同好の士を見つけることも出来ず3年でやめました。日本の歌、曲に関しては、雅楽や詩吟、都々逸には興味がありましたが、【演歌】だけは全くダメでした。なんなんですかね。

ところがもう70歳になるという今、「演歌って半端じゃなく凄い」と思うようになったんですよ。

そのキッカケは【八代亜紀の舟唄】です。

これほど情感たっぷりに、そして囁く様な歌い方。でもパワーもあるのって【日本のブルースだ】と思ったのね。

舟唄を知らなかったのか?なんてことはなくて、かつて大好きだったカラオケの【私の持ち歌の一つ】だったんですよ。決して好きじゃないけれど、昔のカラオケって私の好きな洋曲なんか無いのが普通で、しょうがないから舟唄を歌っていたみたいな。だから「カラオケ好きなのにあまりカラオケには行かない」生活をしていました。ではどうしていたかというと、「生バンドの演奏で歌える店」とか「レコードのミュージックマイナスワン(欧米で言うカラオケ)がある店」が好きでした。でもそういう店って本当に少なくて、私の人生の中で3軒しか知らない。そしてそういう店では主にジャズを歌っていました。

ある店では天才的な盲目のピアニストがいて、彼は目が全く見えないのにピアノ+シンセサイザーを使いこなす天才だったのね。その店には(六本木)には入り浸るようにしていたけれど、何が面白かったかというと【彼とのセッション】なのね。私も彼も乗り出すと延々その曲が続くんですよ。大好きな「ルート66」なんて間奏で彼が盛り上がるとまさにジャズになるのね。で、私が歌いだそうとすると「まだまだ」なんて合図がきて、2-3分、彼の独演会みたいになったり。だからルート66が6分を超えるなんてことが良くありました。

同じ曲を歌っても、その時その時、微妙に違うのが面白いのね。ノリが悪い時でもそれはそれで面白かった。でもこの楽しみって一般的なカラオケにはないわけです。

本当に懐かしいし、彼との出会いは素晴らしかった。本当に天才で、「彼の知らない曲」を私がリクエストすると「どんな曲ですか?」と私に聞くんですよ。すると私は彼の耳元でそのメロディーを歌うと「それを聞きながら彼はピアノを弾き出す」のね。そしていつのまにかちゃんとした曲になってしまうという具合。彼も「一度聞いた曲はそれで覚えてしまう」ような人でした。盲目の天才で、早い時間は銀座のナイトクラブで弾き、夜中は六本木に来て朝まで・・・、みたいな人だった。

いつの頃からか洋曲もカラオケに増えてきて、それでも「当たり前のつまらない曲」しかなくて、だからカラオケは「お付き合いで行く」みたいな感じでしたね。でもそれもまた時代が変わって、私の持ち歌だった「ルート66」とか「Just the way you are」とかそんなのもカラオケに入る時代が来たけれど、でもその頃は歌うことに興味がなくなってしまっていました。カラオケの毎回、同じ伴奏で同じ様に歌うのがつまらないのね。(そして今に至る)

そんなこんなで日本の歌ってほとんどまともに聞いたこともなかったのね。特に演歌は「ウケ狙いに何曲か歌った」だけで、その曲さえまともに聞いたことがなかったんですよ。

でも、今になって改めて「八代亜紀の舟唄」を聞いて感動してしまった。

なんなんだ、これはと思いつつ、次に聞いたのが「石川さゆりの天城越え」でした。当然、有名な曲だし、母がこれをカラオケで歌っていたから曲自体は良く知っている。でもまともにじっくり石川さゆりが歌うのを聞いたことは無かったんですよ。

これも凄いと思った。

https://www.youtube.com/watch?v=yvc0LadtZUk

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これね(クリック)。

まず、歌詞の意味を私は考えたことがなかったのね。天城越えって?山が燃えるって?一体、この歌ってわけがわからないとかつては思っていたのが、今回、聞いてみたら「激しく燃える女の愛の歌」「自分でどうにもできない奥の方から燃え上がる気持ち」だというのがわかった。これほど「気が狂うほどに男を愛する女の歌」って聞いたことがないかもしれない。

比喩が極端に凄いわけで、ちゃんと聞いて初めて意味がわかったんですよ。そしてこんな内容の歌って「洋楽を含めて今まで聞いたことがない」と思ったのね。

そしてそれをこれまた「情感たっぷり」で歌う石川さゆりの上手さにびっくり。

なおかつ、体の動きも歌の内容、情感を表現しているのね。

芸術だ~~~~~~~~~~~~とマジに思ったんですよ。

なんで今までこれに気が付かなかったんだろうか。

子供の頃から音楽好き(特に歌が好き)だったのに、大事なところを全く見逃していたのね。とんでもない大失敗だと思った。

でも今更、演歌にのめり込もうとは思わないけれど、こんな凄い世界が日本にあったことに気がついただけでも嬉しい。

やっぱり日本ってすげぇわ。

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