【トレード・投資関連】人間の脳は投資に向かない

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非常に面白いニュースがありました。テレ東BIZです。

「ロボットで株式投資」はリターンを出せるのか?~人間の脳は株の売買に向かない?~

トレード・投資の難しさってこれなんですね。それをうまくまとめてあると思います。

トレード・投資は「自分との戦いである」というのはまさにこれで、乗り越えなくてはならないことが本当に多いのね。次から次へと問題が出てくる。

それを理解すれば乗り越えられるようになるのか。ここが難しいところで、私達の脳や心理の動きって「パターンが決まっている」と言って良くてそう簡単には解決しない。だから、「反省会」をしっかりやって問題点がはっきりしたところで「また繰り返す」のね。

だから【自分をコントロールするのを諦めてしまうというアプローチ方法がある】わけで、それがまさに【システムトレード】で、ルールを決めてしまい「必ずそれに従う」という方法。

この辺はやっぱり欧米人は論理的に考えるから、すぐにその答えに行き着く人が多いように感じます。でも日本人は「禅」が好きなのか、混沌とした中でも「自分で解決する」方法を考える。そんな違いがあるような気がします。

だから「機械、ロボットに任せるのがベストなのだ」というのが今回のニュースの方向性なわけですが・・・。

私としては「ルールを確立する」のと「裁量(自分で考える)」のと融合が必要だと思っていて、基本のルールは守るけれど、「守るべきサイン」と「見逃しても構わないサイン」の判断余地は残すという感じ。「撤退サインだけは必ず守る」「出撃サインは見逃してもOK」としています。

でも結局はルール作りにも「自分の性格」って大きく関係してくるわけで、誰にでも合う「ルール」って無いのだろうと思います。また私は「トレンド至上主義」ですが、これもまた私の性格と経験からそれに至ったわけで、【逆張り】が得意な人、それが性格的に合っている人もいるわけで、本当に難しいと思います。

でも目的は「利益を出すこと」であって「いっぱしのトレーダーとなる」ことではないとすれば、そしてやっぱりうまくなるにはそれなりの努力と時間が掛かるわけで、そんな余裕がないのが一般的。

だったら、今回のニュースのように「機械に任せてしまう」のも一つの手。

あるいは「ファンド」を選ぶか。そのファンドがAIを使おうが社内の敏腕トレーダーに任そうが、それは関係ないわけで、【自分では売買しない】という意味においては同じ。

私はそれがダメだとは全く思っていなくて、「下手に自分でやるより、任せたほうが良いケース」って結構あると思うんですよ。つまり、やっぱりトレード、デイトレにしても「向き不向きがある」のね。

ただ、今回のニュースを見て、やっぱり例がおかしいと思いました。

最初の方で「人の心理がどう動くか」の説明があります。でも「それに従わないほうが良い」とか「錯覚がある」のを強調していますが、その例に使っているのが「アメリカのS&P500」なのね。

昨日の日記にも出しましたが、S&P500ってずーっと上がり続けてきたわけです。つまりそれって要は「持ち続けた」「買い続けた」ケースは【みんな勝っている】わけですよ。

こういう動きですから。

でも相場ってどう動くかはわからないわけで、もし例に日経225を使ったらかなり違うイメージになるはずなのね。

日本は長い間バブル崩壊後に苦労したわけですが、このB期間だけでも20年もあったわけです。その間に「機械に任せれば大丈夫」だと自信を持って言えるのかどうか。高値から4分の1以下に下がったんですよ。

でも彼らは言うでしょ。「ほら、途中で諦めなければ結果的に勝てたんじゃないですか」って。

こういうのを「猫の◯玉」と言います。「後ろからしか見えない」のね。(笑)

そもそも投資金額が半分、3分の1、4分の1と目減りする中で【何十年も我慢】できるんですかね。【こんなことなら定期預金に入れておいたほうが、いやいやタンス預金でも良かった】と思う人が続出した時代。それどころか、値が戻ってくるのを見る前に死んでしまった人も多いかもしれない。

そもそもバブルが弾けた頃は定期預金や郵便局の貯蓄型生命保険で年に7%ついたんですよ。さてさて、株を買った人とその資金を銀行や郵便局に預けた人とどちらが幸せだったんですかね。(私は転換社債にしていました)

はっきり言えば、「市場が上がってさえいればどんなバカでもどんな方法でも利益は出る」ってことだと思います。

でもそれを前提にして話をするのは「詐欺と同じ」と言っても良いと思います。

そもそもですね、「稼げるシステムを開発した」「自分で稼げる腕がある」とした場合、私はそれを一般に開放する意味がよくわからないんですよ。「素晴らしい投資案件」も同じで、本来なら【他人には教えずに自分で運用すれば良い】と思うわけです。

「稼げるトレーダー」が自分でセミナーを開いたり、「市場の動きをお教えします」と高い入会金や会費を取るのも同じで、なんでそんな面倒なことをするのかといつも思います。

しっかり儲けても、次に名誉とか名声が欲しくなる、あるいは「迷っている人たちを救いたい」と思うようになるのもわかりますが、それなら【無料】あるいは【実費】でやるのが筋だと思う。

だから今回のようなサービスも、彼らは「株取引で利益を出す」のではなくて、【利用者から手数料を取って儲けるビジネスモデル】にしか思えないのね。ま、よくある話で・・・。

結局ですね、今回のこのニュースも「もっともらしく聞こえる」わけですが、これは日本の今の時代、政府の方針に則って【皆で投資をしましょう】という雰囲気作りに乗っているだけだと私は思います。

これはいつの時代も同じで、その時その時に「やる気を出させる話」って必ず出てくるのね。

内容こそ違いますが、「狙っていることは同じ」で、「さぁさぁ、皆さん、こちらの水は甘いですよ~~」と参加者を増やそうとしているだけのことでしょう。

でも人それぞれ性格も違えば、能力も違う。実際に頭の良い人も悪い人もいるわけで、「誰にでも良い方法」なんてあるわけがないのね。だから私としては今回のニュースは「大事な点を突いている」とは思うものの「釣りの一種」だとしか思わないし、でもそうだとしても「そのサービスを利用したほうが良い」ケースもあると思うんですよ。

いやいや、やっぱり「トレード・相場」には近寄らないほうが良い人って意外に多いのかもしれない。

近年、「お金を貯め込むのはダメだ」「投資をしろ」と多くの専門家やインフルエンサーが言いますが、本当なんですかね。これって「サラリーマンはやめろ」「独立しろ」というのも同じでしょ。

そうした方が良い人も間違いなくいるけれど、「そんなことはしないほうが良い人」の方が、私は日本人には多いと思うんですよ。そもそも「自己責任」の理解度が低いし「他人に依存することを好む」日本人が、弱肉強食の中で皆が生き延びられるとは思えない。

実際に、夢と希望に溢れていた人だからこそ、「いつのまにか消えていった」のが目立つ社会の中にいた私としては「余計なことはしない」「君子危うきに近寄らず」という考え方を馬鹿にできないんですよ。

ホリエモンみたいな性格だと「投資しないやつは馬鹿だ」みたいに言うけれど、「投資が出来る人、出来ない人」ってやっぱりあるわけで、私はそれは「万人に共通しているとは思えない」のね。でも積極派は言うでしょう。「失敗を繰り返して育つのだ。諦めるな」と。でもスポーツでも同じだけれど、ガンガンしごかれて育つ人ばかりじゃない。

日本人は「貯め込むのが好き」だけれど、これは決して消極的だと考えてはダメだと私は思っていて、実際に「貯めるのは難しい」じゃないですか。たとえば、親戚一同多くいる中で、一番お金を持っているのは「ちびちびとタンス預金を続けたおばーちゃんだった」なんてことがあるんじゃない?

誘惑にも負けずに一途にサラリーマンを続け、退職金ももらい年金ももらい、「決して裕福じゃない。厳しい」なんて言いながら「海外移住してゴルフ三昧」なんていうのが、本当は「勝ち組かもしれない」と私は思っています。世の中には「優雅な生活しているな~」なんて思う人達も多いですが、私は「そういう生活を狙っていたのに、再起不能にまで落ちぶれた人たち」を多く見てきましたので、甘言、うまい話に乗せられてはならないと考えるタイプです。

「ポジティブであれ」なんてのも、私は「この人、とことん失敗したことがないんだろうなぁ」なんて思うくらい。考えてみてくださいよ。皆が高校を出たらその後の進学もせずに、就職もせずに「俺たちはポジティブだ。夢がある。起業するぞ!」なんて社会を。ポジティブであることを礼賛する人って、それと同じことを言っていると私は感じるんですよ。

そんな中からスーパースターも出てくるでしょう。でも大多数の人たちはどうなるのか。その家族は?子どもたちは?老後は?

私としては「積極的に溜め込む」「積極的にサラリーマンをする」という考え方こそが、【日本の安定】を作ったように思うくらい。

でもそうも言っていられないような日本になりつつありますよね。非正規社員は増え、退職金、年金もあてに出来ない社会に向かっている中で、今まで以上に格差も広がるだろうと私は見ていますが、そういう時代の日本でも「しっかり真面目に働いていればどうにかなる」のかは疑問。

今までどうにかなったのは「日本は世界的にも珍しい、戦後の大復興を成した」からじゃない?焼け野原の敗戦国から世界のトップに躍り出た歴史がある。その中で身を粉にして働いた人たちはそこそこの生活が出来て当たり前じゃないですか。今、日本では「貧しい老人」が目立つようになってきたけれど、彼らは「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と世界から称賛され目標とまでなった時代を作ってきた人たちなのを忘れてはならないと思うんですよ。

でも今の日本は「落ちぶれた」という言葉が合っているし、日本では「アイフォンの新型」は非常に高額でなかなかおいそれとは買えないけれど、海外では「中学生の子供に買い与える」なんてことが十分できるような豊かさがある国も増えてきた。

さてさて、こんな時代の変化の中で「真面目に働いていればどうにかなる」なんて年寄りの話を聞いたらとんでもないことになるんじゃない?

だったらかつての日本みたいに「豊かな国へ移民として渡る」のも選択肢の一つとなるだろうし、「収入源は複数持つ」とか、「トレード・投資を生活の一部として考える」とか、「豊かになるために」ではなくて「生き残るために」それらの重要度は増してくるだろうと私は見ています。

だから「投資を始める」のも良いとは思うわけですが、今回のニュースの様な話を鵜呑みにするようじゃ危ないと思います。

実はですね、あるFP(ファイナンシャルプランナー)が書いていたことを読んで、こりゃアウトだと思ったんですよ。

昔から「外貨預金も考えるべき」なんて気軽に言うFPはいましたが、「暗号通貨も投資対象として考えるべき」なんですとさ。

そこだけを聞くと、「だよね~~」なんて思う人もいると思うのだけれど、それでどうにかなると本当に考えているんですかね。

私は今の「投資をしろ」という風潮も、外貨預金をしろ、暗号通貨も買えというのは、皆同じに聞こえるのね。なんだか「そうすれば明るい未来が待っている」ような錯覚を産んでいるだけに思えます。

投資ってなんでもそうですが、「何に投資をするか」は重要じゃないと私は考えています。「どう投資をするのか」が何よりも大事で、1にタイミング、2にタイミング。3,4がなくて5にタイミングの世界じゃないですか。

私はそのFPに聞いてみたいと思うんですよ。「ビットコインですが、いつ買えば良いですか?」と。どんな答えが返ってきますかね。買いを薦めるのであれば「買い方」も教えてくれないと困りますよね。

そして投資は何でもそうですが、「売った時に利益が出る」わけで、「売り方」も非常に重要じゃないですか。買ったものは売らないと利益は出ない。でも買ったタイミング、売ったタイミングが悪ければ「とんでもない損失を出す」のが投資でしょ?でもそこの肝心要の売買の話をしないってのは「皆さん、お金は溜め込まずに投資をしましょうね~」というレベルでしか無いってこと。

「そうするから、じゃ、具体的にどうするべきか教えてくれ」となるのが当たり前で、そこに言及しないアドバイザーって最悪だと思うんですよ。それって「真面目に勉強しましょうね」「真面目に働きましょうね」と言っているのと同じレベル。

ビットコインの値動きを見てください。

「億り人」という言葉が出てきた当時に、「俺も」と慌てて買った人たちはその後の大暴落で大損したでしょう。でもそこで持ちこたえた人は何倍にもなる高値を経験することが出来た。そして「シメシメ。諦めなくてよかった」と思ったらまた大暴落。

こんなものを良くアドバイザーが投資の初心者に薦めると思います。

薦めるなら、「いつ買うべきか」「価格はどのへんのレンジで買うべきか」「目標額はどのレベルか」「利益確定、損切りはどうするか」とか、そういうこともアドバイスするべきじゃない?

買い方を教えないってことは売り方も教えないわけで、下手すりゃ「高値で買って安値で売ってしまうかもしれない」し、まさかと思うけれど、人間の心理ってそう働くから投資・トレードって難しいのね(ここが理解できずに投資をすると大変なことになる)。「安値で買って高値で売る」「高値で売って安値で買い戻す」しか利益を出す方法はないわけで(他の利益を出す方法もあるにしても)、その売買のタイミングに関してはノーコメントって、これほどの無責任ってないんじゃない?

外貨預金も同じ。

じゃ、米ドルを買いますと。今、買った人が出てきたら「それでオッケイです」と言えます?

あるいはマレーシアリンギットを持っている人が、「米ドルが良いんですね。では買います」と、今、歴史的にもマレーシア・リンギットが安くなっている時に、つまり米ドルがかなり高い時に、米ドル買いを勧めて、それでもオッケイを出すんですかね。

「将来のことは誰にもわかりませんから、なんとも言えません」と答えるのであったら、それってあまりにも無責任な答えで、それならそもそもあれを買えこれも買えというべきじゃないと私は思う。

逆に、マレーシアリンギットは対米ドルでかなり安いから、ここで多めにマレーシアリンギットに交換しても良い時期だと思います。というならわかる。

そもそも「何に投資するか」は大きな問題ではないのね。世の中には投資対象ってとんでもない数あるわけで、そのどれに投資をしても【買い方、売り方】【タイミング】が何よりも重要で、そのノウハウがあるのなら投資対象は何でも構わないわけです。

でもFPに限らず、「何に投資するべきか?」と考える人は【買って放置して利益が出る投資対象は何か?】というのが本音でしょ。

そんなもの、この世の中に存在するわけがないじゃないですか。青い鳥っています?

「何に投資するべきか?」とか「XXXを買うべきだ、買っても良いと思う」というのは【競馬で次のレースはどの馬を買うべきか】というのと全く同じなのに気がつくべきだと思います。

FPという職業をバカにするわけではありませんが、私もかつてコンサルタント業(宝石・貴金属を組織的に売る方法)をやっていた経験から言うと、「実際に行動するタイミング」「具体的に利益を出す方法、手順」をアドバイスできなければ「井戸端会議」と同じレベルでしかないのね。

やっぱり投資のアドバイスをするなら、買い方売り方、そのタイミング、またそれが良い理由をしっかり説明できなければ全く価値がないと私は思います。

結局ですね、FPはFPであって「投資のプロ」ではないのね。そして「実績らしい実績もない」のが実情かもしれませんね。だから突っ込んだ話ができないんでしょう。というか具体的な話はFPとは違うジャンルなのかもしれない。

でもそれはそれで良いとも思うんです。「何も知らない、わからない人たちの中に、大筋だけでも説明できる人がいる」のは間違いなく良いことだと思うから。

でも少なくともこのブログの読者は、そういう上辺の話に乗ること無く、地に足を付けて確実に利益を狙って欲しいと思っています。

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