米ドル中心で生活している我が家は「米ドルの下落」が困るわけで、1ドル150円を超えた辺りでヘッジを始めると何度か書いた通り。
ただし金額的に「ドル建て資産のすべてのヘッジ」が出来るわけもなく、またする必要もないと思っていて、実際には10分の1以下の規模。(笑)
長い年月の間には、為替も「上がったり下がったりを繰り返す」わけで、【下げ波動はヘッジする】と決めてそれを習慣的にやっていればそれで十分だろうと思っているわけです。ヘッジするにも「資金」が必要ですし、その都度、「出来る範囲でやれば良い」んじゃないかと。
今まではヘッジをしたいと思っても、その余裕もなかったって感じですかね。だからやっぱり「始めることが重要」で、これが習慣となれば良いと思っています。今までは「為替の変動はしょうがない」とアホヅラして見ていただけなんですから。(笑)
ただどういう時にヘッジを開始し、またそれを外すかの「手法」はまだ思案中です。
トレードのように「ピンポイントを狙う必要はない」と思っていて、それはヘッジの性質上、「収支はプラマイゼロ」だから。ヘッジがうまく行っても(ヘッジ玉で利益が出ても)資産は目減りしているわけで、またヘッジに失敗しても(ヘッジ玉で損失が出ても)資産は含み益が乗っているわけで、そしてそもそも「ヘッジも何もしない」のを原点と考えれば、やっぱり気軽な感じでヘッジをするのは良いんじゃないかな。
つまり、今のチャート上の動きでも【下げトレンドの一部をヘッジ出来れば十分】で、下げ波動の「全て」をヘッジしてやろうなんて考えなければ、【ミスも起こらない】と思っています。
では「起こりうるミス」とは何かと言えば、【上昇トレンドなのにヘッジを入れてしまう】ことぐらいでしょうか。でもそれも上に書いたように、【実損は出ない】のね。ヘッジ玉はマイナスでも資産は含み益が出ているわけだからプラマイゼロ。
そういう意味での今回のヘッジ開始の反省点はあって、今回は1ドル150円以上大きく上がることはないだろうと【予想してしまった】ことかもしれない。正直なところ、日米の状況を考えればその予想は間違っていないとは思うものの、【予想はしない】という原点は貫くべきだと思っています。
だから「結果OK」だとしても、本来は「下げ波動を確認してからヘッジ開始」すべきだったとは思っています。
というのは、今回の150円プラスαという位置は日銀も嫌がっていた位置で、何度か「ドル売り介入もあった」わけで、160円、170円となる可能性は「ほぼなかった」のは間違いがないと思うんです。
でももし130円、120円というような位置だとしたら、【上に行くか、下に行くかどちらに動いてもおかしくない】わけですから、やっぱり「そもそも予想を排除する」のが重要で、【下げ波動が見えたらヘッジ開始】という決め事を持つのが重要だと反省しています。
予想なんか始めたらややこしくなるだけですから。
では「いつヘッジを外すのか」ですが、これは「上昇トレンドに変化したのが見えた時点」で、でもそれは1週間後か、1ヶ月後か、3ヶ月後かはわからない。つまり、横横の動きになれば一週間ごとに「上下波動が繰り返される」こともあるわけで、それはそれで「仕方がない」と諦めようと思っています。
数年間もこういう動きをするときもよくあるわけで・・・。
本来、横横に動く時には様々なインジケータも「収斂」しているので、そういう時には「何もしない」のがいつものトレードパターンですが、あえてヘッジの場合は「機械的にヘッジする」のが良いような気がしています。
「ああすれば良かった、こうすべきだった」という思いを排除するのがヘッジには重要だと思っています。「朝起きたらシャワーに入る。歯も磨く」のがルーチン化しているのと同じで、【さて、今日はどうしよう】みたいに細かいことを考えていたら疲れるだけだと思うから。
基本的にヘッジは「プラマイゼロ」なのだから、とにかく【気楽に、しかし必ず行う】という習慣を身につける方が重要だと今は考えています。
ただし、「トレンドの見方」でも、長期、中期、短期、目先の見方があって、どれを重視するべきかは正直なところ、今の時点ではわかっていません。基本的には「短期」あるいは「中期」で良いかなと思ったり。
ここのところはしっかり決めたいと思っています。ただ「精度を重視すると難しくなる」のは間違いがなくて、【ルールは簡単にする】のが重要で、そして【それを未来永劫続ける事】を息子たちにやってもらいたい。
これは息子たちが将来的にどこに住み、どの通貨をメインに持つにしても同じことで、【自分の主たる通貨のヘッジをするのは自分の責任】と考えてほしい。世の中のせいにしたり、政府のせいにしたところで、被害を被るのは自分なんですから。
日本に住み、日本円しか必要がないにしろ、今回の「円安」で悔しい思いを全ての日本人が感じたはずで、もし1ドル115円時代に、【ヘッジは重要だ】と気がついていたらどれほど気が楽だったかは簡単に想像できます。
ただし、「ヘッジをするには資金が必要」で、問題があるとすればそこですかね。「いつヘッジをする必要があるのかわからない」のに【常に資金を用意しておく】のは簡単なことではない。
そういう意味でも
◯ 全ての資産をヘッジする必要はない
◯ 下げトレンドの一部を取れれば良いと欲を出さない
のが重要になると思います。
資金に余裕がないのに、どうにかお金をかき集めてやるのは良いとは思えないし、その時その時、【余裕資金があればその範囲でやる】ので十分だろうし、下げトレンドの全てをヘッジしようなんて欲を張らずに、「一部で良い」と考えれば、ヘッジのミスも減らせるはず。
そもそもは「ヘッジなんかしない」のが原点なのだから、【まずは一歩だけでも前に進む】ことが重要かと。
ただし、「ある程度のチャート分析」が出来る必要はあるってこと。
そして「ヘッジをやっているうちに、ある日、気がつくことがあるはず」なのね。
【FXで利益を出す】ってこういうことなのかって。
FXをやってみて「まるで利益を出せなかった」という経験を持つ人は多いと思いますが、その時の「考え方」を持ったままでヘッジをしても「うまく行かないのは当たり前」だと思います。
「勘」とか「なんとなく下がると思う、上がると思う」「私の予想はこうだ!」なんてのは何の役にも立たない【当て物の話】なのね。専門書を読んで為替や経済を勉強しても簡単には行かない。
でもチャートには「真実」があるわけです。というか「真実はチャートにしか出ていない」のね。
そして【将来のことは誰にもわからない】ことだと思います。
ここに気がつくかどうかが運命の分かれ道かもしれない。
人の行く 裏に道あり 花の山