鬼(ヨメ)の居ぬ間に「高級寿司」を食べることにした

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ヨメさんが一人で日本に行ってしまってからもう次の日には「ご飯どうする?」と長男との相談が始まった。

「適当にやろうよ」なんて息子は言うけれど、適当ってどうすりゃ良いんだ?

本日はお昼前からそんな話になったけれど、これが簡単に決まらないんですよ。

で、私の頭に浮かんだのはもちろん「寿司」で、お寿司なら毎日三食、365日でも私は嬉しい。先日、まぁまぁのお寿司を3人で食べたばかりだけれど、そんなのは私にしてみれば「遠い過去の話」でしかない。

食べに行くのは面倒だし、私と息子の「時間」が合わないのでそれは無理。じゃ、デリバリか?となったわけだけれど、デリバリの寿司となると、私の頭に思い浮かぶのは「一軒」しかない。

そうそうあの超高級寿司を提供している、日系のお店。皆はその店を「ドンキ」と呼んでいる。

な~~んて最初から冗談ですいませんです。

ドンキかぁと私も思うんですよ。あの店は日本人の感覚では「常識を通り越している」と思うことがしばしばあって、「よし!そうしよう!」とはなかなか思えない。

でも嬉しいことにあの店は「敷居が低い」から、その気になればいつでも食べられるし、デリバリもしてくれる。

となれば、やっぱりドンキしかないかと・・・・。

早速注文。Grabね。

最近はドンキも独自のGrab内のサイトと、GrabMartといういろいろ扱うサイトの中と、二箇所あるのね(それとは別に食材や一般的な商品を扱うShopee店もある)。どちらもGrabなんだけれど、ちょっと違いがあるのがわかった。やっぱり細かな注文、アドオンが欲しい時には独自のGrabサイトが良くて、でも簡単に頼めるのはGrabmartで、料理の内容は私が見た限りでは同じで、価格も同じ。でも独自のGrabの方が商品点数も多い。

「Donki Nigiri Set A」なるセットを2つ。でもこれの内容が写真では良くわからないんですよ。特にマグロらしきものがあるけれど、「大トロ」に見えるのね。でもそれはないはずで・・・。これで日本円だと1700円ぐらい。

でもま、大体は想像がつくし、またこれでは私も息子も足りませんから、追加で3種類、6貫追加。それで49.90リンギが82.30リンギとなった。約2800円。これを2つ。そしてその他「さつまいも」とか「冷凍餃子」「サントリーストロングゼロ」とかいろいろ頼んだけれど、トータルで320リンギぐらい(約一万円ちょっと)。やっぱりドンキって、これだけ買ってもこの価格で収まるんだ、という感覚があって、高い!!高すぎる!というイメージはないのね。

配達は混んでいるようで、1時間程度掛かりましたが、無事到着。

気がかりなのは、配達中に並び方がグチャグチャにならないかということ。量からして「オートバイ」での配達でしょうし、そしてこのマレーシアでは「気を使う」という日本では当たり前のことを「したこともない」「考えたこともない」人が多いから、Grabの配達員もドンキの担当者も「お寿司が崩れないようにどうするべきか」なんて気にしない。

前回はこれですもんね。「廃棄処分所」から拾ってきたようなお寿司。もちろんこれほど酷いなんてジジーの私でも過去に経験もなければ聞いたこともないようなこと。

(追記)あああああああ、このお寿司はドンキじゃなかった。違う寿司店だった。価格的にはドンキの2倍以上のお寿司で、がっかりなんてもんじゃありませんでした。

上の画像は他店からデリバリしてもらったもので、ドンキのではありませんが、ドンキの場合もこれほど酷くはないものの、驚くようなことになっている事が多いのね。それは決してドンキや寿司店の責任ではなくてGrabなどの「配達方法の問題」とも言えるのだけれど、でも店がそうなることを想定して対策をねっているかと言うとそれもない。

と言いつつ、やっぱり今まで問題が有り過ぎたんでしょう。包み方がずいぶん変わっていて、これなら良いと思いました。

かなり厳重に包んであるし、中には十分すぎるほどの「保冷剤」も入っていた。

開けてみたところ、一安心。グチャグチャになっているなんてことはなかった。

ところが追加で頼んだ3種類6巻X2=12は「細長いパック」に入っていて、全てをまとめて袋にいれる時に「横向きにすれば袋に簡単に入る」とパッキングした人は考えたんでしょうね。残念ながら「横向きにしたら中身がどうなるかは考えていない」のは間違いがない。でもこれもまたマレーシアあるあるの一つ。

でも大惨事ってほどでもないので、この程度は「良く出来ました。全く問題なし」と考えるべきなんでしょう。

中トロと赤身。

エンガワ。

それぞれのお寿司を見てみると、「シャリ」は機械で作っているだろうから、大きさのばらつきは無いし、硬さも硬すぎるなんてことはなくて、ドンキにしては良いと思いました。でも「ネタの切り方」は小学生の家庭科での練習でももっとまともじゃないかというレベル。でもきっとこれは「無駄を出すな」という上からの至上命令があるんでしょうね。斜めに切ろうが厚さが均一でなかろうが、形がイビツだろうが構わない。そして「ネタはシャリの上に置いてあるだけ」で握ってはいないのね。だから一体感がない。

でもそれに文句を言うのも筋違いで、「高い金を払ってからそれを言え」ってことなんでしょう。「安いのだから諦めろ」というか、「これを受け入れて頂いているから、このお値段で提供できています」ってことなんだろうと思うしか無い。

このままで食べるのはちょっと気が引けるので、お皿に盛ってみたけれどセンスのない私が盛り付けても「良い印象にはほど遠い」。ヨメさんならもっと綺麗に並べるだろうし、家にあるものを付け足して「せめて雰囲気だけでも」って考えるはず。私にその気持がないわけじゃないけれど、センスの無さはどうにもならず。

さて、食べたらどうだったのか。ここが一番大事なところ。

今回、「こりゃないぜ」と思ったのは「本鮪の赤身」で、やっぱりこれって日頃、売れないんですかね。日にちが経って熟成を通り越してちょっと乾いていて色も悪いし美味しくない。こういう「本鮪の赤身」を出す店を日本で探すのはかなり難しいだろうと思うレベル。ま、日本なら廃棄処分にする直前で、でもその前に刻んで、良いところだけ使って「海鮮ちらし」を作るとか、まかないで従業員で食べちゃうとかするんだろうけれど、やっぱり「無駄を出すな」という強い上からの指示があるんでしょうね。でも現場で「どうにか考えて使って、悪いものは客には出さない」という発想を持った責任者はいないんでしょう。作る人も「私はこれ、食べたくないなぁ」なんて思いながら作っているんじゃなかろうか。いやいや、客がどう思おうと関係ないか。

これに関しては「そこそこ食べられる本マグロの赤身もある」のは間違いがなくて、「たまに駄目なのに当たるリスク」をお客様に受け入れていただいているからこの価格が実現できています、みたいなものかもね。客からすれば、それは「ガチャ」と同じだけれど、それもまた受け入れるべきなのはマレーシアではお約束のことでしょう。

「こりゃ駄目だ」と思ったら残すのがマレーシアでは重要で、「出されたものは食べるのが常識」の日本人は気をつけないとならないと思う。これはレストランでも同じで、無理して食べると「あたる」こともあるのは何度か経験済み(家族含む)。これは「日系レストラン」「有名店の惣菜」でも同じで(経験済み)、危ない、おかしいとちょっとでも思ったら「全て残す」とか「口に入れても吐き出す」のを躊躇すべきじゃないと思う。ま、海外、特に東南アジアではお約束ごとかもしれない。

見た目も切り方も悪い「本マグロの中トロ」ですが、目をつぶって食べていれば「問題なし」と思った。その他ですが、「これ、美味しいじゃん」と思うものはなかったけれど、「こんなのは食べたくない」と思うほどでもない。

そんなドンキですが、良い頃もあったのね。これは2,3年前のドンキですが、そこそこ見た目も良くて美味しいお寿司だったころもある。

その当時のドンキからデリバリしてもらったお寿司。「これなら問題はない」と当時は思っていましたもの。中トロも結構美味しかった。

でも私のこの感覚って、「寿司や刺身なんて無い」のも同じだったグアムや、海産物は重要な産業であるオーストラリアでも新鮮で美味しいものを手に入れるのは難しかった私だから「ドンキのレベルでも受け入れられる」のかもしれない。また私が若くてお金も無い頃、「神田に有名で激安の立ち食い寿司屋」があったんですよ。そこに何度も行きましたが、実は「ドンキのお寿司」ってその店のお寿司を思い出させるのね。でもやっぱりまだそのお店のほうが良かった。

文句ばかり言う私だって国や地域、お店の事情や方針もあるし、質の悪い素材しか提供できないこともあるのはわかるんですよ。だからそれは残念だけど文句を言うべきことじゃないと思うのね。でも「職人や関わる人達の手抜きが原因の不味さ」は私はどうしても受け入れることは出来ない。ましてやこういう商売って「他の命をいただく」ことによって成り立っているわけですから。もっと大事にしてくれよ、と思う。

ドンキのお寿司を悪く書くのはやめようといつも思うんですよ。そんなに酷いなら食べなければいいじゃないかと私も思うし。

でもね、そこがドンキの商売のうまさだと私は思っていて、ドンキの安い商品の中にはかなり酷いものもあって、でも「我慢のギリギリ」みたいなところをドンキは攻めてくるのね。だから【安いものには注意】だと思っています。牛肉にしても「素人には判別が難しい【成型肉】をその表示もせずに普通の肉として売っている」し(日本では違法)、私はそういうのを絶対に認めたくない性格。だからそんな「商売上手のドンキ」って昔から好きじゃないのだけれど、「自分がちょっと我慢すればどうにかなっちゃう」ケースがあって、日本ではドンキには行かないけれど、ここマレーシアではそんなドンキに助けられているのは間違いがない。

ドンキ、正直言って嫌いです。でも今の私には無くてはならない存在で、かなり助けられてもいる。でも好きにはなれない。(笑)

これからも文句たらたら言いながら、ドンキを利用させてもらうつもり。

嫌いだけれど、お礼は言う。

ドンキ、いつも有難うね~~~~~~~。これからもお世話になります。

と言いつつ、とりあえず法人だけはマレーシアで立ち上げた、あの日本で有名な「スシロー」がマレーシア進出を検討中なのが気になっています。たとえマレーシア店だとしても、スシローにはスシローのプライドがあるだろうから、ドンキのもっと上を狙うだろうことを期待しています。それとも「元気寿司」みたいになっちゃうのか。でも「海外店はローカルの人達に受け入れられば大成功」だから日本人がガタガタ言っても関係ないのね。

楽しみだ~~~~~~~~~~~。

ああ、そういえば、ドンキはNu Sentralにもオープンするのね。もうしたのかな?我が家からはそこが一番近そうだし、そのうち行ってみますか。私が興味があるのは牛肉で、あのインチキ成型肉だけは絶対に買いたくないけれど、和牛も安い部位を使ったシャブシャブ肉とか、無印オーストラリア牛で日ごろ使えそうなのがあるのね。マレーシアでは「薄切り牛肉」、「切り落とし、細切れ肉」とか普通は売ってないから、ドンキは利用価値はあると思う。

Nu Sentralにお寿司の「鮮選寿司」はあるんだろうか。私はまだどの「鮮選寿司」にも行ったことがないんですよ。読者からのレポートで、「かなり質が落ちた」と聞いていますが、どんなもんなのか是非行ってみたいです。

 

 

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