【備忘録】自作ソーセージ・ハムに亜硝酸ナトリウム(Cure Salt)を添加物として使うべきか否か

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このブログにはちょっとマニアックな「低温調理」や「自作ソーセージ、ハム」を作る読者がいますが、今回のエントリーはその辺りに興味がある人向けで、一般向けではありません。

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さて、自作でソーセージ、ハム、ベーコン(パンチェッタ含む)を趣味で作る場合、必ず話題に上がるのが「亜硝酸ナトリウム(Cure Salt)を使うべきか」ということ。

日本では、これは「発色剤」として知られていて、なおかつ「発がん性のある危険な物質」という認識が一般的。だから自作ソーセージやハムを作る場合、「自作だからこそ亜硝酸ナトリウムは使わない」という人が多い。

それはメーカーも同じで、「発がん性物質が入っている」と言われたくないし、日本は「添加物」に関して神経質な消費者も多いから「我が社では使いません」とわざわざ公言しているメーカーもある。

ところが目を海外に向けると、「使うのが当たり前、常識、使わないと危険」という考え方が多いと私には思えるのね。

そもそも人類がソーセージやハムを作るようになって、それは「ボツリヌス菌との戦いであった」と言われていて、それを制する事ができたからソーセージやハムが広まった。そしてそれは「岩塩を使った」からであって、後に科学の発展で「岩塩に含まれる亜硝酸ナトリウム」のおかげだったというのがわかった。

つまり亜硝酸ナトリウムが「発色剤」として使われるより「殺菌、防菌で使われた」という歴史があるのがわかる。特にボツリヌス菌は煮炊きしてもなかなか死なない細菌で、人類は長い間、それに悩まされた歴史があるとのこと。

だから面白いのは、上に書いたような「当社は亜硝酸ナトリウムを使いません」と謳っているメーカーでも「岩塩を使っています」という表記のところを見たことがあります。彼らは岩塩にそれが含まれているのを知っているのでしょう。

またソーセージやハムが生まれて広まったヨーロッパ各地では、塩といえば岩塩という歴史があるからでしょう。では同じくハムもソーセージも古代からあった中国では何が使われてきたかと言うと、私が調べた限りでは「アルコール」なのね。つまり「酒を必ず使う歴史がある」と私は思うし、今でも中国のレシピを見ると酒を必ず使う様子。

また日本のハム職人が「亜硝酸ナトリウム」を使うのは発色でもない、殺菌防菌でもない、【味を良くするためだ】という動画を見たことがあります。

私としてはオーストラリア時代にハムやソーセージ作りを覚えましたので、当然、亜硝酸ナトリウムを使うのは当たり前だと思ってきました。Cure Saltと呼ばれるものがそれで、普通「ピンク色」にしてあるので「Pink Salt」とも呼ばれている。でも現代はピンク色の岩塩も広く売られるようになって、それも「Pink Salt」と呼ばれるのでややこしいことになっているのね。

Cure Saltは大量に摂取すると危険な亜硝酸ナトリウムを「6.25%だけ普通の塩に混ぜ」、それを大量摂取すると危険なので、普通の塩との判別が簡単なようにピンクの色を付けた。ここは本当に注意が必要で、キッチンにそれを置いておくと、普通の料理に家族が使ってしまう危険がある。

そんなこともあるし、「本当に健康に害はないのか」と私はかなり長い間、気になっていたんですよ。本当は使わないほうが良いのだろうとも思っていました。

ところが、今回、論理的に「問題はない」と説明する動画を見つけて、なるほどと納得が出来ました。

そして今後は迷うこと無く使おうと決めました。この動画を見て、胸の中にあったモヤモヤが晴れた気がします。

私の場合は長期熟成するようなソーセージやハムは作りませんので、2種類あるピンクソルトも「Cure #1」と呼ばれるものを使います。ちなみに「Cure #2」は乾燥させたり長期熟成する場合に使う。これらは日本はもちろんマレーシアでも簡単に手に入る。

ちょうど今、豚肉の様々な部位を細かく切って固めた「ハム(イタリアのボローニャハムみたいな)」を作ろうと思っていて、何か良いアイデアがないかユーチューブを見ていたところ、ある動画で、上に書いた「Cure Salt」を使うのは当然のこととして、もう一つ、初めて目にした添加物を入れていたのね。

それは「Sodium Erythorbate」で日本では「エリソルビン酸ナトリウム」と呼ばれる。

これは一体何だ?と思って調べたところ、Wikiにはこんなふうに書かれていた。

エリソルビン酸ナトリウム(Sodium erythorbate, C6H7NaO6)は、主に食肉、ソフトドリンクに使われる食品添加物である。化学的には、エリソルビン酸のナトリウム塩である。ホットドッグやビーフスティックのような肉の製造過程で使われるとき、硝酸塩が一酸化窒素に還元されるのを防ぎ、桃色を維持する。抗酸化剤構造はビタミンCに関係し、風味の安定性を向上させ、発癌性物質のニトロソアミンの形成を防ぐ。食品添加物として用いられるときのE番号にはE316が与えられている。

エリソルビン酸ナトリウムはテーブルビート、サトウキビ、トウモロコシなどから採れる糖類から作られる[2]。

他にも「人体の害にはならない」という記述もあり、一度これを手に入れて使ってみることにしました。入手したのは上に出したShopeeのCure 1を売っているお店から。

日本では楽天でもアマゾンでも販売している。日本でこれを添加した場合、「酸化防止剤」と表記する義務がある様子。そして調べてみると、これも「添加剤」として広く使われているのがわかった。

さて、上の動画では「亜硝酸ナトリウム」と「エリソルビン酸ナトリウム」の両方を使っているけれど、なんとなく「両方使う必要があるかどうか」が気になっています。でも両方使うレシピはかなり多いのに気が付きました。特に「ハイアマ、肉屋」ね。

今、作ろうと思っているハムも冷蔵庫で長期保存するつもりはないから、そしてやっぱり「無添加が良い」という強い気持ちも残っているし、もしかしたら「両方使う必要もない」とは思うものの、「興味には勝てない」自分がいます。(笑)

とりあえず実験が必要ですが、「両方使わない」「両方使う」「一種類だけ使う X 2」の4種類作るのも面倒でどうしようか思案中。

今回作ろうと思うハムは、上の動画で使っていたのと同じような「円筒形のステンレス器具(マレーシアで購入)」で、中に具材を入れてバネの力を使い圧縮し、それに熱を加えて作ります。

出来上がりはこんなハムになります。

マレーシアではどうもハムもソーセージも美味しいと思うものを見つけられないので、自分で作ったほうが好きな素材、部位で好きな味にできるので良いと思っています。イベリコ豚も手に入るのでいつか是非作ってみたい。

またどうしてわざわざ自作するのかですが、市販の一般的なハムは「本体の50~100%程度の水分」を無理やり含ませているのね(ベーコンも同じ)。そもそも「肉の塊より手のかかっているハムの方が安い」のは【増量しているから】【安い部位を多く使うから】【他の肉も混ぜている】と言っても間違いがない(加工肉の内情を知るとゾッとする)。だから良いハムってとんでもなく高い。

自宅で作るなら、好きな肉、好きな部位、好きな味付けができるわけで、そして水分を入れて増量なんかしないから【美味しくて当たり前】だと思う。

また「売っているのと同じようなハム、ソーセージを作っても意味がない」わけで、やっぱり自作って面白いんですね。

こんなサルシッチャ(イタリアで言う腸詰め)も良いと思う。ジューシーなのが欲しい場合は「豚腸」を使う必要があるけれど、ラップで作っても美味しいと思う。

また最近、自作パンチェッタも作っていないので、それもイベリコ豚で作ってみたい。我が家はあまり(燻製された)ベーコンが好きではない家で、燻製していないパンチェッタ、グアンチャーレ(「Bottega(ボッテガ)」から買ってます)の方が良い。あるいは「燻製していないベーコン」(ワンモントキアラのビレッジグローサーで売っている)。

こんな動画を見ながら、いろいろ妄想しています。(笑)

 

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