しかしやっぱり石破総裁ってうまくないと思いますわ。
歯医者に行っていたヨメさんが帰ってきた時、「石破総裁に決まったよ」と言ったらマジで驚いて「ウソ~~~。日本、終わりじゃん」と言ったことが面白い。
ヨメさんって「政治を、日本を語る」なんてことは全くない人で、「ふ~~~ん、あっそ」というかと思っていたんですよ。当然、夫婦間でその手の話は一切しない我が家なのに、いつから「高市ファン」になっていたのか私も知らない。
でもヨメさんが「愛国女子」なのは昔から変わっていない。我が家は皆が「右寄り」。(笑)
しかしどうして決選投票で石破氏票が伸びたのか、私には全くわからないのだけれど、そのうちいろいろと解説が出るんでしょう。
どちらにしても「自民党員も自民党議員」も石破氏を選んだのは間違いがなくて、その事実だけを私は重視しようと思う。
石破氏の「アジア版NATO構想」はアメリカも注目しているようだけれど、石破氏がアメリカに行った時に「どういう手順を踏むのか」を聞かれるだろうし、その時になんて答えるんだろうか。
まずアジア版NATOを作るにしても、どの国と連携するんだろうか。
ま、韓国はそれを無視するにしても、フィリピンとか?オーストラリア?あとアジアの国でどこがあるのか想像さえ出来ないけれど、フィリピンが今、南シナ海で中国にチクチク虐められている最中で、もし「戦闘」が起きたら、当然、日本はそれに参戦することになる。
さて、日本の憲法でそれが出来るのか?この根本的な大問題を無視して理想論を言う石破氏は、私は「バカ」と言っても良いと思う。
強い抑止力も強い軍隊も持たない日本が、アジア版NATOを牽引できるのか?
結局は今のNATOと同じ様に、強いアメリカ様が入ってくれないとどうにもならないんじゃないか?
中国を恐れる諸国が賛同したとして、そういう本当に危ない国々をアジア版NATOで受け入れることなんか出来るのか?それともチベットでさえも入れるつもり?
でもそういう国々を排除したら、「何の為のアジア版NATO」と批判が集中するだろうし、結局は「アメリカが同盟を結んでいる国限定」となるしかないんじゃない?
となればアジア版NATOは「アメリカの同盟グループに日本が入れてもらう」という意味になる。
もしインドが賛同したとしてもインドは北部で中国と小競り合いをしていて、それに日本も介入するなんてことができるのか。
またフィリピンやオーストラリアに何かあったら、インドが出てきて一緒に戦うのか?
アメリカ、オーストラリア、イギリスのAUKUSに入れてもらうとしても、有事の時に日本はイギリスまで行って戦えるのか?
石破氏の構想にアメリカが興味を示したらしいし、中国はさっそく怒っているけれど、それは当然、彼らの立場上、そうなるのは当たり前だけれど、内心は「馬鹿だね~~~~」と笑っていると思う。
先ほど、コアな保守として一目置いている知識人が「石破氏は安全保障のプロだから良いかもしれない」と言っていたのに驚いた。石破氏はふっと頭に浮かんだ「理想論」を言っているだけで、彼が防衛大臣をやっていた頃を知っている複数の自衛隊OBが「彼は軍事オタクなだけ」と言っているのを知らないのかと思った。そしてそういう人だというのは我々国民にも見えていたはず。
確かにアジア版NATOが出来たら「抑止力」としては良いと思うけれど、現実的には不可能なのはどんなアホでもわかると思うんですけどね~。そもそも「憲法改正」をどうするんですかね。
またアジア版NATOが出来れば、それに中国は対抗するべき「枠組み」を必ずつくるはずで、それじゃまさに「火に油を注ぐ」ことになりかねない。アジア版、冷戦時代が本格化する。
まず石破氏はこのことを国会で追求されるのは必然で、どんな風に答弁するのか興味がある。
私が想像するのは「そういう選択肢もあると思うので、それを皆で議論せねばならない」と答えるんじゃなかろうか。「総理はどうしたいのか?」に対しては「皆の議論を聞いて、慎重に判断せねばならない」な~~んて言いそう。
また彼は増税容認派と言って良いと思っていて、こんな事も言っていたじゃないですか。
株式売却益などの金融所得への課税強化について【実行したい】と。
日本のあれもこれも含めた国民負担って50%を超えていると言われる今、投資奨励策ぐらいはないと困るのに、「金持ちがより金持ちになる」ところに注目しているんですかね。
そういう意味ではアメリカの大統領になるかもしれないハリス女史も似ていて、「法人税増税」「キャピタルゲイン課税を45%近くまで増やす」。挙句の果ては「富裕層の【含み益】にも課税する」と言っている。
これって「貧困層の味方だ」というアピールが出来るのは間違いないものの、石破氏もハリス女史も似ていて「経済オンチ」に私には見える。そしてもしそれを実行したら自国の経済は大打撃を受けるんじゃないですかね。困るのは金持ちだけじゃなくて、貧困層も同じで、そもそも経済が停滞したら失業率も増えるのは必然で、「今、増税をいう人達は根本的なところで間違えている」と私は思うし、日本はそれプラス「財政健全化」をいう勢力があまりにも強いのに、そちら側に賛同するようなことばかり言う石破氏が日本のリーダーとなったら「大惨事」というしかないと思う。
日本の財務省は今頃、祝杯をあげているんじゃなかろうか。
拉致問題も「北朝鮮に連絡事務所を作る」と?
本当にそんな事ができる、そうしたら良くなると思っているんだろうか。「そういうのを作って解決に向かえば良いなぁ」という【夢】を見るのは勝手だけど・・。
ま、彼が「現実主義者ではない」のは明らかだと思う。「政治家は夢を語るだけ」で良いと思っているようにも見える。問題はそれを実行し、成果をあげられる堅実な計画と実行力があるのかどうか。「議論せねばならない」というところで彼はいつも止まるけれど、それ以上のことができるのかどうか。
ま、自民党員、自民党議員がなぜ石破氏を選んだのか、私には本当に理由がわからないのだけれど、国会もそうだし、ネットの中でもこれから大荒れに荒れるんじゃないですかね。
ただ私の印象としては「多くの議員が考えたのは自分の保身」「大きな変化を嫌った」のだろうということ。
「自民党から心が離れた」と言われる【コアの保守層】は、その動きが加速するんじゃないかと思う。
ある保守系ジャーナリストが「腐った木でもそこにちゃんとしたリーダーが関われば再生する」と言っていたのが「腐った木はそのままでいたいと意思表示をした」と言っていた。
私の目にもそういう風に自民党が映るわけで、でも高市氏を始め「本当に国益を重視している自民党議員も少数派であるけれど存在する」のは間違いがなく、どうにか彼らの後押しをしたいと思う。当然、石破政権は早期に崩壊するような動きに乗らざるを得ない。彼は「今の自民党らしい」のだろうけれど、「保守本流とはあまりにも違う」し、彼の主張は「立憲民主党に近い」のだから。
自民党はこれから「本物の茨の道」を歩くようになると思う。
またそれこそが今の自民党には必要なのかもしれない。
しかし高市氏も1年前にはここまでやれるとは思っていなかった支援者も多いはずで、そういう意味では「良くここまで来れた」ということも出来る。そしてそれは「派閥解消」という出来事があったからであって、もしあの大事件がなかったとしたら、まるで違う候補が選ばれていただろうと思う。
だから今回の件を100かゼロかで考えては駄目で、実際に高市氏を推した党員も自民党議員も多かったのは間違いないので、今回の負けを「大敗」と見てはならないとも思う。
また今回は負けたけれど「保守の柱は高市というイメージ」は十分できたと思うし、保守は彼女を旗印に掲げれば次の選挙で保守層の票を取れると思うかもしれない。そういう動きが出れば良いけど・・。
でもジジーになった私にしてみると「私が望む日本になるのはまた遠のいた」わけで、残念無念なのは間違いがない。
「進次郎氏も高市氏もまだ若すぎた」ってことなのかもしれない。
ああ、最後の最後に「高市氏が議員に応援を要請するのに【ショートメールを使った】らしい」のね。そういうことを平気でする高市氏を嫌う議員が決して少なくないのは前から言われていたわけで、付き合いが悪いと言われるのも同じで、「人の心を掴むのが苦手」なのは間違いがないと思った。
そういう点、石破氏は上手いと言われる。
ま、そんなことが重視される政界では困ると思うけれど、「誰を信頼できるか」「誰に着いていけば良いのか」「誰が自分を助けてくれるのか」と、【自分の立場を重視する議員】にとっては自分のことは横に置いといて、「日本のため」を優先して考えるのは不可能なんだろうとも思う。
これは親中派も同じで、既得権益を持っている議員、あるいはそういう勢力をバックに持つ議員はどういうリーダーを選ぶかは簡単に想像できる。
また総裁選中に、「高市氏を推したいけれど、それが出来ない」という議員たちの噂を何度か聞いた。
それは「本来は高市氏推し」なのに他の候補者を推すしかない小野田紀美議員も同じで、加藤勝信候補者を推したのも理解できる。
国会議員も自分の力だけで当選したわけじゃなくて、選挙区の多くの市議会議員や有力者が動いたから国会議員に当選したわけで、そういう【縁】を否定したらそもそも国会議員にはなれないのだから。
もし全ての議員が青山繁晴議員の様に、後援会もない、バックに大企業も団体も着いていない、寄付金も一切受けとらない「自由に自らの考えを主張できる議員」だったら全く違う結果が出るのだろうと思う。
そういう意味で、私は小選挙区制にも問題があると思っていて、どれほど素晴らしい議員がいても、選挙区が違えば応援すら出来ない。
日本を「皆の意志で動かす」のではなくて、どうにか「自分の勢力で効率よく動かす」のを歴代の議員、重鎮たちは頭を使ってきた結果が、今の「日本の惨状」かもしれないと思ったり。
今回は「パーティ券の裏金問題」が大きく取り沙汰されて自民党は大きく揺さぶられて、離党までせねばならない有力議員まで出てきて、それは自業自得といえばそれまでだけれど、私はそんなのは「氷山の一角」でしかないと思っていて、もっと大きな問題が山積みだと思う。
でもそれさえもコントールしたり利用したり、そういうスキルがなければトップにはなれないのは実業の世界も同じかもね。
民主主義なんて「絵に描いた餅」でしかないと思う。
ふ~~~~~
しかし今日ほど落胆したのは久しぶりですわ。
でも諦めるわけにはいかない。