【グレートリセット】【米国経済 終焉のお知らせ】という動画があります。
この動画の主はこのブログでいつも紹介する「レバナス一本リーマン」さんという方の動画。
彼の主張は「そんな気がする」とかそういういい加減なものではなくて、アメリカが正式に発表している「様々な経済指標の変化」から読み取れることを動画にしている。
当然、指標の見方もいろいろあるわけで、彼が間違いなく正しいとはいえない。
また「経済は生き物」ですから、どんなに悪くてもそれが好転することもあれば、皆が「好景気だと息巻いている」状態でもそれがどん底に落とされるようなことも起きる。
でも【今はどういう状況か】【それが続いたらどうなるか】という判断は可能だと思っていて、でも「それが将来どう変わっていくのか」はわからない。政権も変われば方針も変わるし、危ない状況を維持しそのまま進もうと考える政権があるとも思えない。
でもどう変わるかは誰にもわからない。次期大統領になったトランプがどこまでできるか、どう変わるかもわからない。
まさかのことも起きるかもしれない。それは良い意味でも悪い意味でも、何が起きるのかはわからない。
でも「予想」ではなくて、「それが起きるかもしれない」という【想定をする】ことは誰にでも可能で、それは大地震が来たらどうするかと言うのと同じで「想定をして、準備をしていればOK」なことはあるわけで、そういう考え方で私は彼の動画を見ています。
この動画は「終焉の時が来る」ことに関して細かく説明はしていませんが、彼のユーチューブの他の動画を見ていると全体が見えてくるはず。
ただ最近、彼は「副収入を得るべきだ」という点を誇張するようになって、その案内も動画に乗せるようになりましたが、そこのところは飛ばすなり無視してください。
問題は「実際にその時が来たらどうするか」ですが、それは皆さんの置かれた環境によってまるで違いますし、正解はないと思います。
ただ「価格が変化するもの」に関しては、例えばそれが株式であったり不動産であったり、あるいは金などの貴金属であったりするわけですが、【買うべきもの】と【売るべきもの】が出てくるわけで、世界の大きな変化がある時に「自分はこのままで行く」という考え方は「大地震が起きても戦争が起きても、何もしない」ことを意味する。
ま、それはそれで一つの生き方だと思いますが、70も過ぎた私としては、自分の経験上、「臨機応変に環境の変化に対応しないと生きていけない」のは常識以上の【この世の決まり】だと思っています。
ではどうするか。
私が気になるのはやっぱり「株価」で、それは最近「新NISA」もあってかなり多くの人たちが株式市場に参入しているから。遊び金を投入しているのならどうなっても構わないと思いますが、多くの人達が「老後のことを考えて真面目に投資をしている」ことから「金額も多い」し、「見込み違いのことが起きたらとんでもないことになる」のが明らかだから。
だから今回紹介したような動画も、決して無視すること無く真剣に耳を傾けるべきだと思うし、世界で発表される主だった指標の変化には注意をして、その背景にあるものを想像する必要があると思っています。
でも今は株式市場に危険信号が見えるわけでもなく、多くの投資家は大フィーバー中で「利益が乗ってくるとそれが続くと考える」のね。あえていうと「それ以外のことはあって欲しくないから、あえて聞かないようになる。無視するようになる」のが普通。
皆さんは日本の1989年に何が起きたか。そしてその後どうなったのかはご存知だと思います。
私は知っているどころかその渦中に生きていたわけで、あの1980年代と今と非常に似ているので気になるのです。
このチャートは1980年から2024年までの「月足」ですが、私はこのチャートに出ている期間、株式市場とは縁を持ち続け、この中で泣いたり笑ったりを多く経験してきました。
1989年の年末に日経平均は高値をつけ、それから下降を開始して、元の値に戻るまで34年という長い月日が掛かった。この年月は債券投資等で7%の複利で回していたら9.97倍になっている年数。ま、毎年複利で7%で回す(10年で約2倍になる)のは簡単ではありませんが、私はそれを目標にやってきましたし、当然、リスクを取る債券投資となりますが決して不可能な目標じゃないのね。
そして思い出すのはやっぱり1989年の12月の大天井をつけた頃のこと。
私自身、1980年代は株式投資を「普通」にやっておりました。長期投資であって短期で売買することはありませんでした。
世の中は大フィーバー中で、特にすごかったのは不動産の値上がりで、皆さん「10億円の家」というと豪邸というイメージを持つでしょうが、この当時はそこそこの地域で100坪の土地があったら、それだけで10億円で、いわゆる豪邸は「数十億円」はする時代。2,3億円の一軒家は「普通」だったし、私がたまたま「貯金のつもり」で買ったたった19平米で980万円のワンルームマンションが5500万円という値がついた時代。
私の友人知人で商売をしている人たちも「湧いてくるほどお金を儲けた時代」で、今でも思い出すのは私の友人で山梨の地方都市に住んで、小さな商売をして四苦八苦していたのが「最近は月に500万稼ぐのは簡単」なんて言っているのに驚いたもんです。
どこもかしこもお金が溢れていて、銀行が「お金を借りてくれませんか」と個人宅を歩き回っていた時代。
当然、株式投資も「いつも買い物かごを下げて買い物に行く主婦」や「安い給料をもらっている女子社員」も【株の話をする】時代。
私は「普通の奥様方やOLが株の話をしだしたら、そろそろ天井」というのはその通りだろうと思っていましたし、いくらなんでもこの上げ方は異常だと思い、日経平均が3万円ぐらいの頃にすべての株式を手放しました。
この手の話ですが、あの暗殺されたジョン・F・ケネディのお父さんが大金持ちだったわけですが、彼がいつも行く「靴磨きの少年」が「株のことならなんでもきいてくれ。これから上がるのはXXXXXだ」みたいな話をしているのを聞いて「全ての株を売った」というのは有名な話。
ところが私が売った日経平均が3万円のころは「早すぎた」のね。その後の値上がりのスピードはもっと凄いことになった。
あじゃ~~~、失敗したかとウジウジしつつ値上がりが続いて世の中は大フィーバーしているのを見ていた頃に「天井を付けて反落」した。
でもその当時、多くの人が「大きな変化はないだろう」と信じたのね。だから下がれば「買い増し」、また下がれば「買い増し」をした人は多い。私はと言えば、「オーストラリアに渡る」ことを決めて準備中で、「資産を売却して現金化」をしている最中でしたから、株を買うことはありませんでした。(でもその後、また再開)
ところが1990年代に入ってからは「株を買うと下がる」ことの連続だったのね。
だから買増した人は徹底的に打ち砕かれたわけです。そもそも「この辺が底値だろう」と思って買ったのに、上がることもあったけれど、「それ以上に下がる」ことが連続し、な、な、なんともう一息で4万円という高値をつけた日経平均は5分の1まで下がってしまった。
その当時は私はすでにオーストラリアに渡っていて、株式投資も再開していましたが、その後すぐに「先物のデイトレード」に目覚めて株式投資をやめましたが、もしも日本にいる頃からの株式投資を続けていたら、また高値で売れたワンルームマンションも持ち続けていたら、「全く違う人生を送ることになった」のは間違いがないのね。
だから私は「運が良かった」と思っていて、株を売ったのも、マンションを売ったのも、そしてゴールドコーストに渡ってから株式投資も再開したものの「泣かず飛ばず」で、先物のデイトレードに転向したのは「偶然」だとしか言いようがないのです。そんな風に相場の世界が動くなんて予想もしなければ、想定もしたことがなかったのですから。
そんなことを「今の世の中」を見ていると思い出すんですよ。このまま良いはずはないと。
ただ、かつての私は「チャート分析」を全く知らなかった。そもそもまともなパソコンもない時代で、株価チャートといえば週に一度売られている「週刊株価チャート」みたいな週刊誌を見るしか無かったのね。それよりもっと古い時代、私の父は相場師でしたが、チャートは自分で短波放送を聞くか、日経新聞、株式新聞を見て、毎日毎日大きな方眼紙に自分でチャートを描くしかなかった時代。
でもあのバブルの時代にパソコンがあって、チャートもあって、チャート分析ができたら随分違う事になっていただろうと思うんです。
もしもあの当時、こんな単純なチャートだけでも私が見ていたら、そしてほんのちょっとの分析スキルが有れば、30000円当時の「上げトレンドど真ん中」で逃げることもなかったし、その後の大きな下げトレンドの中で四苦八苦することもなかっただろうと思うのです。でも私は「空売り(信用取引)」はしていませんでしたし、利益を出すのは難しかったろうと思う。
私がかなりの額を株式に注ぎ込んで毎日ドキドキしていたのは下のチャートの頃で、当時はどんな銘柄を持っていたのかも忘れましたが、こういう日経平均の全体チャートを見ることもなければ、個別のチャートも見ずに、「噂と自分勝手な予想」で売買して、「上がれ~、上がれ~」と祈る毎日。
また空売りをしませんでしたから、日経平均は下がっている中で「上がる株」を見つけたつもりになって毎日、祈っていたわけです。(笑)
いや、すでにノートパソコンを手に入れて(当時は非常に高価だった)、毎日の株価は東証一部と二部の全株式のデータを日本からダウンロードして、株価を「日足で見る」ことを始めていましたが、「株価分析をしている真似」みたいなもので、そして「使うべきインジケータもその見方もわからない」時代で、古い酒田五法とか一目均衡表そんなのを勉強して日足とにらめっこしていましたっけ。でも今思うと「見るべきところを見ていなかった」のがわかるし、思い出しては苦笑いをするしか無い時代です。
ですから、今の時代はチャート分析も簡単で、ノウハウも巷に溢れていますし、今の人達は本当に幸せだと思います。
かつては「自分の勘を頼りに売買していた」のが、今ではちゃんと「理由のある売買」ができるんですから。
つまり、値が上昇しているなら、どこの誰が「終焉のときは近い」と言おうと、【今現在の値動きだけは真実】ですから、上昇トレンドに乗っているのに慌てて売り逃げることもないし、逆に「まだまだ上がる。保持すべき」とどこのお偉いさんが言おうと、【下がりだしたら売る】事ができる。
それはS&P500だろうがNasdaqだろうが、金(ゴールド)だろうが、どんな種類のETFだろうが同じ。
S&P500は「買えば利益が出る」と信じている人たちが多いようですが、過去には何度も暴落をしたし、覚えている人も多いと思う。リーマンショックの下落率は62%、ITバブル崩壊の下落率は64%。またITバブルの崩壊後元値に戻るのに17年の年月が必要だった。
チャートを見れば「その時に買えばよかった」と誰しもが思いますが、下がり続ける中で「どこで下げ止まるか」はわからないわけで、また「いつ元に戻るかわからない」なかで17年待たされることもあったということ。この年月を簡単に考えるべきではなくて、「小さな子供は成人する」し、「働き盛りの自分は定年退職する歳になる」わけですから。
またインフレ対策にしろ金(ゴールド)は安全だと考えて買うのも良いけれど、「値が下がって、もとに戻るのに8年掛かった」こともあるわけで、やっぱり下げだしたら売る。そして「また上げだしたら買えば良い」だけのこと。
「価格が下る。低迷する時」は必ず来るわけで、その時に「お金が必要になったらどうするか」を考えておくことは重要だと思う。「遊び金」「無くても困らないお金」ならどう動こうと関係ありませんが、それは投資じゃなくてギャンブルだと思う。
もし「金(ゴールド)の現物」が好きなら、それはそれで保持したままで、下がるのが見えたら「CFDで金を売る」のもよいはず。それを世の中では「ヘッジ」という。私も「金のファンド」は2008年頃から持っていて(HSBCシンガポールで勧められて買ったのは1300ドル前後)、途中、1800ドルを付けた頃、HSBCから「売ったほうがよろしいかと」と連絡をもらいましたが、持ち続け、下げが始まってからはCFDでヘッジの練習もしていたのはブログに書いた通り。
でも正直なところ、1300ドルで買って、今は2600ドルを超えて2倍にはなっていますが、2008年から2024年の今まで16年間で2倍というのは、損は出ていないから良いようなもの、「資金効率」としては決して良いとは思っていません。「保持し続ける」というのは「損失を出す可能性もある」わけですから。それなら「破綻しない限り損失は出ないと言って良い債券」の方がよっぽど良いとも言える。と言いつつ「年利回り10%以上の危ない債券(クレディ・スイスのAT1債)」に手を出して、人生最大の損失をだしたこともある(2023年)わけで、本当に投資は難しい。でも超安全運転だと妙味のある投資は不可能。
今の投資家、トレーダーは恵まれていると思います。
情報は早く手に入るし、チャート分析も簡単にできるし、株や先物のトレードも「手数料はウソみたいに安い」し、CFDみたいな市場もできて、買うのも売る(空売りの意味)のも本当に簡単になった。ましてや「投資金額が小さくてもOK」で、やる気がある人には平等にチャンスが有る時代になったと思っています。
でもこの世界って、ほとんど勉強も練習もしないで参入する人がとんでもなく多いのね。
パチンコやギャンブルと同じに考えて、「誰がやってもチャンスは同じにある」と考えるのでしょう。
それは確かにその通りで、「値動きは、上がるか下がるか、ヨコヨコに動く」しかないわけで、「勝率は50%だ」なんて思う人も多いのかもしれない。
でも80%の人たちは負けると言われる。
これって「新規参入者」の中で負ける確率を言うと、90%を超えているかもしれませんね。
私にしてみればそれは当たり前で、ほとんど勉強もせずに訓練もしないで「勝負だ~~」なんて相場の世界に参入したら「カモになる」しかないじゃないですか。当然、そういう人たちはなぜ自分は勝てないのかもわかっていないはず。「自分の深層心理は負ける方にしか動かない」のも知らないはず。
でも、そのへんで気づきがあれば勝てるようになるはず。
だから私はこのブログで、縁のある人たちにはそうあって欲しいので書き続けてきたわけです。
でもやっぱりこういう文字でいくら書いても駄目なものは駄目みたいなことも何年も前から気がついています。
私にやる気を示した方は結構多いのだけれど、皆さん、今頃どうしているのやら・・・。
最近は連絡さえも途切れています。
でもま、それもまた仕方がないことで、というか、私が余計なことを書いて「みなさんが損失をだしている」かもしれず、ま、今はあまり細かいことを書いても時間の無駄だと思うようになり、書くとしたら「大事なところだけ」を書くようにしています。
閉ざされている扉を開けるのは、貴方自身。
頑張ってください。チャレンジしてみてください。