アメリカ政府のお財布状態を見ると「アメリカは危ないなんてもんじゃない」と思うわけで、あまりにも政府の「負債」が大きすぎるし、それは今後も増え続けるであろうことが見えている。
金利負担だけで「アメリカの莫大な防衛費と同じ、日本の国家予算よりも大きい」って異常だし、それが今後は【もっと増える】【負債削減の道筋は見えていない】ことから、「ドルを印刷し続ける」しかないし、それは【今までのインフレの理由】でもあるし、今後は「インフレに拍車が掛かる」ことを意味する。
ドルを刷ってばら撒いて、それで「アメリカ経済を支えてきた構図」があって、「株価が上がったのはそれの副作用でしかない」と私は考えています。だから「株価ばかり見ていると大事なことが見えなくなる」はず。
また「ばら撒いた巨額のお金」は「国民の手に渡るけれど、それは借金という形に変わる」わけで、決して収入ではない。それで経済は育ったけれど、さて、国民はその借金を返せる状態かどうか。これがあらゆる産業で「表面化しつつある」ところに注目する必要があると思います。
だからトランプは「ドル安」をいうし、「金利を下げろ」という。
それでどうにかなるなら良いけれど、前にも書いた「過去に大国が落ちぶれて覇権が移った理由と道筋」と同じ道を進んでいるのは間違いがない。
まず、アメリカの覇権がどうなるかの前に、「かなりのインフレになるであろう」ことは過去の事例、今のアメリカの状態から簡単に想像できるわけで、まず私達は「今以上に大きなインフレが起きたらどうするか」を考えないとならない。それはアメリカ経済の崩壊を意味するし、ドルも株も危ないと思う。
これがアメリカの問題だけなら「アメリカへの投資は控える」ことも考えられるけれど、では米ドルは売って「どの通貨を買えばよいのか」が私にはわからない。
日本円とも思うけれど、私は「日本も同じ状況」だと思っていて、「日本円も円安」になると考えています。つまり、米ドルも安い、円も安いという、「一緒に安くなる中でどちらが良いのか」を考えるのは馬鹿げていると思うのだけれど、では「スイスフラン?」とかそんなことしか思い浮かばない。
私は「世界がインフレ状態」ということは【通貨そのものが減価した】と考えるわけで、それは各国、お金を刷り続けたツケが来ているからで、世界共通だとしたら逃げようがない。
ドルの価値が大幅に落ちるということは、まさにインフレで、「金(ゴールド)は今まで以上に注目される」とは思うものの、金(ゴールド)はかなりの高値ですでに推移してきたし、これから積極的に買うのにかなりの勇気が必要だし、金(ゴールド)とて他の投資対象と同じで、「暴落だって起きる」。そして「金(ゴールド)を持っていても利益は生まれない」という大きな問題点がある。
だから金(ゴールド)を買うのは【投資ではない】し【保険と同じ】になってしまうから、大きな資金を回すことも出来ない。
株式も良いとは思うけれど、それは今までがそうであったように「インフレの初期、中盤」では良いと思うけれど、「通貨の崩壊が起きる」レベルになってくれば「経済にも大きな影響が出るはず」で、それはもうすでに出ているし、【通貨の目減り分、株価が上がる】とも思えない。つまり、通貨が減価しているのに「株価も下がるというダブルパンチ」状態になると考えるほうが理にかなっている。
「アメリカ株~~。インデックス~~~♫」なんて調子をこいていた人たちは真っ青になると思う。
不動産も同じで、高値で推移していて、「ローン破綻が増えるだろう」ことは言われているし、ここで経済の落ち込みがあれば「不動産価格がまず最初に下がりだす」とも言えるわけで、今更不動産投資?と思うし、私には四面楚歌状態。
またアメリカはリーマンショックの「サブプライム問題」であんなことになったから、不動産のサブプライムローンは対策されて今は目立っていないようだけれど、そのかわり、自動車やクレジットカードのサブプライムローンが巨大で、リーマンショック時のサブプライムローンの残高より今のほうが多いという。あの当時は不動産が担保だったけれど、今は自動車や生活維持にローンが使われているから、ローン破綻しても【担保に問題がある】はず。貸した金を取り返すすべがあるんだろうか。
またAI開発熱が凄いけれど、投下資金の回収は難しい。また投資資金を関係会社で回して、いかにも凄い投資が行われているような「循環取引」が指摘されていて、化けの皮が剥がれつつある。なおかつAIの広がりで「人員整理がすでに始まった」し、労働環境は悪くなれば「ローン破綻も増える」し、【需要が落ち込む】のも言われている。当然、あの手この手を使っても株価を維持するのは簡単ではないでしょう。なんせ7社の動きだけで値上がりしていると言っても良いのだから。
だから経済が破綻して【値が下がった時を見計らって何かを買う】にしても「キャッシュは必要」だし、それはまだ【キャッシュ化がうまく出来るうちにやる】べきで、様々なものが下がってきてからキャッシュ化を考えたのでは遅すぎる。
だから投資の神様と言われるウォーレンバフェットも現金比率を大きくしたのでしょう。準備万端ってか?
でもキャッシュは利益を産まないわけで、彼は超短期国債、MMFで運用しているという。それでも今は年利3.5%前後で推移しているので、まぁ、良いんでしょう。
今の時点で何を予想しても私に何がわかるわけもないですが、「キャッシュ比率を上げておく」あるいは「いつでもキャッシュ化が簡単な債券」があればよいのかと思ったり。でも債券も売られると困るし、インフレが大きくなれば「金利上昇」となるのは必然で、それは債券が売られることを意味する。
それは「債権の利回りが高くなる」わけだけれど、それは「新規で買う」なら良いけれど、すでに持っている債券の利回りは変わらないわけで、現金化すれば大きく損失が出るし、持ち続けていても発行元が破綻しなければ「償還まで持てば額面は変わらず」となって、インフレの直撃を受けるのは同じ。
ただこれから償還になる債券に関しては「その後、他の債権を買い急がない方が良いかな」とは思っています。そしてMMFで保持して様子をみるか。インフレが再燃し、金利が上がれば、MMFの利回りも上がるし、下手に「このくらいの利回りなら良いだろう」なんて債権を買うと酷い目に会う。でも「既発債で残存期間が短いもの」なら良いかもね。
債券投資では「金利が下降気味」のときには「残存期間が長い債権を買い」「金利が上昇気味」の時には「残存期間が短い債券を買う」のが鉄則。
でもそれを始めるのは「今」じゃなくて、とりあえずアメリカが金利を下げた後に何が起きるか、それからどうなるかを見てから考えても遅くはないと思う。
アメリカの金利が異常に高い状態は過去にも私は経験していて、あれはいつだったか「アメリカの30年国債の利回りが16%にもなった」ことがあった。普通、国債が7~8%でも随分利回りが高いと思うのに、もしそこで買ったら「もっと債券は安くなる」ことを意味する。
あの時、アメリカの30年債を買おうと思ったけれど、当時、一般は買えなかったのね。当時の付き合いが深かった三和銀行に相談しても買えなくて、「そんなのおかしいだろう」とごねたら三和銀行の関連会社から「売ります」という返事。ところが100万円相当だけだというんですよ。「ふざけるな」と私は怒って買わなかったのだけれど、買えばよかった。(笑)
ドル換算で年率16%の30年債って、ゼロクーポンで毎年の受取は無くて30年後に一括受取となるのだけど、「複利」なわけで、買値が100だとすると30年後には8584になるんですよ。計算してみてください。85倍。でも当時は1ドル確か250円ぐらいだったかな。そして100円以下にもなったから円で考えると85倍じゃなくて、でも最低でも30倍ぐらいにはなるわけだから、100万円が30年で3000万。うそみたいですよね。買えばよかった。(笑)
でも利回りがどこまで行くかなんてことは誰にもわからない。ということはいつ買うべきかもわからない。だからMMFの超短期金利で持ち続けるのが一番良いような気がする。金利が上がればMMFの金利も上がるはずで・・。また上にも書いたように「残存期間が短い債券を買う」ようにするか。
インフレの時代には「キャッシュを持たない方が良い」のは明らかだけれど、全ての投資対象がすでに高値で推移していて、それは経済の悪化とともに下落するであろうことは見えているのにそれらを買うのも難しい。
だからインフレなのに「将来買い出動するためにキャッシュを持たなけばならない」という状況になるわけで、ウォーレン・バフェットみたいに「買い出動するまでキャッシュを持ち続ける(MMFで運用)べき」なんですかね。
しかし「米ドルの崩壊」もどこまで下がるのかは全く見えないし、「円は下がらない」とするなら「円を持つ」のが良いのだろうけれど、【そもそもインフレで通貨そのものの負けが確定】しているとしたらどうするべきか。
本当にインフレって怖いと思う。
何年、何十年も掛けて築いたものの価値が崩れていくのだから。
また出直せば良い?
それを72歳を過ぎたジジーに言われても・・・・。
「通貨の価値の下落」って本当に困る。それって「額面では変化がない」から余計ややこしい。ただただコカ・コーラ一本が5ドル、10ドル、20ドルと上がっていくだけ。
でもま、マレーシアに住んでいるのはラッキーで、マレーシアで生活費を落とすのはそこそこどうにか出来て、「安いものに溢れている国」だと思う。だからマレーシアがインフレの波に飲まれても、まずは「生活をローカルと合わせる」だけで大きく生活費は削減できる。スーパーもBIGやビレッジグローサー、正直屋なんて行ったらアウトで、「ローカルのスーパーに行くだけ」で随分大きな節約になる。NSK専門なんてのもありでしょう。
ただし問題は、我が家はそもそも生活費が占める割合が低くなってきていて、そうなるように頑張ってきたわけだけど、それは「生活費を落としても大きなプラスにはならない」ことを意味する。
だからやっぱり「財産保全」を積極的に考えるしか無いのだけど・・・。
I have no idea at all.
今はまだ「終わりの始まり」でしかなくて、これから何がどれほどの時間を掛けてどうなるかはわからないにしても、「今までの繁栄は続かない」のは間違いないと思う。ただすぐにどうなるわけじゃなくて、やっぱり【タイミングを見るスキル】が重要になる。それは世界情勢を見るということじゃなくて【チャート分析をちゃんとやっていれば変化は見える】はず。
それまでは「今はもう危険水域」だとしても【上昇トレンドが見えているものを売る必要はない】わけで、「危ない、逃げろ!」という警鐘を真に受けてアタフタすることもない。でも「下げ始めた」と見えたら「ぐずぐずしてはならない」と思う。この世界は「椅子取りゲームと同じ」なのだから。
「この世界は常に大中小の波がある」わけで、「私はサーファーになる」という決断が重要だと思う。そして「下げ相場でも利益を出すシステムが有る」のだから、利用できることは利用し、「大暴落は大チャンス」と思えるようになるのがベストだと思う。
でも資産のヘッジをするにしても「すべての資産をヘッジすることは不可能」で、まぁ、その辺は諦めも必要なんでしょうね~。
ま、できることを慌てずに着実にやっていくしか無いんでしょう。あとは「神様におまかせ」するとしましょうか。
ウォーレン・バフェットが2025年、株主に送った書簡に何が書かれていたのか。
世界中から注目を集める著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイが株式の大量売却を進…









