どうも調べたみたところマレーシアには日本人クラブは存在しないみたいですね。
ゴールドコーストにも日本人クラブというのは存在せず、日本人会があるのみです。
え?と思う方がいらっしゃるかもしれないので簡単に説明します。
日本人会 = 駐在組主体
日本人クラブ = 永住組主体
(日本商工会議所 = 駐在組)
こんな感じでしょうか。土地によって逆だったりすることがありますし、アメリカみたいに日系人だらけの所は県人会のような永住組の集まりがあるのはご存じだろうと思います。
二つに分かれることが必要かどうかというのもその土地によって違うと思いますが、私としてはこの二つは分離している方が良いと思っています。
駐在組と永住組の間には表面にはなかなか出てこないけれど軋轢があるケースも多いと思っています。普段は出てきませんが、日本語補習校の運営でぶつかることが多いというのが私の経験です。クアラルンプールには日本人学校があるので、完全に日本の教育をしているのでしょうから問題も何も起こらないと思いますが、日本語補習校しか無い場合、短い授業時間の中で何を教えるかということで意見が真っ二つに別れることがあります。
授業は日本語を忘れない程度の日本語教育でいいし、算数、数学に重点を置いて欲しい、しかしあまり詰め込みはして欲しくないという、どちらかというとノホホンとしている永住組の考え方に対して、駐在組は日本へ帰国した事を考えて、やるべき事は手抜きせずにきっちりやって欲しいという考え方があります。永住組も、手抜きはして欲しくはないですが、現地校でもそれなりに苦労している子供も多いわけで、補習校の授業に着いていけない、宿題ができない。そして結局辞めてしまうという子供も多く、なかなか調整が付かないことがあるようです。
ゴールドコーストは私の知る限りでは、そんな話は過去にちょっと出たことがある程度で和気藹々やっていましたが、それは永住組が圧倒的に多いという事があったからだけかもしれません。逆に駐在組が多いところは、最初から日本人会運営の補習校なんかには行かせないよ、なんていう永住組もいるのかもしれませんね。そういう場合は、ちゃんとそれなりに政府からお金は出ずに全て自費ですが、ニーズに応える塾があったりする。
まぁ、教育のことは良いのですが、ゴールドコーストの日本人会ではかつて退職者の方々が不満を漏らしていることは多かったです。永住組の平均年齢もそんなに高くないですし、会の運営はどうしても子供中心になりやすく、お年寄りは二の次という感じがなきにしもあらずでした。最近は私は日本人会の会合にも出なくなりましたので、どうなっているのかわかりませんが、会長や理事になる人がいないという昔からの慢性的な問題以外、悪い話は聞こえてきません。
私が気になるのはマレーシアです。日本人会の組織図を見て、あーーーあ、とため息が出ちゃいました。日本の企業社会そのままですものねぇ。日本企業のお偉いさんが上にいて、その下の理事も駐在組がほとんど。彼らは彼らで一生懸命やっているとは思いますが、駐在組では無い人間には異常に感じる日本らしい企業の論理、行動パターンを駐在組はなんとも思っていないことが多いんですよね。マレーシアはそんなことがないと良いんだけど。
マレーシアではわかりませんが、かつてゴールドコーストに駐在組がそれなりにいた頃は、彼らが永住組を見下しているのはあからさまでした。
お前ら、どこの馬の骨だかわからないやつらは黙ってろ
そう言われているような思いをしたことは何度もありました。こちらにしてみると、
お前ら、看板外してしゃべってみろ
って言いたいわけですが、彼らのそういう駐在組の論理は商工会議所の中でやってくれればいいわけで、日本人会は別だと思ったもんですわ。ゴールドコーストの商工会議所も今は知りませんが、昔はバカな会長がいまして、現地で起業した企業は入れてくれなかったんですよ。信じられます?日本との関係が無い現地企業は駄目だとさ。親会社が日本にあるならいいと。まぁ、日本商工会議所という名前ですから、日本に関係ない会社は駄目だと言われて納得しそうになってしまう自分もバカだと思いましたが、いつもはふんぞり返っている癖に、総領事を総領事閣下と呼んで最敬礼するような会長でした。
彼らはその理屈を日本人会の中にも持ってくるんですね。永住組は日本を捨てたやつだぐらいに思ってるのかと腹を立てたことが何度もありました。おもしろいのは、永住組の中でも退職者が結構いたんです。昔は退職者ビザでも永住権が取れた時代がありました。で、退職者の中には大手商社の部長経験者なんてのもいるわけですね。ところがゴールドコースト辺りに来ている駐在組は、正直言って主流から外れた連中が多かったわけです。シドニー支店とかその辺だと本社の部長クラスが来ますが、ゴールドコースト支店なんていうと支店長は日本で課長クラスか、下手すると係長が来ちゃいます。
ここで永住組の反撃が始まるんです。
お前みたいなガキが何を言うか!!日本じゃ精々課長クラスで仕事も出来ないからこんな所へ左遷されたんだろう。
そういうのを横から見てニヤニヤしているのが私だったわけですが、まぁ、駐在組はやっかいでしたわ。なぜかふんぞり返ってるんですよ。お前何様?みたいなのがいました。今はどうか知りませんが、日系のゴルフコースがあって、永住者は会員にしないなんてところもありましたっけ。
確かに彼らからすると永住組っていうのはやりづらかったのも確かでしょうね。私みたいに性格的に生意気なのもいますが、日本でバリバリ仕事をしてお山の大将だったような頑固オヤジも多かったし、そうかと思うと、ほんとにヤクザかなんだか裏仕事をしていたような人もいるわけです。かつて日本ではXXXXをしていましたとか、どこに勤めていましたなんてのもウソばっかりの人も少なくない。XXXX銀行の銀行員だったという詐欺師もいたし。私は性格的に調べ魔なんで、日本に問い合わせて過去を調べるなんてこともやっちゃいますから、随分ウソを見つけました。
間違いなく言えることは、永住組って孤立してるんですね。駐在組みたいにいつか帰っちゃうわけでもないし、後ろにいる企業が何をしてくれるわけでもないですから、切実な問題っていっぱいあるわけなんですよ。だから結構細かいことをぐちゃぐちゃ言いいます。でもそれが駐在組にはわからないんですね。いや、わかりたくないんでしょう。関係ないですから。
すぐに帰る人たち、後ろに企業が着いてる人にはわからないでしょう。
なんていうと、駐在組は余計逆撫でされたようになるわけですが、まぁ事実だからしょうがない。
それと、困るのが駐在組の奥さん達。旦那も旦那だけれど、奥さんはもっと酷いのがいた。旦那はやっぱり組織という中で生きてきているから、威張るところは威張っても引くところもちゃんと知ってるんですね。でも奥さんはそれを知らない。駐在組の中でも会社の上下関係、取引関係、それに役職が絡んで結構ややこしいわけですが、この上下関係が奥さん連中の中にもそのまま存在する。おもしろいですよね。婦人会の集まりでも席順があったりして。昔、アメリカでそんなのを見て、びっくりしたことがありましたわ。ゴールドコーストはそんなことはほとんど無かったけれど、駐在組が多い大都市は酷いかもしれない。
私の友人に板前がいるんですが、その奥さんは絶対に日本人会には入らないと言っていた時期がありました。彼女が婦人会の集まりに出たときのこと。食事をしながらみんなで結構飲んだらしいのですが、その時に偉そうな駐在組の奥さんが
板前ふぜいの女房がここで酒を飲んでる
と言ったらしいです。みんなの前で。信じられます?
私は前にも書きましたが、ゴールドコーストではかつて駐在組の友人が多かったのですが、友人の中にはここに書いたようなアホはいませんでした。駐在組も永住組も仲良くやっていましたっけ。というか、いわゆる駐在組を嫌いな駐在組というのも存在するわけで、その手の人が多かったのかもしれません。
まぁ、駐在組の悪口みたいになりましたが、彼らも大変なのはよくわかります。日本からお偉いさんが来ると奥さんも一緒に接待係りだし、飲ませて抱かせてなんてのが仕事だというのもいたし。そういえば、日本に帰る時に後任の人に、日本からXXXが来たら、XXXのコンドミニアムのペントハウスを予約して、女はXXXから呼んでショーを見せて、その後の夜のお相手はXXXXにお願いして、なんていう引き継ぎをしたと笑っていた友人もいました。(今はもう無い)中央青山監査法人の公認会計士でもそんなことやるんだぁ、って思いましたっけ。www
ま、そんなこんなで、駐在組と永住組というのはその土地に住んでいく上で問題点も違いますし、日本人会と日本人クラブが別組織でやるというのは、私は良いと思っています。
マレーシアに行ったら日本人会に入るつもりですが、どんな風だか楽しみです。
私がマレーシアに行っても、もう若くは無いし、永住ではなくて所詮MM2Hの腰掛けでしかありませんから、ゴールドコーストの退職の一時滞在組みたいに、意見が分かれても永住組、駐在組のどちらにに着くわけでもなく中途半端な立場で話を聞くだけかもしれないなぁ。
もし私が永住組で、駐在組が彼らの論理で何かを決めるようなことがあったら絶対に許しませんけどね。泣き寝入りなんかしてたまるか! ^^v
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ここに書いたことは誇張が多分にあります。いやいや、マレーシアはもっと酷いよ、なんて思ってる方もきっといらっしゃるかもしれませんが、永住組も、駐在組も、退職組も、そういう枠にはめられて見られたらとんでもないし、私もそういうのは嫌いなんです。
人間って、そういう枠や、後ろに背負ってる企業や、過去の仕事や、金を持ってるとか、そういうのはやっぱり関係ないですもんね。名刺無しでどんなお付き合いができるのか、そこが私の楽しみです。
マレーシアの皆さん、私がそちらにいったら喧嘩しましょうね~~。って違うか・・・ (爆)