またカメラの話。(笑)
発表があっただけでまだどんな性能なのかサンプルの写真もほとんどない状態。だからどうのこうの言うのは早すぎるのだけれど、とりあえずユーチューブに出ているオフィシャルの動画を見ただけで心が揺らいでおります。
これは静止画じゃなくて動画なわけですが、これも本当に美しい、素晴らしい。是非、全画面で見てください。そりゃプロが撮ると安いカメラでも綺麗に撮っちゃうのはわかっていますが、この動画は私が持っているカメラではどうひっくり返っても撮れないのがわかります。
特に感激した部分ですが、ここ。上の動画を720pで表示させてキャプチャーした画像ですから綺麗じゃないですが、言わんとすることはわかるはず。
これを3D効果と呼ぶ人が居ますがまさにその通りで、これほどの奥行き感を出すのって簡単ではなくて(私に取っては)、やっぱりボケの効果は絶大だと思うわけです。このボケは私が考えるにフルフレームセンサー、そして画角は35ミリ、レンズの明るさはf2.0前後じゃないと難しいと思うわけです。
単にボケ具合だけでしたら中望遠の明るいレンズでも出ますが、それだと圧縮効果が出てしまって、風景の広がりがなくなるんですね。
それとこれ。
人物に焦点が合っていますが、手に持っている布はもうボケていて、遠くの布はしっかりボケて奥行き感がある。
こういうなんてことのない写真ですが、それを撮ろうとするとかなり難しいと思うわけです。当然、フルフレームじゃなくてもAPS-Cでもかなり近いものは撮れるでしょう。24ミリ、35ミリ程度でf1.4なんてレンズもありますから。でもそういうレンズだけ考えてもどれだけの大きさ重さ、価格であるかってことなんですよ。当然カメラも大きい。
じゃぁ私がそこそこ気に入っているマイクロフォーサーズだったらどうかとなりますが、まず無理だと思います。明るいレンズがありますが、これだけの被写体との距離でボケを出すとなると多分オリンパスの45mmf1.8か、75mmf1.8じゃないと無理だろうと思います。でもその画角は35ミリ換算で80ミリ、150ミリになるので、圧縮効果が出てきちゃう。広がりはなくなる。
逆にこういう絵ならどうにかなるんですね。
当然明るいレンズが必要ですが、長めのレンズを使って被写体との距離をうまく取ればマイクロフォーサーズでもどうにかなる。
こういうポートレートもどうにかなるでしょう。
そのどうにかなるってのは、まさにどうにかすればどうにかなるって話で、それなりのカメラとレンズが必要で、大きさ重さもそれなり。
でもこのソニーのRX-1なら普通に撮れちゃうってこと。で、大きさ重さを考えるとまさにコンデジの大きさ重さなんですね。
手のひらに乗る大きさでしかない。
先に発売されてかなり売れている小型軽量の1インチコンデジ、RX-100と比べてもこれだけしか違わない。私が気に入っているフジのX10よりちょっと大きい程度でしょう。
カメラに一体何を求めているのか、また自分が使っているカメラの何が不満なのかって人によってまるで違うわけで、それによって選ぶカメラも変わってくるわけですが、私の場合は何度も書いているようにボケにこだわりがあります。ただこのボケも、たとえコンデジでもスマホのカメラ機能だろうと、単にボカすだけならいくらでもやりかたがあるんですね。とりあえず、一番明るいF値にする。つまり開放で、できるだけ被写体に近づく。そしてぼかしたい対象をその被写体から離す。こうすればボケないといわれているカメラ、レンズだってボケる。
でもそうしなかったらボケないてのじゃこまるわけです。普通に撮ってもボケてくれるのが上に例を出した写真で、これってフルフレーム、明るいレンズならではの効果。
で、そのボケも私はある程度距離があってもボケて欲しいわけです。これって突き詰めると中版のカメラや、あるいはフルフレームでもF値が0.95じゃないと無理だねってことになる。
そこまで凝るほどの趣味じゃないのでブログには書いたことがありませんが、実はペンタックスの中版カメラ、あるいはライカのM9にノクチルックスという50ミリf0.95。これはレンズだけで100万円を超えるんですが(カメラは7,80万)、それもまかり間違ったら買っちゃおうかなんて悩んだことは数知れず。でも思いとどまってきたわけです。
で、どうにかあるものでごまかそう。買うにしても安いものでどうにかしようと思って来たわけですが、やっぱりできないものはできないんですね。そうじゃなければそういう道具を買う人はいなくなる。
フルフレームが欲しいとずーーっと言い続けてきたのもそこなわけですが、でも実際にはレンズも大きく重くなるわけで、また値段も凄いことになるわけです。私が欲しいと思い続けているキャノンの24ミリf1.4ってのがあるんですが、安売り価格で16万円もする。そして大きい、重い。でもこれって凄くて、5メーター離れて立つ人物を写したとして、その背景をボカすことが出来るんです。24ミリという広角なのに背景をぼかせるなんて夢のようなことが出来ちゃう。いわゆる風景の中の被写体を浮かび上がらせることが出来るんですね。いや、広い風景の中の一部分を浮き上がらせるといったほうがいいでしょう。単に背景をボカすだけなら中望遠を使えば簡単ですから。
意味がわかりますよね。例えばこんな感じ。著作権のからみがあるので勝手にいろいろ出せないのですが、例えばこういう写真を撮りたいわけです。まぁ、上に出した写真もそうなんですが
普通のカメラ、普通のレンズじゃこれほどまで背景をぼかして被写体を浮き上がらせることってまず出来ないのね。ところがフルフレームのメチャ明るいレンズならそれが可能。
まぁ、こういうこだわりを捨ててしまえばいいのだけれど、私はこういう写真を見るとうっとりしちゃうわけで、どうしても自分だって撮りたいわけです。でもそれだけの機材を手に入れることは簡単ではない。
ということでソニーのRX-1。日本価格で25万円と言いますが、これはカメラとレンズを足した価格と考えればそんなにびっくりする価格じゃなく、普通にフルフレームの一眼に35ミリレンズを買うだけでこの値段は楽に越えてしまう。そういう機材は汎用性はあるのだけれどいわゆる大きい、重い、高いの三重苦。
で、一眼レフを持っていても、自分が好きで使うレンズって結構決まっている人は多いはずで、たとえコンデジでも、私で言えば好きで使っているフジのX10ですが、いつも使うのは広角端の28ミリ(35ミリ換算)ばっかり。
つまりこのソニーのRX-1は固定レンズだとしても私が好んで使う画角範囲で、全く問題が無いということ。最近はまず使わなくなりましたが、シグマのDP2も40ミリの単焦点。
さぁて、ああじゃこうじゃと自分を買う気にさせるためにゴタクを並べましたがこれが清水の舞台から飛び降りるに十分な言い訳になりますでしょうか。(笑)