国の発展とインフレ。生活防衛、所得確保の大事さ。

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随分久しぶりにマクドナルドに行ってきました。

腹ペコのジジババ二人分と、あとちょっと冷凍しておいても良いようなものをいくつか買ったのですが、な、な、なんと53ドル。5000円弱。

なんだかなぁ・・・・・

シドニーオリンピックが終わった後って、何を買っても安いなんて思うことはなくて、世の中の人ってどうして平気に暮らせるのかが不思議。それでいて売りたい自宅は値が下がるばかりで、マーフィーの法則通りですわ。買いたいものは高くなるばかりで売りたいものはどんどん安くなる。

ちょっと気になったのでオーストラリアのGDPを見てみる。

物価変動を考慮した実質GDP。赤線は我々がオーストラリアに来た1991年のレベル。現在は当時の倍以上。

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ついでに個人所得の推移。って見つかったのは個人可処分所得の推移。1991年から現在まで。

ぎょえ~~~~~~~。見るんじゃなかった。

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なんと3倍以上。約7000ドルぐらいだったのか今では25000ドルを超えている。これが個人の可処分所得ってことは4人家族ならこれの4倍ってこと?10万ドル。嘘だ~~~、全国平均で4人家族が10万ドル(約900万円)も可処分所得があるなんて信じられない。でも来た当時は何でも安くてウハウハしたけれど、結局こういうことなんですね。私がオフィスを構えていた当時のローカルの給料ですが、良い歳の部長クラスで年間手取りで300-400万ぐらいでしたから。

世界の一人当たりGDPの順位を見てみる。気になる国は赤枠。

おおおおおおおおおおおお、オーストラリアが知らないうちに5位。本当か?

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うーーーーむ、マクドナルドでちょっと多めに頼むと50ドルってのはそんなもんなのか。昼飯が15ドルぐらいは当たり前ってのもこういうのを見るとわかる。

結局、GDPなり可処分所得の動きに合わせて自分も変化しないと駄目ってことなんだけれど、サラリーマンなら良いんだろうなぁ。実はオーストラリアの大学卒で普通に5万ドル台の初任給って変だと思っていたんですよ。まぁ税金が高いから初任給で手取り年収500万は簡単じゃないけれど、こういう背景がなければ可処分所得が25000ドルなんてことは起こりえませんね。

移民がどんどん来るわけだわ。仕事を見つけるのは難しいけれど、見つけられたら面白いことになる。一生懸命働いて祖国に仕送りも簡単。かつては日本に出稼ぎに来る外人が多かったけれど、オーストラリアの方がはるかに稼げるはず。でも日本みたいに簡単に職は見つからないかもしれない。いや、大都市ならどうにかなるのかな。シドニーやメルボルンに行くとアジアの都市みたいだし、有色人種がごっそりいるけれど、こういうことなんでしょう。

しかし、今思うと私もアホでしたわ。こういうGDPとか個人可処分所得の推移を見ながら家計を考えればならないのに、全く無視してたもんなぁ。やっぱり感覚的に日本を引きずっていたし、生活費とインフレ分に負けないように頑張ったつもりだけれど、全く追いついていない。そこそこ好き勝手にやってきましたが、結果としてはタコが自分の足を食ってアハハオホホと生きてきただけで、気がついたら足が半分3分の1(T_T)になってしまっていたのと同じ。

これらのグラフから考えれば、私達がオーストラリアに来た頃より、収入も貯蓄も2倍以上3倍(T_T)あって、それでツーペーってことですもんね。でも私はあの当時を維持することだけで精一杯だった。今の時代になればあれもこれも高いと感じるのは当たりまえかぁ。しかし3倍って・・・・・うううううう、想像できない。

せめて、我が家(自宅)の価格は2倍以上になってくれよ~~。ったくも・・・・、不動産だけはどんどん安くなるってどういうことよ。

ちなみにマレーシアも見てみましょう。物価変動を考慮した実質GDP。20年でなんと3倍!!オーストラリアよりもっと凄い伸び率。

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一人当たりのGDPは上の表を見てもわかりますが、まだまだで世界64位。でもそれだけ伸びしろが十分あるって事かもですね。マレーシアが9位のシンガポールの生き方を取り入れようとしているのもよく理解できます。また個人可処分所得の推移を探しましたがデータは見つからず。ただマレーシアの様に都心部と地方、格差が大きい国の場合は個人の平均データって意味がないかもしれませんね。

ま、発展途上国の中でも群を抜いて発展しているマレーシアですから今後も凄い伸びをするんでしょう。もちろんインフレもオーストラリア以上かもしれない。

またシンガポールも注目で、マレーシアからシンガポールに出稼ぎに行く利点がこれからも想像できますね。こういう背景があるから、ジョホールバルのイスカンダル計画も出てくるのでしょう。

また世界の常識として、出稼ぎというのは多く稼げる場所(国)に行くから出稼ぎが成り立つわけであって、もし稼ぎが少ない国へ行くとしたら、その地での物価に合わせてそこそこの生活は出来たとしても、次にその国から他の国へ移動することはかなり難しいことになる。マレーシアの物価安って喜んでばかりいられないってことですね。安いから助かるじゃなくて差額は溜め込まぐらいのつもりがないと危ないんじゃないですか。でも、もし世界どこででも稼げる能力がある、あるいはそういう収入源があるとしたら、マレーシアはタックスヘイブンと言っても良いし、物価も安いとなったら世界のどこに住むより生活は楽で、なおかつどんどん資産が増えていく(減らない)ことになります。ただいつも書いているように金利(投資)生活は思ったほど簡単じゃなくて生活費を稼ぎ、3種のインフレに勝つにはマレーシアでも10%ぐらいで回さないとどんどん減る(額じゃなくて価値が)はず。

マレーシアを目指す若い方々は私としてはこの辺に注意するべきだと思います。同じような年齢、同じような家族構成、同じような生活レベルだとしても、どんな所得があるのか、その源泉はどこにあるのかで、全く別の世界と言っても良いような違いが出てくるわけです。駐在組みがそうでしょ?ですからすでに住んでいる人たちの上辺だけの生活を見、体験を聞いてその気になったらかなりまずいんじゃないですか?普通の人はお金とかどういう所得があるかとかはっきり言う人はいませんから、自分と大差ないような気がしてしまうこともあるかもしれません。でも現実は、将来的には天国と地獄の差が出てくるのかもしれない。それに気がついたときには、時、すでに遅し、ってことなんですね。

それとですね、生活防衛として「お金を使わない」という選択肢もあるわけですが、この発想でどうにかなると考えるのもデフレが長かった日本的発想だと思います。国が発展し大きくなってインフレもどんどん進むと守りだけでは乗り越えることは出来ないんですね。インフレの怖さを実体験していない若い方々にはわからないでしょうが、私が若い頃なんて大卒の初任給が3-5万円でした。若い方々はこの辺がピンと来ないでしょうが、世界はあの当時と同じぐらいのスピードで発展しているんですね。少なくともオーストラリア(20年で一般の可処分所得が3倍になったのを想像してね。そして子供が小さいときと高校生とは同じ学校で学費が8倍になり、大学はもっと掛かるってことも)もマレーシアもそうでしょう。

マレーシア国内で職を得ている給与所得者は良いかもしれませんが、自営業はそれなりに考えてしっかり稼がないと本当にとんでもないことが起きると思います。私がいつも主張するように、インフレには3種類あって、普通のインフレ、そして社会が発展し生活が向上することによる擬似インフレ、そして子供が育つと共に増える支出増等を考えた擬似インフレ。この3つ足されたものが家計を直撃する本当のインフレであって、将来それに耐えられるのか、見込みはあるのか、もし不安があるのなら今からガンガン飛ばしていかないと社会の成長に置いていかれる。それプラス、社会保障がなければ医療、年金の分も上乗せして考えないとならない。そしてビザによっては他国へ移らなければならない事が起きるかもしれない。その辺の見通しが甘いと数年で破綻は無いにしても5年10年を越える頃から消えていく人が増えるんでしょう。それがまさにオーストラリアで起きたことですから、私はしつこいぐらいにこのブログで警鐘を鳴らしたいのです。この怖さは長期デフレという異常な日本に長年住んで、日本の生活観を基本に考えている人にはわからないんですね。

私も今更こんなデータを見てびっくりするのも変な感じがします。つまり、どんなに注意しているつもりでも、現実を直視したくないという心の動きがあるってこと。現実を直視しろ!といつも威張り腐っている私でもこのざま。

でもジジババは別です。将来が長くないというのが救い。

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