前に、Auspostのサービスを紹介しましたが、結構使えると思います。それに関して書いた日記はこれ(クリック)。
最近、細々としたものを通販で買ったり、相変わらず日本から色々買っていますが、これらをオーストラリアの郵便局のサービスに登録しますと便利なのがわかりました。
○ デリバリされる日には前もってメールが来る。
○ 細々としたものは局留めにすると、ピックアップが出来る状態になるとSNSが入る(24時間いつでもピックアップ可能)。
○ 今どういう状態なのかのトラッキングを、国内、国外ものも一括して調べることが出来る。
これでいつ来るのかなぁ・・なんて心配はなくなりました。また家で待っていないとならないなんて馬鹿なこともなくなりました。 ヽ(^。^)ノ
Auspost ← クリック
ただ、やっぱりオーストラリアの業者っていろいろで
○ 受注確認メール、発送通知メールもよこさないで、ある日ある時突然荷物が届く。
○ 2BusinessDayで発送すると書いておきながら実際は一週間以上かかる。
○ メールで問い合わせても全く返事もよこさない。
○ 注文内容の変更を連絡しても、無視。
まぁ、日本では到底考えられないことがこちらでは普通に起きます。これって日本より30年は遅れているかもですね。いや、日本で通販が広がりつつある初期でもこんなことは無かったかも。
こういう国がTPPに参加するとどうなるんでしょうか。
私は日本がTPPに参加する必要はないと今でも考えていますが、被害者意識を捨ててTPPを利用してやると考えるとそれなりにメリットはあるんですね。これを言ったら怒られるでしょうが、日本の中小企業がオーストラリアに進出したら地元産業を総なめに出来るぐらいに考えています。
まずオーストラリアって日本みたいに職人がいないのね。職人気質も希薄。だから良い物、良いサービスが育たない。パン屋もそうだし、クリーニング屋もそう。私に言わせるとなんでも同じで、たまに出会う「流石だ」と思うのは外国籍だったり。
オーストラリアに来た頃、まず最初に「オーストラリアの輸出企業支援サービス」を始めたんですよ。これで利益を出すというより、これでオーストラリアの実力がわかると思ったから。でも面白かったですよ。子供のおもちゃみたいなものを平気で持ってくるのね。これを日本に輸出したいと胸を張っている。中には素晴らしい物もありましたが、作っているのはドイツ人とか。また、日本では昔から国内向けのほうが品質が高いでしょ?輸出向けはその国に合わすから、そのクオリティーじゃ日本の消費者は満足できない。ところがオーストラリアでは「高品質」=「輸出グレード」という言い方をするのね。つまり「日本の低品質の輸出品」=「オーストラリアの高品質の輸出品」であって、オーストラリアのそれを日本国内向けに売るのはほとんど不可能なものが多いんですよ。でももっとレベルを上げないと無理だと言ってもオーストラリア人には想像もできないのね。そしてそれ以上の品質を作ることは不可能。
これはサービスでも同じで、基本的に「お客様は神様」ではなくて「同等」ですから、客を喜ばせようという発想さえない企業も少なくないのね。ま、これじゃ「モノ」も「サービス」も良くならないのは当たり前。
では日本式でやれば消費者は受け入れるかどうか。ここがまた難しいんですね。高品質、高サービスとなると当然コストが上がるわけで、オーストラリアの消費者はどちらを選ぶかというと「安い方」を選ぶ。まさに「安かろう悪かろう」で、つまり日本が海外に輸出するような品質が落ちても安い民生品じゃないと駄目なのね。ま、これは一般論であって、特殊なものは別だし、でも日本製=高品質なのはわかっていても手が出せない。文房具でも釣具でもなんでもそう。
ところがそれも昔の話で、オーストラリアはこの20年間で恐ろしいほど力をつけたのね。前にも紹介しましたが、この20年でオーストラリア人の購買力は3倍近くになりましたし、一人あたりのGDPも日本には大差を付けて世界5位だったかな。これのトップクラスってヨーロッパの小国とかで、主要国で見たらオーストラリアはトップと言って良いはず。だから我々みたいなのは生活が厳しいってことなんですが、これからはオーストラリアを図体ばかりでかい小国と見たらうまくなくて、日本の中小企業もオーストラリアに是非進出してみたら面白いと思っています。それを後押しするのがTPPでもあるわけで、日本は被害者と思わず、TPPを利用してどんどん海外に出て行ったら良いと思うんですよ。アメリカも基本的には同じようなもので、ピンからキリまでいろいろありますが、一般的にはどこへ行っても同じもの、同じサービスが受けられる大国だけれど、逆に光ったものは無いのね。日本では一般的な「モノ」「サービス」が海外では特殊なものになる。
でも日本って内向きですよね~。海外進出ってまだまだ大企業のものだし、あるいはそれにくっついて行く中小企業が主流。街のオヤジがよーーし、オーストラリアに支店を作るかとは考えない。飲食店は結構海外進出するけれど、それって飲食店だからというより、飲食店のオーナーって発想が若いからだと私は思っています。また飲食店でもラーメン屋ばかりじゃなくて、パン屋、お菓子屋もこちらに来たら面白いことになると思うんですけどね。
それと大きな国ってどこもそうだけれど、チェーン店が多いのね。だから全国どこでも同じものが手に入るのだけれど、逆に良い物がないということでもあって、そしてそのオーナーって個人事業主がほとんど。そして日本みたいにお金をかけないのね。だからどんな店でも日本式に考えたら在庫に問題がある。お客が来たら問屋に発注するなんてのが普通の国。自動車も同じ。それと安売りをして売上を上げるという発想がほとんどないのね。まぁ、人口密度が低いところで安売りをしたら自殺行為なわけだけれど、今はネットの社会だから変化があっても良さそうなのに、ネットの中でも日本みたいな安売り店って少ない。
私が小さいころですが、近所に中国人が店を開くと瞬く間に客を取られるなんて言われた時期がありました。中国人って安売りをするんだよ、みたいな事を聞いたのが懐かしいと思います。今じゃ、日本は安く売って、なおかつサービスも良くして経営するノウハウをこの20年で溜め込みましたよね。これって凄いことで、ちょっとやそっとで真似ができることじゃない。そういうノウハウを持って今、日本で生き延びている会社って世界のどこに出ても勝ち残れるんじゃないかと思うくらい。
結局ですね、我々みたいななんてことのない特殊技能があるわけでもないのが海外で生きていられるってのはそういうことなんですね。これが逆で、今、日本に帰って何か商売出来るか考えるとゾッとしますもの。絶対に生き延びられないという確信があります。(笑)
でも良い物を提供すれば必ず客は来るなんて信じているとすぐ潰れちゃうのね。特にそれが日本食レストランに顕著なんだけれど、自己満足じゃなくて、客を見ながら3歩先じゃなくて1歩先を提供すれば私は成功すると思うし、提供サイドもその方がストレスが少ないはずなんだよね。
それと地元の(五月蝿いだけで売上につながらない)日本人は無視すること。これが大事だと思う私。日本人相手で十分食えるなら話は別だけど。