生卵が怖ければ温泉卵にすればOK

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かなり前ですが、温泉卵の失敗談を書きました。これ(クリック)

これって温泉卵としては失敗ですが、卵かけご飯なら全く問題がないし、黄身が濃厚になっているしこちらのほうが美味しいくらい。

で、これに関してちょっと話が出たのですが、これと同じように「時間を短くして超半熟卵にしている」っていうんですね。

これって駄目じゃないですかね。

生卵が怖いというのはサルモネラ菌のことをいうわけですが、ではサルモネラ菌ってどんな温度でどうなるのか。

0-8度  増殖しないが死なない
8-15度 徐々に増殖する
15-30度 かなり増殖する
30-38度 激しく増殖する   ← ここがピーク
38-40度 かなり増殖する
40-60度 徐々に増殖する
60度以上  5-10分で死滅する
100度   数秒で死滅する

こういうことになっているらしいですが、もし沸騰したお湯で3-4分(普通の半熟は約6分)茹でたにしても、そりゃ表面の菌は即死でしょうがもし(稀ではあると言われていますが)黄身にサルモネラ菌が入っていたらどうでしょうか。黄身の温度が十分に上がらないと意味が無いんじゃない?

温泉卵って、茹で卵の部類だとしても半熟卵とはまるで違うってこと。

つまり、半熟卵は黄身の固まる温度と時間に達する前に出しちゃいますから黄身は柔らかい

ところが温泉卵、あるいは低温調理ですと、黄身が固まらないある一定の温度で長い時間調理するわけです。

ですから、黄身の感じは同じでも、そこに至るまでの道のりがまるで違うんですね。わかりますよね?

つまり、黄身が固まらない様な沸騰したお湯で茹でる超半熟卵は危険であるけれど、低温、しかしサルモネラ菌を撃滅するには十分な温度で長時間調理する温泉卵は安全なわけです。

上の温度の表を見ても分かるように「60度以上の温度なら5-10分で死滅」となっています。では卵を62-3度で10分以上茹でたらどうなるでしょうか。

その温度では白身も黄身も固まらないんです。多少白っぽくなることもあるだけ。でもサルモネラ菌は全滅

簡単に言うと、沸騰したお湯で卵を短時間茹でても駄目だけれど、60度程度の温度で10分以上茹でればサルモネラ菌は死んで、卵そのものには黄身にも白身にもほとんど変化がないということ。ちなみに

黄身が固まる温度は65度以上

白身が固まる温度は70度以上

この差を利用して白身より黄身のほうが固い(それでも柔らかいけれど)ようにするのが温泉卵ってことですね。

マレーシアでも売っているはずですが、世界には「Pasteurized Shell Egg パスチャライズドシェルエッグ」なる消毒済みの卵があります。これはまさに白身も黄身も固まらないような温度で茹でてある「茹で卵」ってことじゃないでしょうか。だからたまに白身が白濁していることがある。これはそれなりの温度で処理したということで悪くなっているとかそういうことじゃないんですね。

でもそんなものをわざわざ買わずに、自分で茹でればOKってこと。ただし、茹でる時間を重視するのではなくて、温度が大事。たとえば65度で30分ぐらい茹でればサルモネラ菌のことを全く心配する必要のない安全な「生卵風の茹で卵」になる。 (笑)

ちなみに、何度で何分茹でるとどうなるか、細かく実験した人のブログがあります。写真付きですから非常にわかりやすい。

究極の温泉卵を作ろう!  ← クリック

生卵を食べたいのに我慢する必要はないってことです。「生卵風の茹で卵」を作ればOK。(笑)

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