韓国の乾燥野菜ってかなり良いかも

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我が家は乾燥野菜を使う機会は非常に少なくて、椎茸以外は何も使わないと言っても良いくらい。そもそも日本料理でどんな乾燥野菜を使うのか考えてみてもカンピョウ、切り干し大根ぐらいしか思い浮かばず。それとて家の常備品ってわけでもなくて、一年に一度も使わない。カンピョウなんて寿司で食べるくらいだけれど、近年食べた記憶なんか全くなし。

でも韓国料理では必ず使うと言っても良いくらい乾燥野菜は出てくるわけで、ナムルにしてもそうだし、ユッケジャンスープもチゲ類にも使われている。

私の好きなユッケジャンスープ、コムタンスープ、カルビタンのそれぞれの良さを集めて凝縮したようなダボ流ハイブリッドユッケジャンスープ(笑)が我が家の定番になりそうなのだけれど、これにも乾燥野菜は必需品。

まずはタロ(芋)の茎。そしてワラビ。この二種類しか使ったことはないけれど、韓国食材店ではかなりの種類を売っている。

左がタロイモの茎。右がワラビ。こういう袋に入った状態でいろいろある。

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出してみるとこんな感じ。

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これを水で長時間かけて戻して使うわけですが、戻した時点でタロ茎の方は味がしない。ワラビは薄っすらワラビの味がする。

タロイモの茎は一度茹でてから使うことが多いみたいだけれど、その理由はわからず。完璧に柔らかくするためなのか、何かの成分をしっかり抜くためなのか、ワラビにしても何度も水で洗っては最終的におもいっきり絞るのが普通で、もしそんな風に干し椎茸を扱ったら味が全部抜けちゃうわけで、そもそも韓国の乾燥野菜は味を重視しているのではないって感じがします。

この辺はカンピョウと同じなのかもですね。煮込むとその出汁の味はしっかり染みこんで、非常に歯ざわりが良く、私はガンガン煮込みましたが煮崩れすることも全くない。だから完全なそして徹底した脇役という感じなのだけれど、これがないとユッケジャンスープが成り立たない。

脇役なら一種類あれば良いと思うけれど、でもワラビはあのちょっと固いというか独特な感触があるわけで、やっぱり脇役の中にもそれぞれの存在感があって、一種類じゃものたりない。

これらの栄養がどんなものなのかは良くわからないんですが、間違いがないのはかなりの量の食物繊維を摂ることになるってこと。それに比べると、日本人の食事って異常なくらい食物繊維が少ないと思います。これは専門家も指摘しているわけですが、食事が欧米化しているのもそれに拍車をかけているんでしょう。

生野菜も食べないとね、なんていう奥さんはいくらでもいるけれど、日本人がサラダや付け合せで食べる野菜の種類、そして量を考えると、それって気休めじゃないの?と私は思うわけです。まるっきり食べないよりは食べたほうが良いという程度。かつてはほうれん草や春菊のお浸しみたいなものはしょっちゅう食卓に並んでいましたが、あれってかなり大量の野菜が手のひらに乗るくらい凝縮されていて、きっと今の日本人が普通に摂るたくさんの野菜より、お浸し一人前のほうが食物繊維も様々な栄養素も多いんじゃないでしょうかね。でもお浸しなんてしょっちゅう食べるわけでもなく、ましてや海外に出ていると普通の食卓にお浸しが並ぶことってほとんどないはず。

戦後すぐの調査ですが1947年当時は日本人は一日平均27グラムの食物繊維を摂っていたのが今ではほぼ半分の14グラム前後とのこと。食生活の欧米化が影響しているのでしょうが、海外在住になるとこれがもっと減るのかもですね。

graph_010出典:大塚製薬

じゃぁもっとたくさん摂りましょうと思ってもレタスなんか丸々一個食べても食物繊維は2.5グラムしか無い。だからかなり多いと感じる量だとしても焼け石に水。面白いと思ったのはあの唐辛子の食物繊維ってレタスの50倍もあるってこと。だから(飛び上がるほど辛いのじゃなくて)マイルドな唐辛子を2,3個食べたら大盛りのレタスより食物繊維は多いことになる。

これらを総合して考えると、韓国料理ってあの大量に使う美味しい唐辛子の粉にしても食物繊維だらけと言っても良いかもしれませんね。でもたいしたもんだと思うのは、その大量の食物繊維でもいかにも繊維を食べてますという感じがまったくなくて、味もしっかり染みこんで、歯ごたえも良くて、荷崩れもしないのは凄い。

さすがにこれらの乾燥野菜だけをサラダみたいにして食べるのは無理だと思うけれど、ナムルみたいに混ぜるとか、切り干し大根やカンピョウみたいに味をつけるとか、煮物、ツユ物に入れるのはかなり良いと思うんですよ。味噌汁でも良いかもしれない。

これらは食物繊維を摂るためというより、私は増量材としての役割に注目しています。例えばユッケジャンスープですが、これらが入っていなければそれこそ肉がちょっと入っているただのスープでしかなく、これじゃお腹いっぱいにならないじゃないですか。でもこれらを多く入れても、面白いことに邪魔な野菜が入っているって感覚が無いんです。私は基本的に野菜が好きじゃありませんから、洋風のシチューやスープにしても野菜が多いと「邪魔だ~~」と思うくらい。

ところがこの韓国乾燥野菜はそういう感覚が無いどころか、もし魚肉のメインになるものが無いにしてもしっかり味を付ければ主役にもなり得ると思うくらい。

これってダイエットをする場合には最高の食材で、カロリーは少ないわ、糖質もたいしたことないわ、でもお腹はいっぱいになるし、血糖値もたいして上がらない。特に糖質制限をする時に問題となる「便通の悪さ」が一気に解消されるんですね。

だから韓国人は便の量がきっと・・・・なんて冗談はおいといて(笑)、デブが比較的少ないのはあの食生活に大いに関係があると思っています。

食物繊維をサプリメントや私が何度も話題にしているサイリウムハスク(オオバコの種皮)や最近欧米で流行っているChia seedで摂るより良いんじゃないかと最近は思っています。サイリウムハスクやチアシードの摂取方法なんて限られていますし、薬を飲むが如く毎日食べるのも続かない。でもこれら乾燥野菜はそういう感覚はないし、これらを使うことによって摂取カロリーも低く抑えられれば万々歳。

痩せるスープダイエットにも有効だと思うんですよ。あのレシピを見て、これなら続けられそうだと思う人もいるのかもしれないけれど、大体デブの食習慣を前提に考えるとあのスープってストレスの塊なんですよね。でも乾燥野菜を使うとそれがかなり軽減されるんじゃないでしょうか。

昨日はタンシチューを作ったわけですが、それにも入れてみたんですよ。それってその前に作ったタンのユッケジャンスープと内容物は同じで味付けが違うだけみたいなものなんですが、全く違和感なし。内容物は同じものを食べているという感覚も皆無。つまり居ないと困る脇役だけれど、絶対に表面に出てきて存在を主張しない素晴らしい食材かもしれません。

つまり洋食でも和食でも使えるってことでしょう。ただ、味をそれなりに濃くしないと味のないカンピョウみたいになるのは間違いないはず。 (笑)

これからはタロの茎(Toran)、ワラビ(Gosari)以外にもいろいろ買って試してみようと思います。

 

 
    

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