オーストラリアの年金は月に26万円プラスアルファ

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私はオーストラリアの年金はもらえないものと思っていて調べることさえしていませんでしたが、このブログのコメントを頂いてからちょっと調べてみてびっくり。

夫婦で月々26万円もらえる。

それもこれは掛け金無しで、日本で言う「生活保護」に似たようなシステム。国民は原則65歳になるとこれをもらえる。もちろん受給開始年齢が上がるようにはなっていますが、掛け金無しってのが凄い。

ただし、年金といえども「弱者救済」の考え方が基本にありますから「資産」「収入」テストがあり、ある一定以上だと受給できないし、そのレベルによって金額も変わってくる。とは言うものの「自宅」は資産にならない。またこの国には贈与税がないので、「資産は子供に贈与」して無職なら、どんな豪邸に住んでいてもこの年金を受け取ることが出来てしまう。

これはPensionと呼ばれる年金で、これでは足りないということになり、何年だか忘れましたが、これに上乗せする形のSuperannuationという厚生年金みたいなものができました。雇い主は給料の9%を支払う義務があり、また自分でもこれにお金を払い込むことが出来ますので、長い間にはかなり大きな資金となり、それをどう運用するかは自分で多くの選択肢から選べるようになっています。

またこのPensionですが、国民は当然のこと、永住権を持って10年在住すれば権利が発生する。

ただ私の場合はこのSuperannuationが始まってすぐに仕事から離れましたし、自分でお金を入れていませんからこれの恩恵はなし。

私より上の年代はこのSuperannuationの部分は無いのが普通ですが、これからの世代は将来的に(今の貨幣価値で言う)40-50万の月収は普通に確保できるようになるんでしょう。凄いですねぇ。

この国って本当に不思議な国で、失業保険は仕事が見つかるまで何年でも出ますし、仕事をしない人たちがあつまる街もあるくらいで、そして年齢が65歳になると失業保険はなくなり、老齢年金に切り替わる。こんな手厚い制度で良く国が破綻しないと不思議でしょうがありません。健康保険もばっちりで公的医療機関ならほとんどお金は掛からない。でもそれに上積みする形の保険に入るのが普通で、私立の高度医療を受けても保険は降りる。

また年に4週間の有給休暇は法律で義務付けられていますし、その期間中はプラスアルファを雇い主は払わないとならないというオマケ付き。

でも事業主から言うと経費が掛かってとんでもない国だと言える。最低賃金もかなり高いですから。で、社員はもちろん会社に忠誠心なんかないし、いい話があればすぐに転職するし、残業もしない、単身赴任を命ずるなんて言ったら上司は殺されるんじゃないでしょうか。(笑)

一流国家って何を持ってそれを言うんでしょうね。日本を抜いてGDP世界二位に躍り出た中国が一流とは思えないし、日本は働く人の我慢の上に成り立った繁栄に見えるし、チャンスの国アメリカは大きな問題を抱えているし、オーストラリアが一流というのもなんか変だし。

でもオーストラリアでは就職が難しいのもわかりますね。事業主も半端なやつは絶対に雇わない、いや雇えないってことなんでしょう。育てることを考えるより「使えるやつ」が欲しいのもよくわかる。それでもこの国へ移民したい人が世界中に恐ろしい数存在するのもよくわかるような気がします。

でもこの国を出ていこうとしている私達。何か大きな勘違いをしているんじゃないかと心配になります。

私達を育ててくれたオーストラリアには本当に感謝していますが、私はそれを土台にしてマレーシアでまた一回り大きくなりたいと思います。そしていつか日本に帰るつもりではありますが、オーストラリアに帰ってくるという選択肢もぜひ残すべきでしょうし、自分はまだしも子供たちからこの権利を親が取ってしまうのは罪悪のような気さえしてきます。

 
 
 

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