天皇陛下が存命中に退位したい意向を持っていると報道がありましたね。驚きました。
私としては良いんじゃないの?と単純に考えました。天皇としてやらなければならない仕事は国事、神事も含めていろいろあるのに、無理をしたら自身の身体に良くないのは当たり前として、「仕事をちゃんと全うできるのか」という点。具合が悪いのなら、代理、代行でも良いじゃんなんてことを考えるのは「仕事の重み」を全く考えていない人の考え方ですよね。国事、神事もそうで、代理代行で良いのなら、そもそも天皇じゃなくて良いってことになる。
ま、天皇に対する考え方、あるいは信仰、古来からの儀式に全く興味もない、価値もないと考える人は結構いるだろうし、それはそれで良いにしても、もし天皇が退位して浩宮が即位するといろいろややこしことが起きるらしい。
◯ 日本国憲法では摂政を置くことはできても、生前退位、すなわち譲位についての規定はない
◯ 皇太子という存在がなくなる
◯ 秋篠宮文仁親王も悠仁親王も皇太子にはなれない(皇室典範による)
◯ 皇太孫、皇太甥、皇太弟というのはありえるが制度として存在しない
◯ その場合は宮内庁の「東宮職」がなくなる
◯ 秋篠宮殿下が皇太弟となると、秋篠宮殿下の公務ができなくなる
◯ 皇太子は「内廷皇族」(皇后・皇太后・皇太子・皇太子妃など)で、宮家とは扱いも国が支出する額もまるで違う。
◯ 愛子内親王を皇太子とすれば、これらの問題は回避できるが「女系・女帝」を容認することになる
ま、気にならない人には全く関係がないでしょうが、「女系天皇」の話が出ただけで大騒ぎになったわけで、これを解決するのは簡単じゃないでしょうね。でも私としては天皇自らが退位したい場合はそれを尊重するべきだと思うんです。天皇が自ら言い出すということは天皇個人の希望と考えるべきではなくて、「天皇としてやるべきことができないのは国の問題である」と言っているのと同じなはず。
長い歴史を考えれば女帝もいたし、血筋の問題とてあるのかもしれず、この100年かそこら続いたことをそのまま固持するってのもおかしいとは思うんですが、決まりは決まり。これに触れたくない政治家がほとんどで、安倍さんもノーコメント。
それはジャーナリストも一般国民も同じだとは思うのだけれど、「国の問題」としてやっぱり考えるべきじゃないですかね。
宮内庁が密かに頭を悩ます 浩宮が即位したら、「皇太子」がいなくなる 秋篠宮も愛子さまも悠仁さまも、皇太子にはなれない | 賢者の知恵 | 現代ビジネス [講談社]