久しぶりに私の作ったフォーを食べたいというリクエストがありましたので作ってみました。フォーボー、牛のフォーです。
まずは牛骨からスープを取ります。2種類買ってきました。一つは牛の大腿骨でマローボーンと呼ばれているもの。マローは骨髄ですね。太い骨を縦横に切ってもらいました。もう一つは首の骨で、肉がそこそこ付いているのでこれも良い味が出ます。
電動ノコギリで切ってありますが、骨の粉がついていますので、流水でよく洗います。また水に2時間ぐらい浸けて置くのも良いかもしれません。血が抜けてアクが減ります。水につけるのは韓国式。(笑)
洋風スープの様に、骨を焼くことはしません。
これを90度で8時間煮込みますが、入れるのは水。そして野菜はタマネギとショウガ。野菜はしっかり焼くというよりちょっと焦がしてから入れる。ベトナム式では直火で周りを焼いてから入れるようです。
この時に、スパイス類は入れません。風味が飛んだり、混ざりすぎるから。
90度なのはこのお鍋の温度調節が90度までしかできないから。本当はもう少し温度を上げたいのですが、「絶対に沸騰させない」のはお約束。
ベトナムではどの家でも夜にこれを煮込み始めてつきっきりで薪をくべ、温度調節をし、アクを取り、朝には美味しいスープができるようにするのが習慣だったそうです。
その後に、スパイスを入れます。
◯ スターアニス(八角)。これがPhoにとっては一番大事なスパイス。
◯ シナモンスティック
◯ クローブ(丁子・チョウジ)
◯ フェンネルシード
◯ コリアンダーシード
◯ カルダモン
これらをお鍋で炒って、良い香りが出てきたら鍋に投入。
その後、2時間ぐらい煮込んで出来上がりなのですが、変な時間に作りましたので、そのまま放置。これは次の日の朝の状態。
脂が上に浮かんで固まっていますので取りやすい。
骨や肉、野菜、スパイス類を捨てて、決めの細かいストレイナーで漉します。
◯ ロックシュガー
◯ フィッシュソース
◯ 塩
で最終的に味を決めます。
用意する野菜ですが
◯ タマネギ。薄くスライスして水にさらす。
◯ もやし。私は生のまま。家族はさっと茹でるのが好き。
◯ ネギ
◯ 唐辛子
◯ コリアンダー。これがなかったらフォーにならない。
◯ ライム。これも必需品。
その他、バジルやミントとかあれば良いかもしれません。ベトナムの南の方はいろいろ入れるようですが、北はシンプルだと聞いています。
◯ 赤身の牛スライス。これをサッと湯通しして入れます。息子は生のまま。ベトナムでは生のままが普通みたい。
出来上がり。
肉をつけたり、あるいはおこのみでスープに混ぜるために絶対に必要なソースが二種類。
◯ チリソース。スリラチャ。
◯ 海鮮醤(ホイシンジャン)
フィッシュソースはこれが一番美味しいと思います。
麺ですが、幅広の米麺を使いますが、今までは茹でてあるものを使っていましたが、乾麺の方が美味しいと思いました。35度ぐらいのお湯で戻してから冷水で締め、食べる時にさっとお湯に通します。決して乾麺を茹でては駄目。周りが溶けますから。
売っている茹で麺ですが、くっつかないように油がついているんですね。それをサッと茹でて使うのですが、やっぱり安い油の香りがついちゃってますので、乾麺のほうが良いと思います。私は幅広じゃなくて、細いビーフンの方が好きです。
やっぱりここまで手を掛けると美味しいですが、外食でフードコートで食べるのも美味しいし、ほんのちょっとの差なのにコストも時間もかけて作るべきかは正直な所、疑問です。(笑)
フードコートで売っているものは骨や肉からしっかりとったスープじゃなくて、インスタントだと思いますが、私のベロでは大きな違いはわからず。(笑)
フードコートでテイクアウェイで買ってくるとスープだけ別にしてくれますので、それを家で好みの味に調整し、牛肉スライスでも野菜でも好きなものを自分で追加するのが一番手っ取り早いですね。
もし彼らが使っているスープを作る調味料なり牛スープの素が手に入るのなら、多分、こんな面倒事をして家で作ることはないかもです。
でも美味しいのは間違いがないし、健康的なのは間違いがないし、フォーを食べるというより、これで牛メインの鍋物も良いと思います。ベトナム風シャブシャブとか。
まだやったことはないですが、絶品のはず。今度やってみましょうかね。
ベトナムのフォーのレシピはいろいろ見ましたが、これがベストだと思います。