こちらにきて買った圧力鍋ですが、WMFというメーカーの物。本当は使い慣れたTefalも型番は違うものの似ているのが売っていたのに、「それは駄目」だとヨメさん。蓋のプラスチックの部分が赤(ピンクみたいな)だからですと。(笑)
でもま、私が使う分にはどれでも違いなんかないでしょうから、ヨメさんの言うままに。
圧力鍋は本当はどうしようか考えたんですよ。低温調理オタクの私ですが、低温調理では長時間調理が多く、それ繋がりでスロークックにも目覚めたんですが、スロークッカーにシチューやカレーを作らせたら最高なのが出来るんですね。
それからは圧力鍋を使う機会がかなり減りました。でもやっぱり時間短縮したいときはあるし、スープを取るだけなら圧力鍋が簡単だし、やっぱりあったほうが良いかと。
でも時間短縮だけが目的だなんていくらなんでも圧力鍋が可哀想。
そこで考えたんですよ。ただ単に時間短縮をするんじゃなくて、時間が短くて済むのだから普通ならとんでもない時間がかかるものを作ろうと。
作ったのは先日まとめて買ってきた「牛肉の頬肉を使ったシチュー」。
イタリアンパセリもなく、カイワレ大根。(笑)
牛スープを作る骨はないのですが、私が惚れ込んだビレッジグローサーの「スープ用のクズ肉(笑)」を2パック。800グラムぐらいでいくらでしたっけ。とにかくメチャ安い。ま、いわゆるクズ肉で肉を整形する時に出る本当にクズそのものです。でもスジ肉が好きな人にはばっちりで、スープもよく取れるし、ゼラチン質が多いし、スープを取ったカスは捨てるどころか、しっかり煮込んだらトゥルンとしてこんな美味しい肉はないと思うくらい。
それをですね、ヨメさんがやるように、私としては初めて「茹でこぼし」をしてみました。これってその必要はないと思うんですが、ヨメさんは「スジ肉」繋がりで考えているんだろうと思う。でもま、私も茹でてみたのですが、茹でている最中に匂いを嗅いでも全く臭くないし大丈夫だと思いました。
でもしっかり五分ぐらい茹でて、綺麗に冷水で洗い、刻んで鍋の中に。
久しぶりに大量のミレポアを炒めました。玉ねぎ大3個。細目の人参5本。セロリを3本。バターでしっかり炒めました。20分ぐらいに甘くて良い匂いがしてきますが、そこからまたしっかり15分ほど頑張った。(笑)
量が3分の1ぐらいになったけれど、良い匂い~~~。
これを圧力鍋に入れて、クズ肉、水とともに圧力をかけて30分。これでかなり良いストックが出来ましたが、野菜も刻んだ肉も、まだ形はあるものの彼らには「スープのための生贄」となってもらいます。
ここから頬肉を煮込むわけですが、ここでも悩んだんです。頬肉を一度茹でこぼしするべきかって。ヨメさん流なら間違いなくやるんですが、なんだか納得がいかないんですよ。私の調理実験はほとんどがユーチューブで見るプロのレシピなんですが、肉のシチューを作るのに「下茹で」なんてするのを一度たりともみたことがないんですよ。もちろん韓国式に「流水に2時間浸ける」なんてことも見たこと無い。
でも必ずといってよいほど「焼く」んですね。これは逆に韓国料理では見たことがない。不思議です。ま、日本も中国もそうですが、醤油や味噌など「キャラメライズ」された調味料があるので、洋食みたいに積極的に具材を焼いてキャラメライズする必要がないのでしょう。
でもねぇ、オックステイルですが韓国式に焼かないで煮込んでもどうも美味しいのが出来ないんですよ。でお洋食みたいにしっかり焼いて煮込んだだけで味がリッチになって美味しいのね。
だから頬肉も焼いたほうが美味しいのは間違いがないと思ったのですが、ヨメさんがつくる肉系のスープって焼いて使うのを見たことがない。でも美味しい。
ということで、今日は頬肉は焼かずに煮込むつもりだったのですが・・・・。
焼け~~~~という心の声に負けてしっかり焼きました。(笑)
これを投入してまた30分、圧力をかけましたが、いい感じのシチューのベースになりました。頬肉はトロントロンで、スープ用のクズ肉もミレポア(タマネギ、ニンジン、セロリ)はほとんど溶けていました。でも漉しません。だってレミポアの残骸は大事な「食物繊維」だと思うから。(笑)
その後、ブラウンソースを作り、煮詰めた赤ワイン、トマトペースト、野菜の追加としてはマシュルームだけ投入し、しばし圧力をかけずにコトコト煮込んで完成。ああ、スパイス類は「ニンニク+ベイリーフ+コショウ」だけ。
美味しかったです。オーストラリアでいつも作っていたのと同じものが出来た。
でも圧力鍋の30分って強力で、頬肉が本当にトロントロンになって何とも言えない美味しさ。スープ取りから完成まで圧力鍋を使わない場合はかなりの時間が掛かるはず。
ああ、圧力鍋もこういう使い方にすれば良いのかとガッテン、ガッテン。