5月には「全てのオーストラリア資産を整理しよう」と思う

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長い間、我が家はオーストラリアにお世話になりましたし、オーストラリアにはどれだけお礼を言っても足りないと思います。

そして「オーストラリアドル」にも助けられました。

リーマンショック後のオーストラリアドルの大暴落では肝を冷やしましたが、また戻り、まるで何もなかったかの様。

ただ一つだけもとに戻らないのが「高金利」です。

我が家が生き延びられた一つの要因として「高金利」があります。

1991年に初めてゴールドコーストの住人となりましたが、その頃の「定期預金金利」は10%もありました。でもその前には16%という信じられない時期もあったようで、その頃は「金利を使い切れなかった」という話を先輩たちから聞いたもんです。当時、多くの「退職者」や「事業移民」で渡った人たちは少なくとも5000万円は持っていましたので、それを定期に入れるだけで毎年800万円の金利収入があったことになります。(でも税金も凄い 笑)(不思議なんですが、納税していない人が非常に多かったです。納税する必要がないなんて言う銀行員もいて、あれってなんだったんだろうか)

ましてやその当時のオーストラリアは物価も安く、月に15万円あれば4人家族が生きていけると言われた時代。ウォータフロントの土地も150坪ぐらいで1000万円で買えた時代。

私達がゴールドコーストへ渡った頃はそこまで物価は安くありませんでしたが、安いのは間違いがなくて、生活は楽でした。人件費も部長クラスでも週給手取りが5万円ほどでしたので、私が始めた2つの仕事も大したお金は掛からなかった。

でもそれだけ金利が高いということはインフレがとんでもないってことなんですね。ましてやシドニーオリンピックを境にインフレスピードに拍車がかかりましてどんどん物価が上がった。当然、給与も上がるわけで、気がついたら大卒の初任給が年収500万円なんて声も聞こえてくるようになりました。

子どもたちの学校ですが、年に50万円ぐらいだったのが、彼らが高校を卒業する頃には200万円近くなり、あれからもうすでに10年以上経ち、今はどのくらいか知りませんが、とんでもない金額になっているのは間違いがないはず。

そして金利はなぜか下がり続けたんです。

定期預金にしても私が主に利用している債券も長い間、7%以上の利回り(10年で原資は2倍、20年で4倍)は確保できていたのが(とりあえず税金のことは書かない)、今では3分の1程度でしょうか。全く妙味がありません。これは日本も同じでほぼ金利はゼロ。アメリカも非常に低かった。それでもオーストラリアのほうがまだ良いという時期もあったのですが、アメリカの金利は上昇しだしてもオーストラリは置いてけぼり。

そしてオーストラリアドルって、世界が好景気の時には高くなりますが(資源価格が上がるからでしょう)、景気が悪くなるといの一番に売られる通貨なんですね。ボラティリティが高く、何か起きるとすぐに暴落する。

これもまた「オーストラリアで生活している」のなら受け入れられないこともないんですね。2008年に豪ドルが対日本円で約半分になったときには「もうこれで俺は終わりだ。日本には帰ることが出来なくなった」と落ち込みましたが、ふと、家から外に出て街を見渡しても「何も変わらない」わけですよ。物価に大きな変動があったとも思いませんでした。

ですから「オーストラリドルと心中するつもり」になったほうが幸せに生きられると思ったし、そんなことをこのブログにも書いてきました。

でも今はオーストラリアに住んでいるわけでもないのに、それなりにオーストラリアドルを持ち続けています。利回りも低いし、世界になにかあるとすぐに暴落しますから何も良いところ無しです。

来月にはまとまった額の豪ドル建て債券が償還になりますので、でも乗り換えには良い金利の債券がありませんので、それを期に全ての豪ドルを米ドルに変えることにしました。

ただ、通貨は分散して持っていたほうが良いですし、我々は将来的にオーストラリアに戻る可能性もあるわけで、結構悩んだのですが・・・。

利回りが米ドルより良いのなら違う考え方もありますが、米ドルよりか悪いですし、そして気になるのは「今のオーストラリアは中国依存度が非常に高い」ってこと。

これは何年も前から言われていたことですが、最近のオーストラリアの中国依存度はどんどん高くなるばかりで、輸出もそうですし、内需も中国頼みのところがある。

これでもし中国になにかあったら、リーマンショック時どころじゃないことになるだろうってのは簡単に想像できます。

で、その中国ですが、「経済崩壊する」と言われてもう10年以上になりますが、全く崩壊しない。(笑)

でもですねぇ、私が見ている限り、中国はどんどん悪くなっているように思えるんですよ。ただ中国を我々自由経済世界の視点で見ては駄目だと思っていて、習近平の号令一つで瞬時に変わり身ができる国なわけで、我々には想像もできない離れ業を平気でやるし、またそれが根本的な解決にはならないにしろ、継ぎ接ぎとして効果が出ている様子。そして地域によっては未だに好景気でどんどん伸びている分野もある。

ま、あれだけ巨大な国ですから、「どこの何を見るのか」で見え方がまるで違うと思うのですが、でもやっぱり「危険水域にある」と感じるのです。

昨今のトランプ氏が中国に狙いを定めているような動きは、もしかしたら次の選挙を狙った国内向けのパフォーマンスのような気がしないではないけれど、アメリカが中国に対する基本方針を変えたのも間違いがないと思うんですよ。

つまり、中国に援助の手を差し伸べて行けば、経済が発展するのと共に自由主義世界に近づいてくるのではないかという「甘い期待」が完全に壊れた。今まで親中派だった要人たちにも大きな変化が見られる。結局、西側の中国に対する援助は、全て「中国共産党の権力を増大させ」「中国の世界戦略に力を貸したことになった」ってことじゃないんですかね。中国は変わるどころか、中国独自の考え方を強化し、それに従って世界に触手を伸ばし続けているわけで、かつての親中派の期待は完全に裏切られたと思うのです。

中国市場は巨大でそこにアクセス出来るか出来ないかで企業、国の利益にも大きな違いが出てくるので、中国叩きもどこまで本気なのかはわからない。当然、安保も絡んでいて、アメリカが何を狙っているのかもわからない。

でも所詮「儲けられる間は儲けさせてもらう」だけの付き合いでしか無いはずだけれど、昨今の中国の傲慢かつ節度のない世界戦略に「このままでは利用できるどころか、世界が取られる危険」まで見えてくるようになってきましたよね。中国の一帯一路にしても経済だけではなくて軍事的に着々と拠点を作っているのがはっきり見えるし、「儲けること」から「世界秩序を守る」方向へアメリカはシフトしてきたんじゃないですかね。中国にべったりだったイギリスも方針を変えたように見えるし、今、中国ベッタリはドイツぐらいでしょうか。今までは「世界の下請け」だった中国がIT分野、AI、宇宙工学、研究開発、そして軍事にとんでもない額の投資をしていて、すでに日本が負けている分野もいろいろあると言われるぐらいで、このまま行くと、まさに中国の中華思想、「中華」の世界がどんどん強力で大きくなる。

しかし中国は発展し続けている反面、内部の問題もどんどん大きくなっているはずで、この「膨れて張り詰めた風船」を割るチャンス到来とアメリカが見ているような気がするんですよ。

強気のトランプ氏と言えども「世界の多極化」の方向に動いているのは間違いがなくて、覇権主義はすでに放棄した。ところが他国のご機嫌を伺いながら生きるアメリカであってはならないのは基本中の基本で、アメリカが日本を完全に飼い慣らしたのと同じ様に、中国の地位も認めながら、しかし主導権は絶対に渡さないという意思は強固なはず。でもこのまま行くと、中国を中心とした経済域が大きくなり、安全保障上もうまくないのが見えていますから、アメリカが今までと同じ様に中国と付き合うとは思えないのです。

「出る杭は打たれる」状態なのが今の中国だと私は思うわけで、ここ数年で大きく流れが変わってくる可能性があるように思うのです。

また習近平は独裁に成功しているように見えますが、内部の敵も増大しているという見立てをする中国ウォッチャーも多く、これもまた中国の出鼻を挫くチャンスでもあるのかもしれない。

もしそんなことが起きれば、中国への経済依存度が韓国どころではないオーストラリアは大変なことになる。

実際にはどうなのかわからないにしても「こういうストーリー」は非常に受け入れやすいわけで、それだけで為替も大きく動くんですね。

ということで、オーストラリアドルを持っていても何も良いことがないと私は考えるわけで、この30年間、ずーーーっとお世話になっていた豪ドルとはこの辺でお別れしようかと。でも一応、シドニーで働く次男坊の意見もしっかり聞こうと思っています。

でも全てを米ドルに・・というのも危なくて分散しないとならないのですが、もし私が危惧することが世界に起きれば、暴騰するのは日本円なんですね。

でも日本円を持っていても・・・・、まるっきり稼げません。

ただ今はトレードにかなり力を入れていますので、それの原資として日本円を持つのは良いかもしれないと考えています。そこからの利益はまるであてにする必要もありませんし、トレードするための人質みたいなものですからどの通貨でも構わないわけで、それなら日本円でも良いかと。

あれれ、ダボって将来の予想はまるでしないんじゃなかったっけ?って思います?(笑)

これって予想レベルではなくて、どちらかと言えば妄想でしかありませんが、それで儲けるというより、自分の資産の枠組みはやっぱり考えないとねぇ。何でも良いってわけにはいきませんし。(笑)

 
 
 

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